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#009 なまけよ? -ローカル言語と親密性について-②

私が地方の大学生だった頃、同じ学部で宮崎出身の友達イノウエに、「駅で買い物をしたいんだけど君のバイクの後ろに乗せてくんない?ついでに帰りにどっか行こーよ」と頼んだら、彼は嬉しいような仕方ないような顔で、
「もうー、なまけよ?」と言った。

彼と駅前で買い物をして、帰りに駅から少し離れた場所にある龍文堂という古い模型店に寄った。かなりお年を召された小さなお婆さんが奥の倉庫から古いプラモデルをいくつか持ってきてくれた。
ずっと探してたあの絶版のプラモはここにあった…お宝だ!

彼の口から「なまけ」と聞いた時、それはは恐らく宮崎弁で、仕方ないなー、とか、すこしだけだよ、というニュアンスの言葉なんだろうと当時は思っていた。
その「なまけ」という言葉が宮崎弁でも何でもない、ただイノウエとイノウエ兄の2人の間だけで交わされていためちゃめちゃ家族ローカル語だったという事を知るのはそれから更に10年以上経ってからになる。

お互いの間に自然と生まれたローカル言語。それには信頼とか、親密さが含まれていて、そこからお互いの信頼や親密さを確認し合える、何かの合言葉のようなものだったりもするかもしれない。
同郷の方言を聞くと嬉しいような恥ずかしいような気持ちになるのもそれに近いものを感じる。

だから、家族や友達との間に自然と生まれたよくわかんない言葉はできたらたいせつにしてみて欲しい。

ついでに寝たくても眠れなそうなひとにハンドパワーをかけておこう。
https://www.youtube.com/watch?v=Zu8LRqTmGwc
キてますか?
キてますキてます
ヤバイヨヤバイヨー

おやすみ。

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