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NewsPicks編集者の記事の作り方|野村高文さんへインタビュー【インタビューズ#2】

こんにちは。インタビューズのヒガスです。「インタビューズ」というYouTuber番組でいろんな方のお話を聞いています。

インタビュー2人目は、NewsPicksの野村高文さん。インタビューと合わせて、ご本人に関する記事をまとめました。

私、ヒガスの調査メモのようなものですが、インタビューズで収録させていただく前後に集めた情報を、こちらでも紹介させていただきます。

野村さんの経歴

・愛知県生まれ。愛知県立岡崎高校、東京大学文学部卒。
・2010年:新卒でPHP研究所へ。2年目から雑誌を担当。
・2014年:ボストンコンサルティンググループへ。
・2015年:NewsPicksで編集部に。
・2017年4月:学びのコミュニティ「NewsPicksアカデミア」の立ち上げとともにプロジェクトマネージャーに就任(のちに編集長・マネージャー)。事業運営、コンテンツ企画、モデレーター、コミュニティマネージャーなどあらゆる役割を担い、事業を牽引した。
・2020年4月:NewsPicksエディター/音声事業プロデューサー。現在は経済・ビジネス分野の記事執筆や、音声コンテンツのプロデュースを手掛ける。個人活動として、TBSラジオ「テンカイズ」にレギュラー出演しているほか、音声プラットフォームVoicyにて「風呂敷畳み人ラジオ」を配信中。旅とプロ野球と柴犬が好き。

◆野村さんのTwitter
https://twitter.com/nmrtkfm

◆畳み人サロン
https://community.camp-fire.jp/projects/view/69441

◆Voicy|風呂敷「畳み人」ラジオ
https://voicy.jp/channel/607/13548

◆TBSラジオ|テンカイズ
https://www.tbsradio.jp/personality/nomura-takafumi/

◆柴犬が大好きで、柴犬メディアにコラムを寄稿。
https://shiba-inu.life/column/15893

音声番組「Voicy」でも活躍されており、こちらの回の「チャプター3|野村はどんなコンテンツビジネスを手掛けてきたか」で、ご自身のキャリアをお話されています。この回の放送にて、野村さんご本人がキャリアについて10分間濃密に話してくださっており、個人的には分かりやすかったです。

ヒガスの印象に残った記事

野村さんの考え方や、仕事について、特に学ばせて頂いた記事を紹介します。

仕事論

◆野村さんのビジョンは、「社会にとって大切なことを、分かりやすく伝える」こと。
https://www.recruit-jinji.jp/searchright/nomura_shiomi/
「社会にとって大切なことを、分かりやすく伝える」ことが私の使命です。
日本は世界的に見て、プレゼンスが低下する一方です。ただ、その事実に気づいていない人がたくさんいます。
国民全員が日本のためにあくせく働く必要はないと思いますが、その現状を認識したことで豊かになれる人はたくさんいるはず。そうした知るべき事実を、社会全体に浸透させる仕事をしていきたいと考えています。

◆好きな考え方
https://www.recruit-jinji.jp/searchright/nomura_shiomi/
タモリさんの発言とされる言葉で「仕事は面白いもので、自分が望むタイミングよりも早い段階で、実力以上の仕事がやってくる。それはチャンスだから、ひるんではいけない」というものがあります。私はその考え方がすごく好きで。

大変でも、苦労しながら仕事を遂行することで、実力がつく。その繰り返しができるのは、ファーストキャリアとして理想の会社だと思います。

◆時間管理の方法
https://namatcha-girl.com/asashibu-tatamininn/
野村さんは毎日自分の作業を全部書き出している。自分がどれに何くらいできるのかを把握できるようになる。期日が押し倒しになるのは工数の見積もりが間違っているから。毎日書き続けると工数予定が立てやすくなって時間管理ができるようになる。

◆ともかく、作業とその時間を記録する。
https://namatcha-girl.com/asashibu-tatamininn/
googleカレンダーには予定だけじゃなくて,行動したことも後から入れてる。タスクをやる時間も先に入れちゃう。作業に当てる時間をブロックしておく

副業もそれ用の時間もブロックしちゃうことが大切。
工数を見積もることで自分のキャパができて,前もって予定をブロックする。その後に実際にどうだったか記録することで,見積もりとのズレをしっかり認識する。これが時間管理で大事なこと。

野村さんのキャリア

◆初めはPHP研究所で編集者。そして、BCGヘ転職。なぜ?
https://www.onecareer.jp/articles/2221
野村:仕事はとても楽しかったけれど、このままだとキャリアが頭打ちになるという危機感からでした。

学生時代はメディアの仕事がしたくて、就活ではコンサルや商社のような今の学生に人気の企業は受けていませんでした。そして、PHP研究所という出版社から内定をもらい、雑誌の編集者になりました。仕事自体は面白くて「向いているな」と思っていました。

一方で、出版業界全体でみると市場が急速にシュリンク(収縮)していました。実際に携わっていた雑誌も売れなくなっていくのを見て、「もっとビジネスのことを知らないといけない」と思いました。ビジネスを学べる場所がどこかを考え、コンサルへの転職活動を始めました。今考えると、短絡的ですよね(笑)。

◆BCG(ボストンコンサルティング)時代に、印象的だった仕事
https://www.onecareer.jp/articles/2221
いろいろな職種の人がプロジェクトに参加する中で、工数を見積もり、スケジュールを引き、遅延しそうな人があったら前もって声をかけたり、腑(ふ)に落ちていない人がいたら個別に声をかけたり……と、なんでもやる仕事です。プロジェクトの進め方を肌で感じることができたのは非常に勉強になりました。IT企業では当たり前にやっていることかもしれませんが、紙の編集者としてこのような経験はなかったので。

また所属時には、「今の環境で自分は何で貢献できるのか」を徹底的に考えるビジネスマインドも、身に付けることができました。

◆編集という職業柄、質問が得意と自覚。
https://www.onecareer.jp/articles/2221
編集者をしていたので、「聞くこと」に関してはプロという自覚があったんです。とにかく自分の好奇心に従い、取材をするつもりで面接官に逆質問をしました。

◆BCGからNewsPicksへ転職しようと思ったきっかけは、「酒の席で企画が決まる喜び」を思い出し、そちらが自分に向いていると思ったから。
https://www.onecareer.jp/articles/2221 
コンサル業界ではすべての発言に対してロジックが求められるように、私の目からは見えました。一方で、編集者のころはロジックよりも、作家の人との酒の席で企画が決まる経験をたくさんしてきたんです(笑)。編集長に企画を通すときも、「これ、面白いんですよ」と言うだけだった。ロジックよりも面白そうに話しているかという情熱が意思決定を左右するんです。

◆NewsPicksアカデミアを立ち上げることに。そこで、多面的な仕事をした。
https://www.onecareer.jp/articles/2221
結果的にイベントの企画、モデレーター、本のライティング、動画コンテンツの企画も経験しました。その上で、チームのマネジメントや会員をグロース(急成長)する方法などビジネス面も見ていました。他にもコミュニティを手伝ってくれるボランティアスタッフを募集し、自分がいなくても回る体制づくりを進め……。

大変なことも多かったですが、新卒での編集者としての経験と、コンサル時代に学んだプロマネ力、そして「この集団で自分は価値を出すんだ」というマインドセットを常に持っていたからこそ、やりきれたと思っています。

担当記事一例

あくまで一部ですが、野村さんが編集として関わられた記事です。

などなど。

畳み人とは?

野村さんは、「畳み人サロン」というオンラインサロンを運営しています。

ビジネスにおいて、世の中の人材は2種類に分けられます。風呂敷の「広げ人」と「畳み人」。突飛なアイデアを次々に発信し、世間を沸かせるのが「広げ人」だとすれば、そのアイデアを実行可能な状態に落とし込み、運用していくのが「畳み人」です。一見地味ですが、実はとても重要な「畳み人」の仕事術を、数々のビジネスを実践してきた幻冬舎の設楽悠介とNewsPicksの野村高文とともに磨いていくオンラインサロンです。

「風呂敷『畳み人』ラジオ」という、Voicyのラジオ番組も配信されています。
https://voicy.jp/channel/607/13548

また、畳み人サロンは野村さん、幻冬舎の設楽悠介さんの二人で運営されています。設楽さんが、『畳み人』について紹介した本がこちら。

◆「畳み人」とは、広げ人のアイデアを実現するために、自分で考えて動く人か?
https://www.onecareer.jp/articles/2221
野村:付け加えると、事業をより良い形にするため「もっと、こうなんじゃないですか」と軌道修正するのも、畳み人の仕事です。最初に立てた仮説が間違っている可能性もあるので、「やってみましたが、実は原因はこっちなんじゃないですか」と提案できるのはいい若手です。

──事業を進める上での右腕的存在が畳み人であり、良いアソシエイトなんですね。

◆畳み人の才能に気づいたきっかけ。
http://en-musubu.com/blog/move_u_life224/
仕事をする上で色々なタスクをすることで気づいた。快楽になる楽しいものは才能。不快に思うものは苦手。やってみるとわかる。心が上がるものは才能だとわかる。

音声コンテンツの立ち上げ

野村さんは、以下のような様々な音声番組を立ち上げられています。

◆アート×ビジネス 解体新書
https://www.audible.co.jp/pd/B08FTD8SYK

◆亀っちの部屋 Season2
https://newspicks.com/user/9701/

◆Future Talk by NewsPicks
https://newspicks.com/user/9649/

◆宇田川元一の職場相談
https://newspicks.com/user/9707

◆参考までに、様々な音声コンテンツを立ち上げられている野村さんが、音声番組のマネタイズについて、音声メディアの歴史とともにひもといているVoicyの配信です。最前線で走られている野村さんだからこそのお話が聞け、面白いのでシェアします。(ただし、有料です)

NewsPicksアカデミアとは?

◆2017年4月にNewsPicksアカデミアを立ち上げ。プロジェクトマネージャーに。

NewsPicksアカデミアでは、「リーダーの教養」をコンセプトに、書籍、イベント、講義、アート、体験などを通じて、「ビジネス×教養」という切り口から、新時代の学びと出会いを提供しています。

◆2019年5月に編集長に就任した時の記事。

2015年7月よりNewsPicks編集部。2017年4月、NewsPicksアカデミアの立ち上げとともにプロジェクトマネージャー(のちマネージャー)に就任。事業運営、コンテンツ企画、モデレーター、コミュニティマネージャーなどあらゆる役割を担い、アカデミアの成長を牽引した。

<コメント>
アカデミアでは学びの内容そのものはもちろん、学び方のヒントもお伝えすることで、会員の皆さまに「変化」を提供することを目指しています。「一流の実践者の知見」という軸はそのままに、MOOC、イベント、テキストなど、さまざまな表現方法で、最先端の学びをお届けしていく所存です。

コミュニティー運営論

◆NewsPicksで目指しているのは、いいコメントが集まってくる状態をつくること。

また、NewsPicksの読者同士が学び合う場をつくるため「NewsPicksアカデミア」を立ち上げました。この会員になると、

毎月、本が届く(紙や電子)

著者の講演会などのイベントに参加できる

もっと深く知りたい人は、ゼミへ参加

運営者として関わる「アンバサダー」になる人も

◆コミュニティー運営のコツは2つ。
https://logmi.jp/business/articles/320279
普通に設計すると、一番熱量の高い人向けに最適化することがありますが、もうちょっと裾野を広げる、どの熱量の方でもある程度楽しめるようにするのがポイントかなと思っています。

見ているだけでもある程度、それがおもしろさや学びになる状況を作れたら、コミュニティは広がりが出るんじゃないかなと思っています。そうじゃないと、コアな少人数の集団になる。もっと、裾野の広さや懐の深さが必要だと思っています。

もう1個は、最初のオンボーディングがとても大事だと思っています。コミュニティは、3ヶ月以内に辞める人が全体の半分という世界なんですよね。そこでいかに「ようこそいらっしゃいました!」といきなり顔が見られる関係をどれだけ作っていけるか。これはどのコミュニティもそうだと思います。

最初にいかに1人でも2人でもつながってもらうか。あと、運営が顔を見せられるかがけっこう勝負になってくるかなと思いますね。イベントで会うのが大事。
(*ヒガス注:この記事は2018年のもの)

◆コミュニティー運営をしたい人へのアドバイス
https://logmi.jp/business/articles/320279
ひと口にコミュニティといっても、オンラインを主体にするものから、リアルを主体にするもの、実際に活動するものからWebに投稿するもの、実名のものから匿名のものまで、本当に千差万別です。

自社にどれが合うかは、やっぱり引き出しを増やしていくことがすごく重要になります。なので、「JUST DO IT」じゃないですけど、まずどこか(のコミュニティ)に入ってみるのがいいと思います。

◆コミュニティー運営のモチベーションは、「新しい」から。

よりフラットで、「やる気に基づいたリソースの出し合い」をするメンバーと何かをやっていくという形に、組織が変わらないといけない。そういったことを最先端でやっているのが、NewsPicksアカデミアであり、「畳み人サロン」なわけですが、世の中でまだ正解がないことを、自分がかきわけていく。これはおもしろいです。

ラジオ番組の出演

「デイ・キャッチ!」も出演していました。

登壇イベント

こちらもごく一部です。


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