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鳥の話

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二回目)風の声

二回目)風の声

高い高いシンラの木は、森の中で一番高い木でした。夕焼けの匂いはふんわりとした風と一緒にやってきました。
人が温まるための火を焚き始めた匂いや、風の方向が変わると包み込むように薫る海風などは、いつもシンラを切なくさせました。

シンラはそんな静かな時間を渡り鳥のブルームと一緒に過ごしたかったのに、今日は朝から夕方までたくさんの鳥たちがやってきて賑やかでした。

シンラの巣にいる、美しい渡り鳥のうわさ

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一回目)風の声

一回目)風の声

 夏の終わりの夜明け前。

遠くの方からざわざわと音がして、シンラは朝早く目を覚ましました。
朝だと言っても、樹が吐き出す淡い空気の匂いや、朝霧の混じった湿った風。そんなものを感じながら、朝がきたなぁと身構えるくらいでした。

いつまでも寝ていても怒ってくれる仲間もさほどいないのですが、なんとなく毎日一番に起きて外でさえずるのが彼の日課でした。

そのうち、手足に光があたるとそこだけが暖かくなって

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