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「女性天皇こそ時代の要請(6問6答)」① 小田部雄次名誉教授が解明~「男系男子」固執は皇室の存続を危うくする


【画像① 天皇、皇后両陛下のご長女、敬宮愛子内親王殿下は4月から日本赤十字社に就職された。宮内記者会の質問に対して、日赤就職の道を選ばれた理由について、「公務以外でも、様々な困難を抱えている方の力になれる仕事ができれば」という思いをもたれたとのことを明かされた。4月1日の初出勤に際しての敬宮愛子さま。】




2月18日にYouTubeチャンネル「古是三春_篠原常一郎」でライブ配信した静岡福祉大名誉教授・小田部雄次先生の「女性天皇こそ時代の要請
内外に誇れる敬宮愛子さま」は大変に好評を博した。この番組では、従来の小田部先生が出演された対談同様にあらかじめお見せしておいた質問について、きちんと検討した分かりやすい回答を準備して臨んでいただいた。


この度も、6問の質問に対し、それぞれ時間をかけて丁寧に回答していただいている。この度、この番組のために小田部先生が用意していただいたメモを再編し、問答式の記事にまとめたので、以下に提供したい。国会では、皇室典範改正に関して水面下のすり合わせのような協議が始まっているが、「男系男子継承」をそのままにしていては、遠くない日に本格的な皇統の危機を迎えかねないことに目をつむり、「公務のための皇族数確保」と称して「女性皇族が結婚後も皇籍に残れるよう検討する」など、本質的ではない問題でお茶を濁している始末である。


「女性に生まれた皇族は、天皇の直系長子であり資質があっても皇位継承できない」というおよそ理不尽な明治時代以降の典範の規定を改正させ、国民の多くが望む敬宮愛子内親王の立太子への道を開くには、多くの国民が「女系、女性天皇」容認の歴史的・現実的正統性を認識し、声を上げることが必要な局面だ。


この問題の理解を進めていくために、本シリーズはこれまでに掲載してきた関連記事(「小田部雄次先生がざっくばらんに答えます」(第1~第14回)、「小田部雄次先生に聞く」(①~⑤)他)と合わせて、広くお読みいただきたいと思っている。また、今後、地方議会での「皇室典範で女性天皇を認める改正をもとめる意見書」の採択の運動を広げるため、小田部先生から提供していただいた内容を学ぶ運動も起こしたいと考えており、その面で勉強会開催を希望される方は、ぜひ連絡メール/furuzemitsuharu@gmal.com

までご連絡いただきたい。


(参考映像)「【敬宮愛子内親王殿下】 女性天皇こそ時代の要請 内外に誇れる敬宮愛子さま 小田部雄次教授(静岡福祉大学名誉教授)」2024/2/18

https://www.youtube.com/live/9M9rNsVdc18?si=sgNfPBCVKJm963wi


以下、6つの問答を1回ずつ掲載する。



◆質問①




1月末~2月はじめの国会では、首相と野党の間で「女系・女性天皇」に関する議論がありました。首相は直接この問題には触れず、悠仁親王殿下の皇位継承順位を変えないことと、過去の皇位継承がすべて男系であったことを強調しました。


一方で、野党は野田佳彦内閣の際の女性宮家の検討を引き合いに出しました。しかし、2005年11月の小泉純一郎内閣の時の「女系・女性天皇の容認」を結論づけた有識者会議やその後の皇室典範改正の準備には言及しませんでした。


いま、皇室典範改正について権能を持つ国会で議論するにあたり、本質的な論点は何でしょうか?



【画像② 岸田文雄首相は、答弁で皇位継承の安定を図ることは「喫緊の課題」と述べているのだが…】

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