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【歌評】ディストピア・ジパング / 灯油 / 2011年 / 作詞:cosMo@暴走P

──『無責任にボクらより先に 死に逝く彼らの言葉に
   一体どれほどの価値があるのだろうか』──

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 歌詞の引用部分は『』になっています。著作権違反とならないように慎重に書いていきます。
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 まず、歌手についてだが、「GUMIじゃないのか」という意見もありそうだが、灯油さんから先に聞き始めたため、灯油さんを歌手として採用しました。GUMIを否定しているわけでもないことを、始めに書いておきます。

 自由に書いていこうと思う。
 まず、昨日の段階で「時ノ雨、最終戦争」(https://kakuyomu.jp/works/16816452221466841294/episodes/16816927862311490739)か「ディストピア・ジパング」のどちらかの【歌評】を書きたいと思っていた。結局先に書いたのは「時ノ雨、最終戦争」だった。リンク先も貼っておこうと思う。

 二曲とも、若い人たちに残酷な世界を歩ませてしまうことを嘆く歌となっている。「ディストピア・ジパング」ではより強く、その思いが出ているように思われる。

 実は、私に興味がない人にとっては、どうでもいい情報なのかもしれないが、統合失調症になる前に本気で書いていた「【小説】Last man on the Earth.」(https://kakuyomu.jp/works/16816452221466841294/episodes/16816927861326220345)も「ディストピア・ジパング」がもとになっており、Word上での小説の初期の頃のタイトルは「ディストピア・ジパング」となっていた。「ディストピア」と言われるほど「ジパング」が荒廃するのは、私たち若者がお年寄りになってから、そうなるのではないかと思い、小説を書いた。このリンク先には12万5千字以上の未完の小説が鎮座しているため、スマホなどで開く人には読み込みが重たくなることを注意していただきたい。

 歌評がなにも書けていない。
 若者で、特に「孤独」を抱える若者には何も持っていない場合が多く、何も行動ができずに、今の現体制に対してデモなどで叫ぶしか方法がないことが多い。そんなことを表す歌詞が、明確にある。

 『誰かを励ますことを躊躇ためらうくらいに 明日に希望は抱けないけれど 
  同じ時代生き 共有した運命を 解かり合って寄り添うくらいならできる』

 『寄り添う』。仲間として連帯することはできるという歌詞だ。そして、それが《《若い人間のうちで最も大切な学びだと私は思っている。》》

 大人になれば、社会に従順に生きていく人間だけが出世し、偉くなっていく。かつての人間が創り出した構造に抵抗することなく、そのまま維持していくことが《《伝統》》と言われることもあり、美化されていく。「おかしい」「このままではダメだ」と気付き、行動ができるのは何も失うことのない若者の特権だと私は思う。

 「今が最悪」と簡単に思うのは危険な思想(不幸には底がないという名言をしっかりと刻み込んでほしい)だが、「《《このままでは最悪に向かっていってしまう》》」と感じることは多々あるだろうと思う。不可思議な制約、拘束、規則など。若いうちに声をあげ、たとえ成功せずとも、抵抗を見せるそのことが大事だとこの歌は説いている。

 私は今の「ジパング」は最悪だとは思っていないし、むしろいい方向に進んでいるように思う。(君はそう思っていないかもしれないが)しかし、今後、このままでは「ジパング」はまずい方向に向かっていってしまう、と感じたら、この歌を思い出してほしい。きっと、行動するための熱い応援歌となることだろうと私は思う。

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