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「3秒に1本」売れているシャンプーって本当にすごいの?

昔の話ですが、「3秒に1本売れています」というキャッチコピーの女性用シャンプーがありました。これを聞いただけだと、何だかすごいような気がします。かつて、秒速で稼ぐ人がメディアで騒がれていましたが、それを彷彿とさせるキャッチコピーです。

この「3秒に1本売れる」というのが、筆者は気になりました。本当に3秒で1本売れることが、すごいことなのでしょうか? 気になったので調べてみました。

3秒に1本ということなので、1分(60秒)だと20本。1時間では1200本。1日では2万8800本。1か月では86万4000本になります。

これだけだとピンとこないので、ほかの女性用シャンプーを見てみましょう。一世を風靡した資生堂「TSUBAKI」は、手元の資料によれば、発売から半年で3000万本を売り上げたそうです(発売半年後の「おかげさまで3000万本突破!」という広告を元に示しています)。

3秒に1本売れるシャンプーは、半年(6か月)で518万4000本。一方のTSUBAKIは、半年で3000万本。単純に比較しても、圧倒的にTSUBAKIのほうが売れていますね。ちなみにTSUBAKIは1か月に500万本です。計算すると、1秒あたり約1.93本売れたことがわかり、実に0.5秒に1本売れたことがわかります。

ということで、3秒に1本売れたというのは、TSUBAKIほどの大ヒットではないということがわかりました。販売本数を単純に時間で割って売り文句にしているのは甚だ短絡的な気もしますが、広告としては「なんかすごい感」を醸成することに成功しているようです。

こうなると、ほかの「〇秒に1本売れてます」といったキャッチコピーも調べてみたくなりますね。今後、このようなコピーが出てきたら、秒速で「実際のところすごいのか」を検証してみたいと思います。

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