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成長対策は面接対策よりも効率が良い

このnoteはこんな方向けです。

・はじめての転職をする20代中盤くらいまでの方
・転職を考えているけど時期は決まっていない20代前半の方
・転職も考えていない20代前半の方

きっかけはこのニュースでした。

最初に目にして感じたことは「わかる」という感情でした。それは私がというよりもSNS経由やmeetyでのカジュアルな相談でお話することの多い20代中盤くらいまでの多くの方々が「成長したい」「創る能力を身につけたい」「会社ではなく自分の看板で勝負できるようになりたい」「ライフイベントに備えて武器がほしい」など、強い危機意識を持っている方が多かったからです。

中には「◯◯の勉強をするために有償のスクールに通いました!」という方や「実務能力を磨くために◯◯をしています!」という方がいますが、一方で変わるために、成長のために具体的に動けていない方がいるのも事実です。もちろんどうやっていいかわからないという方もいらっしゃるでしょうし、私が答えを持っているわけではありませんが、少ない経験の中から参考になりそうなことを書きいていこうと思います。

ポイントは面接対策ではなく成長対策であるという点です。うまく面接対策をして入社してもギャップがうまれるかもしれませんし、そうなった場合に失う皆さんの時間はもう戻ってはきません。ですから面接でありがちな質問を題材に「こう答えてください」というものではなくその回答のためにどんな動きをすればよかったのか、そこに焦点をあてて書いていきますので少しだけお付き合いください。

前提(仮定)

・年齢 20代中盤 社会人3年目がまもなくおわる
・より成長できる環境を求めて転職活動中
・某機械メーカーの営業職
・会社は一部上場

質問①「最近(自ら)学んだことはなんですか?」

「成長したい」が転職理由の方はこんなことを聞かれるかもしれません。それは成長する人は自ら課題を見つけ、それを解決するために自走する、もしくは挑戦の機会を得ることで苦労しながらも成長につなげていく人が多く、受動的な人と比べると成長の速度が違うからです。ですからもしここで具体的な回答ができないとするならば「成長に投資をしていない」「挑戦していない」「もしかすると本質的にはそう思っていないのかも」と思われてしまうかもしれません。

ではどうすればよかったのか。基本的には何かアクションすることなのですが、順序はインプット→アウトプット→アウトカムです。まずは学ぶこと。書籍を読んでも良いですし、人に話をきくでもネットで調べるでもなんでも良いです。知ることから第一歩が始まると思いますのでそこからなのですが、私は新しい情報があればまず調べます。そして関連の書籍を買って一定の知識が入ったら詳しい人を訪ねます。こうすることで少しですがそのことがらについて知ることができます。

次にアウトプット。整理して情報を発信するでも良いし、勉強会を開催するでも良いですし、場合によっては社内での起案かもしれないし、新しい手法をもって営業の場で実践することかもしれません。たとえばnoteを使っても良いですし、それをSNSに投稿しても良いです。実際に書籍を読んでそれを投稿し続けている人もいますし、決算資料を読んで〜という人もいます。

ここまで来たらすごい、というのはアウトカム。つまり何か良い効果や結果につながったという事実です。挑戦するだけでも素晴らしいのですが、結果を出すところまでやりきれるというのはそれだけで価値があることだと思います。価値というのは自分が持てる自信であったり、そこからの学びであったり、身についた生の情報資産であったりします。「興味があり、調べ、実践し、結果がでました。だからもっとこういったことをしていきたんです。それができる場所を探しているんです!」という方と働きたいな、という人は多いのではないでしょうか。

質問②「営業成果について教えてください」

営業職の方はよくこの質問をされると思います。能力を証明するものですし、それが市場の力なのか個人の力なのか、そのバランスを知りたいという企業側の思いもあるかもしれません。この質問については回答できないということはないとは思いますが、そのプロセスの詳細、過程や創意工夫に言及が少ない場合は質問①と同じような評価を受けるかもしれません。

まず意識してほしいのは普段から「構造化する意識を持つ」ということです。売上を分解するなら 商談数 ✕ 単価 ✕ 成約率 / 商談期間 と考えることができると思います。もしくは売上構成 新規 ✕ 既存 でも良いですし、A商品 + B商品 という分け方でも良いです。とにかく構造で捉えて数値を分析し、何が課題なのか、伸ばすためには何が必要なのかを考えて実行することが多くの場面で求められてきます。目標に対してただ量でどうにかするということではなく一度考えてみてください。また、量でどうにかしなくても一定の売上が作れてしまう環境の方が最も危険です。

仕事は誰にでもきるように体系化、仕組み化することが重要ですし、一方でその仕組み化された環境にいるのであれば仕組みを改善する、新しい取り組みで成果を出すなど自分にしかできない仕事をすることも必要です。※もちろん守破離の順番で。
つまり、介在価値を発揮しましょうということです。常に介在価値を考え、自分で思考し行動している人は仕事の詳細を聞いたときの回答を準備する必要はありません。ありのままを話せばそれが正解となる可能性が高いです。

質問③「現職でなにか起案したことはありますか?」

成長環境の中に”裁量権”を求める方がいます。その理由として「現職では新しい取り組みが歓迎されず、起案が通る可能性が低い」とのことですが、その起案は他の組織であれば受け入れられたのか考えてみてください。組織ですからすべての起案を受け入れることはできません。他のものよりも優先すべき事案だったのか、その提案は実行可能なものだったのか、起案のプロセスに人を巻き込み相談し練り上げたものだったのか、ぜひ振り返ってみてください。

投資は売上ではなく利益から出さねばなりません。もし起案したものが200万円の提案だったとすると利益率20%なら5倍の1,000万円分の売上に相当します。もし一人あたりの売上が500万円/月ならば2名分の人件費に相当します。そこまでしても投資をすべきと投資判断するに見合う内容になっていないとすると、それはどの組織であっても難しかったのかもしれません。

ではどうすればよかったのか、ですが一例を紹介していきます。まずは信頼している上司、先輩、他部門の方など過去にそういった起案はなかったのか、あったとすればなぜ実行されていないのかを探っていきます。良い案だが実行まで考えていくと◯◯が障壁となって進めない、利用予定のコストは前期末に設定されるので今期は実行できない、そもそもセキュリティルールでNGなどの理由があればそれは仕方ないかもしれません。面接ではその調査の過程と結果が伝われば十分です。

もし過去に類似の事案がない場合はそこから起案内容を精査していきますが、ここからはお客様に提案する際と同じような流れになるので割愛しますが、逆にいえば社内を動かすことも、社外を動かすことと同じくらいのパワーが必要になります。

日々周囲を見渡し、協力者にあたりをつけ、仕立てと見立てをわけながら実現可能性の高いプランを実行する。非常に難易度の高いことですが、社内であればかなりリスク低くこの経験ができると考えると挑戦してみる価値は非常に高いと思いますし、前述した通り成功の可否に関わらずこのプロセスを説明することで実行力や思考力を示すことが可能だと思います。

※もちろん社内に協力者がいる、新しいことに寛容でまずはやってみようという組織、などあればこの限りではありません。

最後に

ここまで思いつくまま書いてきましたが基本的に会社員は”現状の”リスクは低く、様々なチャレンジができると思っています。そのチャレンジや思考の経験そのものを面接側は知りたいと思っていると思いますし、日々の積み重ねがあれば面接対策をする必要がありません。むしり自身の成長を危惧し、なにが必要かを考え、成長対策を講じるほうが何倍もメリットがあることなのではないかと思います。私自身も日々模索中ですが、もし力になれそうなら声をかけてください。社内とはまた違ったフィードバックができるかもしれません。

おわり

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