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いまに継承される祇園の「手打」の儀式 【八坂神社新嘗祭Ⅱ】

「手打」と聞けば、誰しも「そば」を想像するが、今回は、そばの話ではない。
400年以上前の京都で行われていた歌舞伎役者と劇場との間の契約締結のための調印式のことが手打といわれていた。その手打が少し形を変え、いまも祇園のしきたりの一つとして脈々と継承されている。

いまに伝わる「手打」は、京都の限られた地域、つまり祇園という場所で慶事の伝統的儀式として長い間続けられている。江戸時代に入り、歌舞伎の顔見世の招き看板も上がり、歌舞伎役者などが芝居小屋入りするのを迎えて、馴染みの人々が盛大に「手打」を行っていた。
これが、いまの祇園の芸妓さんの「手打」の元になっている。芸妓さんの「手打」は舞ではなく儀式のひとつとして継承されている。 

その「手打式」は十数人の芸妓さんが黒紋付姿に、笹りんどうの紋の手ぬぐいを細長くたたんで頭にのせ、紫檀の拍子木を打ち鳴らしながら舞台上がっていく。その中に「木頭」とよばれる人が音頭をとり、それにあわせ芸妓さんたちが唄を歌いながら登場する華やかで雅やかな儀式である。
 
このたびの「八坂神社新嘗祭」の奉納では、井上八千代さんの倭人奉納の後に手打式が行われた。黒紋付姿の芸妓さんの一糸乱れない、舞殿までの歩く姿がひときわ目立った。そして柏子木の音が騒めく境内を一瞬に静寂の世界へいざなった。




 

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尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

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