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くわばらくわばら。アメリカンな雷神様

ある日突然やってくる

 アメリカ中西部生活中に日本との違いを感じた1つに「雷」がある。

日本でも夏場に雷を見ることがあるが、アメリカの雷はスケールが違った。
まず雷が発生する場合には必ずと言っていいほど、ストーム(嵐)が来る。携帯電話やラジオからはサンダーストーム警報が発令され、日本の忘れられた「Jアラート」の如く、今にもミサイルでも飛んでくるのではないかというように注意が発せられる。


 晴れていた空も瞬く間に灰色になり大粒の雨、横風が叩きつけ、時には雹が降る。いかにも危ないと感じる状況が整ったとき、アメリカンな雷様が突如出現する。
 稲光は日本で見る雷の数倍太く、雷鳴も腹の底にドォンと響き渡る。近くで大きな和太鼓を叩かれような、いや自分真後ろで工場などにあるフォークリフト用のパレットを地面に倒されたような大きな音であった。驚くのは、その頻度、よほど雷様のご機嫌が悪かったのかと思うくらいの乱打である。時計の秒針と合わせるような頻度で鉄槌を落とす。しかも雷様は複数の太鼓をお持ちのようで、稲妻は一本ではなく数本同時のことも多い。

 渡米直後にこの気象現象を見た私は、同じ雷でここまで違うものかと自然のスケールの違いを感じた。雷鳴は雷の電流により一瞬の間に空気が数万度まで熱せられ、爆発的に膨張し発生した衝撃波であるという物理現象は日本と同じであるが、そのエネルギ量が違うようである。空と地面の間に蓄えられた電気エネルギーの量が違うのだろう。

 何ともエネルギーに満ち溢れスケールの大きい国であると体感できた一瞬であった。

雷しゃがみ

 アメリカの小学校では、「雷しゃがみ」という方法を教えている。雷がなり近くに安全な場所がない場合に取る緊急避難方法だ。日本でも山登りやハイキングが好きな方はもしもの時のために頭に入れておこう。
 これで本当にこれだけでダメージを受けないか、実績があるか不明だが、何も避難場所がない平原や山の場合、雷様への祈りを込めてやってみようと思う。 日本の「くわばらくわば」と同じだろうか。 運よくアメリカ生活中は使うことがなかった。

雷を写す低速シャッター

  写真は自宅の窓から連続低速シャッター(長時間露光)で撮影した。シャッターを数秒間開いた状態にしておき、この間に雷が発生すれば綺麗な稲妻をとらえることができる。雷の頻度が高いので、数百枚の撮影だけで雷様を撮影することができた。

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渡米当初は、スケールの違いをよく体験することがあった。アメリカンスケールがわかる写真を今後noteしていきたい。

雷バック

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