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2023年NHK紅白歌合戦 歌唱曲の人気を数値化してみた

史上最低視聴率を記録した2023年のNHK紅白歌合戦。
SNSの発達により、大手事務所や大手レーベルが推すミュージシャンの楽曲に人気が集まる時代はもはや終わっていて、視聴率維持はこれからも困難だろう。

とはいえ、いまだ国民的歌番組でその存在感は別格だ。

私が毎年気になっているのは、どの歌唱曲が国民に支持されているか、である。
以前は、歌手別視聴率で分かると思っていたが、紅白の構造自体が早い時間帯は視聴率が低く、そこから徐々に視聴率が上がっていて最後の勝敗決定のところが最も高くなる。だから、どうしてもトリに近い歌手ほど視聴率が高くなってしまう。

そのため、歌唱曲の人気が正確に数値化できていなかったのだ。

実際は、どんな曲の人気が高いのか。
今回は、YouTubeのNHK MUSICというチャンネルで各曲が公開され、その人気が数値化されている。

まさに時代の恩恵である。

下記は、2024/1/7現在の2023年紅白の歌唱動画、再生数ランキングである。

1位:YOASOBI「アイドル」952万回
2位:Ado「唱」528万回
3位:新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」363万回
4位:ブラックビスケッツ「Timing」278万回
5位:MISAMO「Do not touch」208万回
6位:10-FEET「第ゼロ感」187万回
7位:Mrs.GREEN APPLE「ダンスホール」175万回
8位:ハマいく「ビートDEトーヒ」165万回
9位:LE SSERAFIM「UNFORGIVEN」154万回
10位:ポケットビスケッツ「YELLOW YELLOW HAPPY」146万回
11位:ano「ちゅ、多様性。」136万回
12位:NewJeans「OMG」134万回
13位:YOSHIKI「Rusty Nail」113万回
14位:伊藤蘭「春一番」112万回
15位:クイーン+アダムランバート「ドント・ストップ・ミー・ナウ」109万回
16位:Stray Kids「CASE 143」94万回
17位:有吉弘行×藤井フミヤ「白い雲のように」94万回
18位:寺尾聡「ルビーの指環」83万回
19位:BE:FIRST「Boom Boom Back」72万回
20位:キタニタツヤ「青のすみか」71万回
 ※2024年1月後半に各動画は非公開になりました。

再生数順に並べるとベスト20は、上記となった。

YOASOBI「アイドル」が海外でもヒットしただけあって、ダントツだ。

今が旬のAdoや新しい学校のリーダーズも再生数がかなり多い。
ブラビ、ポケビ、ハマいく等の企画物も人気だ。

面白いのは、トリを務めた福山雅治とMISIAが20位までに入っておらず、実は30位までにも入っていない。
このあたりは、NHKのよく分からないこだわりが空回りしている。

全般的に出場回数の多い歌手は、再生数が少ない。過去のヒット曲を何度も歌ったり、ヒットしてない曲を歌うことになるから、支持されなくなっている。

こうやって、YouTubeで再生回数として数値化すると、2023年の音楽世相がよく見えてくる。

エンタメが多様化したこの時代、リアルタイムで長時間観てられない、という方は、後日、再生回数順に並べて上位10曲くらいを視聴するのもいいだろう。
それも、今の時代に合った視聴方法なのかもしれない。

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