見出し画像

【勝たなきゃいけないよ】シェリフを予習してみた

こんにちは!TORAです🐯

今回はCLグループステージ第3節のために、2試合から感じたシェリフの特徴を整理しよう!という内容です。

知識不足で恥ずかしいのですが、僕はシェリフというクラブの存在を今季初めて知りました。

モルドバのクラブが出場するのはなんとお初とのことで、むしろご存知の方が圧倒的にマイノリティ?笑

というわけで謎に包まれたシェリフを予習していきましょう!

●選手配置

画像2

スカッドはレアル・マドリード戦のスターティングを参照。
インテルは個人的な希望です。

シャフタール戦は4−3−3表記でしたが、他の試合は4−2−3−1表記が多いですね。

戦い方を見ても4−2−3−1がベターかなと考えます。

●メインウェポンは高速カウンター

試合をご存知でない方もSNSやスタッツ等でお察しかもしれませんが、お察しの通りです。

ドン引き守備からの高速カウンター

これで勝点6を積み上げました

・シェリフのポゼッション率
シャフタール戦:26%
レアル・マドリード戦:26%
ボールを握ることは放棄してますね。
FBrefを参照。

ここまで奪ったゴールは4点。内訳はとっても綺麗です。

大外を高速で切り裂いてクロス→ヘッドが2点。

ゴラッソが2点(雑)。
※ちなみに内1点分も大外からクロスの形。なのでクロスから3点決めています

リーグではどうか分かりませんが、現状CLでは大外を切り裂く高速カウンターがメインウェポンであり、無二である印象を受けます。

これを成立させているのは個のアスリート能力

前線のヤフシボエフ、トラオレ、カスタニェダはいずれもスピードがあるだけでなく、スプリントの継続性が高いのを感じます。

質と量を兼備するスピードが◎。

画像1

ちなみに10番を背負うカスタニェダは昨季のリーグ得点王&MVPとのこと。

実際、彼がいる左にボールが集まることは多い印象を受けます。
崩しの入口におけるキーマンであることは間違いないでしょう。

一方、出口は中央のヤフシボエフ、右のトラオレが多い。
事実、チームで最もシュートを放っているのは両選手です。と言っても4回ずつだけだけれども。

このトライデントが素晴らしいのは『3人でもカウンターを完結できる点』

画像3

最後まで、もしくは深くまで持っていけるので怖さがある逆カウンターを喰らいづらいというメリットが存在します。

と言っても、本当に3人だけでカウンターを発動しているわけではありません。あくまで最低コストのお話です。

加えて、スプリントの継続性があるのは前線だけでもありません。チーム全体

とにかくみんな走って上がって。失敗したら即帰陣して。なんですが、この前提の上、カウンターの局面においてもう少しフォーカスしたい選手がいます。

一人はトップ下のコロボス

画像4

185cm、86kgが示す通り、ガタイが良くデュエルに強い。

カウンターの中継点としてボールを収められるのが良きです。
どうやら両利きっぽいので左右の配球にブレがなさそうなのもポイント。

画像5

もう一人は左SBのクリスティアーノ(クリス・シルヴァ)。

大外を駆け上がり、前線カウンターの『+1』になれる疾風のスプリント。

そして、チャンスメイカーのカスタニェダと絡むコンビネーションが抜群。

画像6

前項でこれまでのシェリフの得点、クロスから3点決めていると記しましたが、その全てがクリスティアーノのクロス、つまりアシストです。

右WBドゥンフリースの起用はこのスピードについていくため、も含まれます。

スタッツは見つけられませんが、おそらくシェリフで一番速いんじゃないかな。素人目線ではそう感じます。

●ボール非保持の特徴①-指標は人

というわけで、非保持の重心は相当に低いです。

前からプレスはしないわけではありませんが、GKリスタート時や甘いバックパスなど「行くよ!」のトリガーは厳しめ設定

ONの場合はトップ下のコロボスがCFヤフシボエフに並ぶ形ですが、対インテルでは十中八九、ブロゾヴィッチ番の任を背負うでしょう。

インテルとシェリフ、選手配置の面ではかなり噛み合うと睨んでいます。

画像7

個人的には前からプレスを受けることが最も理想的な展開。

「え、強度の高い前からプレスに絶賛苦戦中なのに?」

と思ったそこのインテリスタの方。たしかに仰る通り。

しかし(連勝中のシェリフを1分1負のクラブのサポーターがこう評するのもアレですが)彼らの前からプレスを突破できないようでは次のステージに進めるわけがないでしょう。

一気に縦に突破して、擬似的なカウンターに持ち込めるかどうか。

ここがインテル目線では最も期待値の高い得点手段に思えます。

この観点でも右WBにはドゥンフリースを置きたい。そして、ジェコは代表ウィークに充電して欲しい。

とはいえ。

この機会は非常に少ないです。
彼らのメインは自陣でブロックを組む撤退守備ですから。

この辺はインテルとアプローチが似ています。

前からプレスが突破、もしくは叶わなかったら、ブロックを組んで相手を正面で受けるフェーズに移行するのが最優先

突破されてもセカンドプレスでボールホルダーの時間を削ったり、ミドルサードで囲い込むようなことに重きはない。

画像12

そう、短いセンテンスで言うならば『ミドルサードで戦わない』

前置きが長くなってしまってすみません。
ここからが本題です。

シェリフの撤退守備ですが中々に特徴的

ここにシャフタールとレアル・マドリードは対応し切れなかった感想を持っています。

主にピックアップしたいのは2点。

画像8

人や球際への意識が高い

先ほど、インテルとシェリフのアプローチが似ていると記載しましたが、『同じ』でない理由はここにあります。

決定的に異なるのは『指標』。

人を管理するのか。

スペースを管理するのか。

彼らはインテル以上に重心低めにセット、そして相手を受け入れた後は『人に対して比重高めの守備』をします。

これはもう実際に見ていただければ充分伝わると思いますが、スタッツにもしっかりと反映されていましたのでご紹介。

・シェリフのプレス回数
シャフタール戦:170回 
レアル・マドリード戦:131回 
ちょうど先日のアタランタ戦レビューでプレス回数に触れました。インテルは6節時点でリーグワーストとなる105.0回(1試合平均)です。
※ワーストの値が悪ではありません、念の為。
FBrefを参照。

尚、このプレス回数の内、ディフェンシブサード、つまり自陣での回数は以下の通り。

・ディフェンシブサードでのプレス回数
シャフタール戦:ディフェンシブサード86回(割合50.5%)
レアル・マドリード戦:ディフェンシブサード78回(割合59.5%)
インテルリーグ平均:ディフェンシブサード35.2回(割合33.5%)
FBrefを参照。

この値からも彼らが自陣で戦う傾向にあるのが分かりますね。

画像9

つまり対シェリフ戦の大局は、シェリフ陣内で大渋滞した狭いエリアを攻略できるか、否かとなるのは明々白々。

いつもよりも素早い判断、繊細なボールコントロール、相手を出し抜くインスピレーションなどが必須事項でしょう。

●非保持の特徴②-5バックに可変

続いての特徴はこちら。

CHが降りて5バック化

最終ラインが自陣PA内にかかったり、ワイドな展開でサイドの選手が引っ張られた場合など、CH、ダブルボランチのどちらかが最終ラインに降りるケースがほとんど。

したがって、この局面では5-4-1のような配置で守ります。

画像10

さらに5バックを起点に、6−3−1であったり、6−4−0であったり、果ては7−3−0であったり!

前項の通り、人に対して指標があるので瞬間的に配置を壊して守ります。もうこの辺はフォーメーションで表すのは無意味ですね。

配置優先のインテルとは真逆。

このドン引き状態でもカウンターに持っていける前線のスピードと献身性は前項の通りですが、シェリフはすでに勝点6を積んでおりドローでも高価値。

5-4-1で最終防衛ゾーンを固める傾向は先の2試合よりもさらに輪をかけて多くなるのでは?と懸念しています。

勝点を積んでいるチームの方が選択肢がある。
当然ですし、昨季改めてお勉強しました。

さて、これらの特徴からIHはオンザボールの部分で頭抜けるバレッラ、チャルハノールしか選択肢が無いように感じます。

ここでこそエリクセンやセンシを見てみたい(センシは怪我が怖いw)のが本音ですが、いないものは致し方ない。

FWはラウタロとジェコのスターター。これも固いかなと。

前者、僕は最大ストロングポイントを「即興のコンビネーションで瞬間的に裏抜けやギャップを突くスキル」だと思っているので(以前は異なるスキル)シェリフ戦はマストと思っています。

パートナーはセットプレーも増えると思うので、ポストプレー以外の観点でもやっぱりジェコ。

均衡したらクリエイティブなサンチェスを投入したいところ。

コレアもヴィニシウスみたいにPA内で仕掛けてPKを誘発して欲しいですね。
交代策はもう当日のコンディション次第かな。

●色々考察したけど結局は

とまぁ、シェリフを考察したり分析したりしてきましたが。

彼らのビッグチャームは『モチベーション』ですね。

画像11

戦術を超越したものが確実にそこに在る

特に印象的なのはプレーが切れた際、ひとつひとつ味方を賞賛し合う仕草。

他のチームと頻度が異なります。表情や力強さが一段ちがいます。

転じて、意思統一やタスク遂行能力が高いんだろうなと察することができますが、カウンターの際の献身性や超重心低めのブロック守備の集中力などもここに紐づくでしょう。

戦術の設計はかなりパキッとしてますし、それを証するスタッツも存在しますが、『目に見えないけど、そこに確かに在るもの』がシェリフ最大の強み。

重複しますが、勝点6を積んだ彼らは対インテルの2試合で勝点2を加えるだけでも御の字です。

ということで、シェリフはさらにリアリスティックに来ると睨んでいます。

「引いた相手を崩せるか?」

インテルに限らず、サッカー界では馴染み深いセンテンスですが、我が軍にとってはこの点も”昨季のリベンジ”となるでしょう。

対戦相手だけじゃなくて、事象にもリベンジ

FORZA INTER!!⚫️🔵

結果が確定するまで信じています!!!

ご覧いただきましてありがとうございました🐯



もしサポートを頂戴した場合はサッカーのインプットに使用し、アウトプットでお返しできるよう尽力いたします。