成り行きでボールを拾い続けて、早9年

Twitterで最近フォローしてもらうことが増えた。ありがたいことだなと思う。

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「大阪で学習支援事業「まなびば」をやってます。Crèche(クレイシュ)のチャーミングな代表。」

プロフィール欄にこう記載している。「勉強とか教えてるのかな?」と思ってもらえると思うけど、「NPO法人の代表」とは明記していない。

ありがちな「NPO法人の代表」とはまた少し違った角度から僕自身のことを書いてみようと思う。

半分正解だけど、もう半分はちがう


「法人を設立しようとした経緯はなんですか?」なんて質問を受けることがある。外向けのプレゼンなどで話すときなどは割と硬めな説明をすることが多い。


時系列にそった硬めの説明は上記マガジンに詳細を#1〜3まで書いているので気になったらそっちを読んでほしい。

ただ、嘘をついているわけではないけど「半分正解で、もう半分はちがう」みたいなところがある。

先のことなんてなんとなくしか考えてこなかった


「代表」「経営者」という肩書きがあると、どうしても「使命感」「ビジョン」みたいな暑苦しさというかかっこよさみたいなものを期待される。

あと「仕事が楽しくて楽しくてしょうがない人」みたいなラベルを貼られることもよくある。

このnoteにも書いたけど、あんまり「生きる意味」とかは考えてない。

今でこそたしかに「使命感」も「ビジョン」もある。でも昔からずっとそれを考えてやってきたわけじゃない。育った環境なども今の仕事の原体験になっていない。

このツイートにも書いてるけど大学に入った時に「起業したい」「NPO法人を作りたい」なんて思ってなかった。学習支援にたどり着くまでの道のりとその理由を列挙してみよう。

大学入学(19歳):なんとなく国際政治を勉強したい
バイト(19歳) :塾講師なら座ってられるから楽そう
学習支援(21歳):NPOにちょっと興味があったときにTwitterで募集してたから

最初は全然違う分野に興味があった。塾講師を始めたの教育に興味があったわけじゃない。それに僕は教職課程も履修していない。塾講師を始めた理由なんて教員志望の大学生には怒られそうだ。
それにNPO法人に興味を持つ前は広告業界に興味があったし普通に就活するつもりだった。

正直、先のことなんてなんとなくしか考えてなかった。

もう半分はただの成り行きのボール拾い


僕は頼まれたり、だれもやらないのがわかると「自分がやるか…」と思うことが多い。その結果、良くも悪くも、飛んでくるボールを拾い続けることになった。

「だれもやろうとしないことやってて非常勤職員になったら、月にそんなにもらえんの!やります!」

21歳の時にNPO法人で非常勤職員になることを決めた時もこんな感じで決めた。アホの極みと言ってもいい。

そういうことを成り行きで繰り返していたら、子どもたちの現状や背景にある仕組みのことがわかってきた。それにいろんなリスクがあるのでだれもやらないこともわかってきた。

「だれもやらないならじゃあ自分がやるか…」

このスタンスでいると基本的にボールが飛んでくる。それを拾う。あとはこれの繰り返し。

だから今にいたる経緯の、もう半分は「成り行き」だ。

ボール拾いに誇りを持てるようになった

この仕事のやりがいも意義もわかっていたからボールを拾い続けた。とは言っても、ボールを拾い続けるのも意外と大変だった。もちろんいろいろあった。

みんなバッティング練習をしたがるかもしれない。打席に立ちたがるかもしれない。でも、だれかがボール拾いをしないといけないし、成り行きで僕はそれを続けてきた。

その一方で安定を望んだこともあるし、他の仕事をしようか迷ったこともある。適応障害にもなったし、大切なものも失った。ボール拾いをひたすら続けるのもそれ相応の覚悟がいるらしい。

でも、最近になってようやくこの仕事のおもしろさ、楽しさが本当の意味でわかってきた。今は飛んでくるボールを拾いたくて拾っている。今なら胸を張ってそう言える。

飛んでくるボールを成り行きで拾い続けていたら、いろんな人と出会えたし、いろんなことを教えてもらえた。

「これってどうやったらうまくできるんだ?」「どうしてこうなってるんだ?」
と考えることも増えた。そう考え始めると自分から会いたい人に会いに行くようにもなった。

成り行きで飛んでくるボールを拾い続けてもう9年がたった。成り行きで始めたボール拾いが僕をここまで連れてきたくれた。

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