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落合さんと同世代から見た、 『質量への憧憬〜前計算機自然のパースペクティブ~』について

先日、滑り込みで表題の展示を見てきた。
展示タイトルは、質量への憧憬。
展示テーマを簡潔にいうと、、

「あらゆるものがデジタルになっているが故に、デジタルの世界からものを見ていると、
 アナログの世界にあった小さな違和感とか、ふだん僕らが見てこなかった美しさとかが
 見つかるんじゃないかと。それを探しているんですよね。」という落合さん。

確かにその感覚はあるし、私と同世代の落合さんの感じる美しさには共感できる。

キャプションは、やはり落合さんらしく、難解な単語が続く、、ただでさえ、
アートのキャプションって、難解なフレーズを多用するのに、そこに落合さんのようなインテリジェンスワードが加わると、さらに難しくなるのは必至。
(エイジングってどういう意味だったかな?など、スマホ見ながら拝見させてもらうスタイルとなった。私の語彙力が足りないことが原因かもしれません。。)

さて、よかった点と、うむむな点を書いていこう。

よかった点について。
写真展と言いつつも、彫刻的な作品や、インスタレーションなどあり、テーマに対して、複数のメディアで捉えているところが面白かった。その中で、枯葉とLEDの作品は、印象的。テーマだけで考えると、僕なら枯葉だけを展示すると思うが、
LEDを添えるところが落合さんらしい発想。

あと、やはりレーザーを使った作品など目を引く。たまむしを使っていたり、ミクストメディアに対して免疫が一切ないところがいい。メディアアーティストということで、そちら方面の発想はさすがだと感じた。

個人的に、うーむむむ、と思った部分についても触れておきます。

1つは、大量の写真が展示されているのですが、これらが展示空間の壁の装飾となっていること。地面から天井へバーっと貼られているのですが、一番下とか一番上はまず見えない。。なので、装飾として見ることになるのだが、あくまで装飾としてしか感じなかった。雰囲気としては、全体的にアンダーな風合いで、個人的には好きなトンマナです😊。

もう1つは、展示方法として、写真の隙間とか、微妙にずれている配列が気になってしまった。そこに意図はなく、おそらく展示された方の技量だと思うが、、
そこはうむむな部分。パキっと完璧に展示すれば、より写真の内容へ意識がおよびやすかったと思います。
ただ、逆に完璧じゃない感じが、ニューウェーブな感じもした。
(ここは楽観的な意見です。。)

おそらく、落合さんは、ビジュアル的な美しさにはそこまで興味がないのではないでしょうか。それよりも、意味としての美しさ。コンセプチュアルアートに近い文脈で、アートワークを進めている気がする。ブロックを使ったインスタレーションなんかは、まさにそうだと思う。

ただ、いうまでもないが、
今後も、目を離せない1人であることに間違いない。

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