見出し画像

カップルの"割り勘めんどう問題"を解消するWebアプリをつくりました【FBC卒業制作】

以前こちらのnoteで近況を報告したのですが、去年の7月からデザイナーとしての仕事量を減らし、フィヨルドブートキャンプ(FBC)というプログラミングスクールでプログラミングの勉強を始めていました。

それから約10ヶ月が経ち、最終課題である自作サービスが完成したので是非ご紹介させてください🎉

何を作ったのか

カップルで頻繁に発生する、"割り勘の計算がめんどくさい💥"という課題を解決する割り勘計算アプリ、seppanda(せっぱんだ)を作成しました。

2人で共通の家計簿を持つことができるようなイメージで、"割り勘したいけど一旦自分が支払った"という支払いの情報を登録をすることができ、その情報をもとに割り勘の状態を常に確認することができます。

(いまいちピンと来ないかもしれないので、このあと詳しく解説します💁‍♀️)

サービス利用までの流れイメージ
(スマホだとみづらくてすみません…)


ちなみにサービス名は「折半(せっぱん)」という言葉をもじって名付けました🐼👛

サービスのURL:https://seppanda.com/

ーー

リポジトリ:https://github.com/mami-inuzuka/seppanda
主な技術スタック:Ruby / Ruby on Rails / React / TypeScript / Redis / PostgreSQL / GitHub Actions / Firebase Authentication / Heroku


具体的にどういうことができる?


「割り勘をしたいけど "一旦" どちらかが支払っておく」
というシーンって、カップルではよくありますよね。

特に日々の生活費を割り勘にしている場合やお出かけをした時は、そういったシーンが積み重なって「あれ、結局どっちがどっちに何円渡せばいいんだっけ?」となってしまいがちです。


しかもこの計算って結構大変じゃないですか……?🌀


そんな時にこのサービスを使えば、一旦支払った側がその金額を入力しておくだけで「割り勘するためには最終的にどちらがどちらに何円渡せばいいのか」という計算結果を瞬時に確認することができます💰



ーーー もう少し具体的な例をみてみましょう👀

とあるカップルがお出かけをし、こんな支払いが発生したとします。

こういう時に、一旦自分が支払った分をアプリに記入していきます。

そうすると入力された金額に応じて、割り勘するには現在どちらがどちらに何円渡すべきなのかを確認することができます。

合計8000円の支払い全てを割り勘するのであれば1人4000円払ったことになるようにすればいいので、この時点ではBさんがAさんに3000円支払うことになる。


このサービスを使って欲しい人

「カップル間の割り勘がめんどくさい」という問題を解決するには他にもこんな手段があるのではないでしょうか。

・財布を一緒にする(月に使える◯◯費を決めてお互い出し合う)
・共通の口座を持つ

ただ、これらの手段は付き合いたてのカップルや学生カップルには少々ハードルが高いかもしれません😣

なので、このサービスは主に「支払い周りは基本割り勘にしたいけど、財布を一緒にしたり、共通の口座を持つのはハードルが高いという
カップル」に使ってもらえると嬉しいなと思います。


このサービスを作ったきっかけ

私は今同棲をしているパートナーがいるのですが、私たちは基本的にすべての支払いを割り勘にしています👛

そしてその割り勘の管理にはSlackを使用していて、一旦支払った側がメモを残しておき、定期的にまとめて精算するというスタイルを取っています。

画像3
slackに支払った内容を記入している例

買い物をした中に自分しか使わないなと感じるものがあればよしなに金額を差し引いたり、スーパーでの食材購入に関しては記入の頻度が高いのでもはや金額しか書かない、といったように結構適当な感じでメモをしています😅📝

ただ、「割り勘にするためには結局どちらがどちらに何円渡せばいいのか」という精算の計算を定期的に行うのは非常にめんどくさく、そこの自動化をしてくれるサービスが欲しい……とずっと思っていたのが制作のきっかけです。


ーーちなみに、Slackに記入した内容がスプレッドシートに自動で反映されるようにし、計算も自動でしてくれるような仕組みにトライしたこともあったのですが、記入ルールを誤るとうまく反映されなかったりとズボラな私たちにはフィットせず断念しました😥

(単にこの時スプシ力がなかったのかもしれないですが……😇)


こだわったポイント


このアプリを作る上でいくつかこだわったポイントがあるのでご紹介します。

1️⃣ とにかく頭を使わず簡単に記入できること

こうした記録系のアプリは「めんどくさい!💥」と感じてしまうと利用の継続が難しくなります。なので、とにかく記入が面倒だと感じないことを目指しました。

例えば、カテゴリ分けなどができる機能はあったら便利そうですが、「どのカテゴリに入れようか……」と悩んでしまったりとわずかでも脳のエネルギーを必要とするため排除し、とにかく入力項目を少なくシンプルにしました。

さらに、「現在どちらがどちらに何円渡すべきかがわかる」という目的のためには、究極なんの支払いかがわからなくても良いと考え、金額さえ入れればOKという仕様にしました👍


2️⃣ 状況が瞬時にわかること

このアプリで一番の価値は「割り勘にするためには現在どちらがどちらに何円渡すべきかがわかること」です。

しかしこれは意外と複雑な情報なので、瞬時にその状況がわかるように色や言葉を工夫しました。

具体的には、下記のような点です。

  • 割り勘のやり取りにおいて自分がとるべきアクションがパッとわかるように「返す」「返してもらう」を強調

  • 返す側の場合、これからお金を返す=借金状態であるということが直感的にわかるように数字とアクションに赤色を使用


3️⃣ 無駄な機能がなく迷わないこと

近しいサービスとして他の家計簿系のアプリを触ってみて感じたことは、高機能すぎて何をどうしていいかわからず記入のハードルが高まるということでした。

もちろん、そのアプリを通して得たい価値のために必要な記入項目や機能はあるべきですが、今回のアプリではとにかく「最終的にどちらがどちらに何円渡すべきかがわかればよい」のでそこに最短で向かえる機能を目指し、「あったらいいな、でもなくても成り立つ」という機能は徹底的に省きました。

◎省いた機能の例
・ユーザーが自由に自分のカラーを設定することができる
・カテゴリーの設定ができる
・自分でカテゴリーを自由に作成することができる
・月ごとのサマリーが見れる
・月ごとの推移が見れる
….etc

この機能の削ぎ落としは、限られた期間の中でサービスを開発する上でも重要だったと感じています。


自作サービスの開発を通して学んだこと


今回実際に自分で企画からデザインから実装まですべてやってみて、サービス開発において下記2点が大事だなというのをヒシヒシと感じました。

・限られた時間の中で何に取り組むのか / 取り組まないのかを意思決定すること
・そのためにはそのサービスのコアの価値は何かを明らかにすること

今回の開発はあくまでもスクールの課題なので、お金の許す限り受講を続けて開発期間を伸ばすことも可能ではあります。ただ、今回私は自分の資金的な都合を考えた時にできれば4月から働き始めたいという目標があったので、3月中に開発を終えるという目標、つまり開発期間の制約を置いていました。

私はまだプログラミングスキルがひよこ🐥なので、純粋に開発に時間がかかってしまいます。なので、そうした期間の制約がある中でしっかりとサービスの価値を生み出すためには上記に挙げたようなことを意識する必要がありました。

これは、これまでスタートアップで働く中でも見聞きしてきたことでもあるし、何となくわかっていたことでもあるのですが、自分で全部のフローを体験することで改めてそれを身を持って実感できたなと思います。


おわりに

Webのモノづくりがもっとしたい!」「何か生活が便利になったり楽しくなったりするようなWebサービスを自分でも作れるようになりたい」という想いから始めたプログラミング学習でしたが、学習を始めてから今日に至るまで本当にずっと楽しくて、時間を忘れるぐらいに熱中していました。(もちろん途中自分の力不足を感じたり、行き詰まったりして落ち込むことなどもありましたが……)学習時間は合計で約1080時間ほどでした。

特にこの自作サービスの開発に入ってからは、新しく学ぶべきことがどんどん出てきて、毎日大きな山にぶつかるという感じでかなりヒイヒイいいながら開発をしていましたが、それでも"これがあったら生活が便利になるから作りたい!"と描いたものが形になっていく過程は本当に楽しくやりがいがありました。(そして実際にこのアプリを今パートナーと毎日利用しています🐼!)


そしてやっぱり自分は「モノづくり」が好きなんだなあと改めて認識することができました。


去年の夏、「デザイナーなんだから……」「今更始めたって……」「今やっている仕事と向き合うべきでは…….」などという心の声に惑わされず、自分の"好き"に思い切って向き合ってみるという意思決定をしてみて本当に良かったなと思っています。

デザイナーであってもモノづくりに携わっていくことはできますが、実際に動くものを作り上げていく部分にも大きな楽しみを感じたのと、とにかく時間を忘れてしまうくらいに熱中してしまうことにもっと向き合ってみたいという想いから、卒業後はデザイナーからエンジニアへジョブチェンジをする予定です。

ジョブチェンジは不安もありますが、自分の"好き"に向き合ってこれからも学びを続けて頑張っていきたいと思います!🐶


 
おわり



サービスURL:https://seppanda.com/
リポジトリ:https://github.com/mami-inuzuka/seppanda

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?