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④社会的弱者=コミュ障ではない

こんにちは。
都内でひっそりと生きる専業主夫です。


前回の記事では、「私が思う社会的弱者の定義」について述べました。


会社で社会的弱者が働くということは非常に大変です。
私はプロフィールにもあるように、営業職として8年間勤務しましたが、「社会的弱者なのに営業職?」と思う方もいるかもしれません。



ここで勘違いして頂きたくないのは、社会的弱者=コミュニケーションが取れない人(いわゆるコミュ障)ではないということです。



あくまで自分が苦手な人や、嫌いな人に対してだけ異常なほどの拒否反応が出るということです。雑談だけでなく、挨拶すらしなく(できなく)なってしまいます。


ちなみに、8年間の内の6年間は新卒で入社した会社で働いた期間です。
ここで1社目の会社での社会人生活を少し振り返ってみたいと思います。


私は1年目の直属の上司がまさに苦手とする上司でした(A課長とします)。
優しく仕事を教えるタイプではなく、「見て覚えろ」という職人タイプです。話も合いません。


2人で出張しても道中に雑談できず、仕事に対しても厳しいことから、非常に強いストレスを感じており、会社の帰りに勝手に涙が出たり、帯状疱疹のような湿疹が出来たこともありました。

何より嫌いだったのが、突然キレだすこと。
ベビースモーカーで常にイライラしていました。


ただ、この頃は対抗できるモチベーションやバックアップがありました。



①公務員試験で全落ちして絶望していた私を採用してくれた会社であること

②社会人1年目は仕事ができなくて当たり前であること

③実家から通っており、社会人の先輩である両親に相談できたこと

④同じ悩みや辛さを共有できる同期がいたこと



今思えば、これらは全て重要事項でした。
1つでも欠けていれば早々に辞めていたかもしれません。


そして2年目からは直属の上司が変わり、逆にとても優しく、仕事に対しても緩い上司になりました(B課長とします)。

B課長とは非常に気が合うため、辞めてからも「友達のおじさん感覚」で毎年1回は会う間柄です。
A課長とのギャップがすごいですよね(笑)


ただ、A課長は仕事に対しての熱量も凄かったので、側で仕事ぶりを見ていて学ぶことも多くありました。順調に出世し、結果的に今は営業部長まで上りつめたと聞きます。


反対にB課長は仕事に対しての熱量は少なく、部下であった時も辞めてからも変わらず緩い感じで接してくれます。そのため当時も今も課長のままです。ただ、仕事より趣味や家庭を大事にしていたことで、人生的な幸福度はA課長より圧倒的に高いように思えます。


私は10年前の新入社員の頃、社内報に記載する「理想とする上司」の欄に書いたことを未だに覚えています。それは、



「仕事とプライベートのメリハリをつけて働ける上司」


A課長はそれができず、B課長はそれができる上司でした。


A課長とB課長は仲が良いのですが、ある時、B課長から「Aが『俺は趣味もないし、仕事一筋のタイプだから俺とあいつ(私)は合わないかもなぁ』と言っていたよ」と言われたことがあります。

私は新入社員の時から極力残業をしたくなく、「少額の残業代を稼ぐなら、少しでも早く帰宅して趣味を楽しみ、人生の幸福度を上げたい!」というタイプでした。
B課長も同じタイプです。


反対にA課長は、「新入社員は勤務時間中は上司の仕事を手伝って、定時を過ぎたら勤務時間中に出た分からない点を上司に聞いて整理して、明日からの仕事に活かせ!」というタイプだったので、合うはずがありません(笑)
でもこれって仕事をする上では非常に大事なことなんですよね。


ただ、その後も複数の会社を渡り歩き、A課長と同じようなタイプの人を見ていると、当時は「私に対して全く興味がなく、自分と気が合わないから必要以上に厳しくしている」と思っていましたが、実はそうではなく、部下への接し方が分からず、人付き合いに不器用だったのだと思います。


何より、私が辞める時にA課長だけが泣いてくれたのが本当に嬉しかったです。

社会人や営業マンとしてのイロハをA課長から教わったことで、その後B課長が特に仕事を教えてくれなくても1人で仕事を回せましたし、この1年間は私の社会人人生の中で非常に有意義な期間だったと思っています。


同期の存在も大きかったです。同期でも気が合わない人はおり、結局は気が合う人同士で付き合うのですが、同じ事業部の技術部署にいたということが大きかったです。


メーカーなので営業は技術と連携しながら顧客対応をするのですが、技術のおじさんたちは職人気質な人や曲者が営業以上に多く、ストレスを感じることも多くありました。ただ、そういった人を直属の上司に持つ同期に悩みを相談できたことでお互いに救われていた部分がありました。


(私が長く勤めた1社目を退社した理由や、その後転職スパイラルに突入し、適応障害になってしまったことについては別の記事で挙げるとします。)



さて、ここまで見て、社会的弱者=コミュ症ではないということがお分かり頂けたかと思います。

前に読んだ記事で、「会社の中に気が合う人が3人いれば、人間関係のストレスは少ない」と見たことがありますが、まさにその通りだと思います。

何より必要なのは、仕事を進める上で、自分と同じ立場で悩みを相談できる人(同期)、承認を得る人(直属の上司)が気が合う人であれば、仕事上の人間関係の悩みはほとんど無くなると思っています。


ただ、会社に属す以上は、自分も同期も直属の上司も「異動」には逆らえません。そしてその度に人間関係がリセットされてしまいます。

私の会社でも東京から大阪に異動したり、技術部から営業部に異動することで精神を病んでしまった方を見てきました。
そんな時に、社会的弱者は毎回大きなストレスを受けることになります。


ここで、前回の記事で述べた「女性は男性以上に社会的な繋がりを求めている」という話がまた出てきます。


次回は「働きたい妻、家事をしたい夫」について投稿します。

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