〜この記事でわかること〜

株式投資、いつ買えば良いのか、わかる

〜初っ端から結論〜

・株式を買う最高のタイミングは「今」それ以外ない
・ただし「割安な株式」に限る。割高な株は買っても意味なし。

✴︎本編✴︎

とりあえず偉人に聞いてみよう

いつ買うのがベストか、私がとやかく言う前に、
偉人たちはどう考えているのか、まずは聞いてみましょう。

アメリカの伝説的ファンド、マジェランファンドで年率29％という驚異的なリターンを生み出した「成長株の名手」ピーター・リンチはこう言います。

さらに、成長株投資という概念自体を生み出し、ウォーレン・バフェットにも大きく影響を与えたフィリップ・フィッシャーも書籍の中でこう語ります。

世界で一番運用額が多いファンド BlackRock（運用額は驚異の9兆ドル, 約1300兆円）の創設者でCEOのラリー・フィンクもこう語ります。

何やら「買いのタイミングは今」「さっさと買え」という人が多そうです。
お馴染みのウォーレン・バフェットはどうでしょうか？

これは彼の有名な投資哲学ですが「良質なものが、割安になったとき」が買い時だそう。

ウォーレンバフェットの師匠であるベン・グレアムはどうでしょう？彼の代表的な書籍『賢明なる投資家』の中でこのように表現しています。

ウォーレンの師匠も割安な時に買うことを勧めています。

現代の投資哲学を築き上げたと言っても過言ではない偉人の意見を要約すると、株を買うべきタイミングは
①『株価が割安な時』
②『割安な時、買うのは早ければ早い方が良い。つまり今』
という結論になりそうです。

投資を10年以上やっていますが、私も100%同意します。
私も同じ方法をずっと取ってきたことで、年利平均21％を維持しています。
さて、これで記事が終わってしまいそうですが、後半はなぜこの2つなのか少し理由をご説明しましょう。

「割安株に投資する」バリュー投資のススメ

さて、以前の記事『投資で世界一の大富豪になる方法』で、投資対象になる銘柄の見つけ方をご紹介しました。
その答えはザックリ『財務諸表を読め』でしたね。
ですが「財務が良い会社」というだけでは投資するにはあと一歩足りません。それが今回ご紹介する「割安な時に買いましょう」ということです。

なぜか？財務パフォーマンスが素晴らしい会社でも、「皆に注目されて高くなり過ぎている株」は、いずれ株価は落ちてしまうからです。

今回はNetflixを例に挙げます。
財務をみると正直素晴らしい成績です。

過去4年間の平均売上高利益率は40%超え、純利益率は平均15.82%
毎年、内部留保を一定増加しており、設備投資も毎年10％以下。ROEも26％と、美しいほどです。

財務状況も素晴らしい、かつ下の図ように株価は上がり続けています。
さて、あなたはこのタイミングで株を購入しますか？

その後の結果、、、まさかの大暴落です！

この間スキャンダルがあったわけでも、売上が落ち込んだわけでもありません。ではなぜ落ちてしまったのでしょう？
理由は「割高過ぎたから」これに尽きます。

会社の株価には適正価格というものがあります。
適正価格の出し方は「会社が今後しばらくの間生み出しそうな現金の総額を、発行している株の数で割る方法」が一般的です。（DCF法と言います）

実際には以下のような計算式があるのですが、覚えなくて全然良いです。
ザックリと「適正価格＝会社が生み出す現金÷株の総数」という認識で間違いないです。

さて、先ほどのNetflixの例に戻りましょう。
Netflixの2021年当時の適正価格はいくらだったのでしょうか？
企業バリュエーションのシンクタンク、AlphaSpreadによると2021年当時の適正価格は370ドルでした。

それも込みで見てみると、コロナ特需で期待が膨れ上がった2020年〜2021年まで、明らかに割高危険ZONEに突入していたわけです。

この時期に「上がっているし、財務も良いから」と買ってしまった人は、きっと大損だったでしょう。
財務パフォーマンスが良い会社で、かつ誰でも名前を知っている会社は人気が集まりやすく過剰評価されがちです。

私の周りでも「コロナ時期にZOOMに投資して大損した」と言う人が、本当にたくさんいます。
実際に、ZOOMの財務パフォーマンスは素晴らしく、コロナ後も毎年成長を続けています。

ですが、2021年のZOOMのDCFバリュー(適正価格)は37.77ドルでした。
一方株価チャートをみると、、、

適正価格37ドルに対して株価は最高588ドルと、2020年から最近までずっと割高状況が続いていました。割高にもほどがある。
「今はすっかり落ちてしまった」と落胆する人がいますが、
適正価格の分かっている人は「これが正常」「妥当な株価に戻っただけ」と捉えられるはず。
ましてや2~300ドルに上がっていた時点で購入は控えたでしょう。

ですから、今後上がる銘柄を選び取るためには
「財務パフォ良し & 割安」な会社を探すべきというわけです。

私も、誰も名前を知らないようなアメリカの田舎にある割安な会社で、お金をガンガン生み出し成長し続けている会社にしか投資していません。

割安かどうかを自分で確かめる方法

さて、DCFバリュー法というのがあるのは分かりました。
ですが、忙しい合間をぬって上のような計算をしている時間は、我々にはありません。

ご安心ください。こっからはあっというまに終わります。
以下のサイト、ソフトウェアでDCFバリューは計算してくれます。どれでも良いので触って開いてみてください。
DCFバリュー法はただの計算ですので、無料ですしログインも必要ありません。

・Simply Wall Street（とにかく見やすい使いやすい！死ぬほどオススメ！
無料バージョンは月に5社だけ見れる。
だがこのサイト好き過ぎて筆者は月20ドルのアンリミテッドプラン契約中）

・Alpha Spread（見やすい！会員登録もいらん。DCF初めての人にオススメ）

・guru-focus（自分でパラメーターを変更できる玄人向け）

Finbox（シンプルで使いやすい＆各年の予想キャッシュフローの根拠を見せてくれる）

なぜ「買いのベストタイミング」＝「今」なの？

さて、割安株がオススメなのは分かりました。
その上で「結局、いつ買うのがベストタイミングなのか知りたいんだよ」という人も多いと思います。

ですが、これまでの経験や、そのほか多くの専門家の意見を参考にしても、やっぱり
『割安であるなら買うのは早ければ早い方が良い。つまり今』
なのです。

理由は、そもそも「株価を予想するなんて不可能」だということ。
その上で、数ヶ月〜1年以上保有する中長期投資家であるならば「今」が一番良いタイミングだからです。これには不況・好況も関係ありません。

「割安で成長性が見込める会社」は
1日・1週間単位の細かい上下はあってもどうせ上がります。

以下に、私の保有銘柄から一部例を挙げます。

株価をみると、細かな上下はありつつも上がり続けていますね。ですので、5年-10年単位で見れば、山の部分で買ったのか、谷の部分で買ったのかは正直関係なくなります。

なので「今後1週間、1ヶ月は下がるかも？」「もう少し下がってから買おう」と二の足を踏むくらいなら、サッと買ってしまった方が良いと私は思います。どうせ上がるのですから。

記事の冒頭に登場いただいた偉人たちの言いつけを守って、早いうちに投資してしまうのが得だと私は信じて投資しています。

さていかがでしたでしょうか？

・投資銘柄を選ぶ鉄則は「割安」であること
・割安株を見つけるには「DCFバリュー」を見よう
・割安な株があれば、株式を買う最高のタイミングは「今」

これらのポイントを守って、財務パフォの良い割安株に是非投資してみましょう！買い時がわかったあなたは、もう負け知らずの投資家になれるはず！

〜偉人からのメッセージ〜

"If you spend more than 13 minutes analyzing economic and market forecasts, you've wasted 10 minutes."　- Peter Lunch -

経済と市場の予測を分析するのに13分使ったなら、そのうち10分は無駄な時間になるだろう。ーピーター・リンチー

”We’ve long felt that the only value of stock forecasters is to make fortune tellers look good.”　-Warren Buffett-

株の予想屋の、唯一の存在意義は「占い師の方がマシだ」と思わせてくれることだ。ーウォーレン・バフェットー

"Many investors try to time short-term market moves, even though it's been shown time and again that this is a losing strategy." -Larry Fink-

多くの投資家は、短期的な市場の動きをタイミングしようとする。それが失敗戦略であることは、繰り返し証明されているのに。ーラリー・フィンクー