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来年は、月天の光明を期待     【曼陀羅アート Ⅰ】

この【曼陀羅アート】シリーズをスタートするに、最初に取り上げたのが「月天」である。
月天と日天は対になっている天部像なので「日天月天」として紹介する。
 
月天を第一弾としたのは、私が仏画制作見本にしている仏画美術の図鑑に掲載されている「月天」に惹かれたからである。その月天仏画は珍しく横向きで、両掌の上に三日月と兎が象徴的に描かれている。来年が「卯」の年ということもあり、さらに年男という個人的な理由が重なったということもあるが・・・。
 
密教における「天」といわれる天部像は十二天あり、仏法を守護する役割の仏像である。十二天とは東西南北の四方と東北・東南・西北・西南を護る八方天に、天と地の梵天と地天の二天と、日と月の二天を加えて十二天としたものである。
太陽や月などの天体の動きと合わせ、位置や光などで仏法を守護する役割とされている。その中でも月天は、やその光明を神格化した神で勢至菩薩の化身ともされる。一方で、日天は、太陽(日輪)を神格化した神で観世音菩薩の化身の一つともされる。
 
前回紹介した「玉兎」は中国の伝説の生き物として登場する。それが日本では満月の中で臼と杵でお餅をついている姿になった。満月のように円満な世の中を求め変化していった。
写真にあるように、月天の両掌に乗る三日月と兎。来年は卯の年で兎が住む月からの光明が輝き照らされること期待してやまない。
 

左側が月天、右側が日天
横向きの月天が両掌にのせている三日月と兎

 リポート&写真/ 渡邉雄二 仏画/ 仏画図鑑  

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【告知】仏画曼陀羅アート 体験会
・令和5年1月26日(木) 芦屋市民センター (参加料千円)
・令和5年2月8日(水)  神戸北区文化センター (無料)
・その他の教室も随時体験会を実施しています。 

尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

よろしければサポートお願いします。日本の伝統文化に関心を寄せています。若いころに文化圏の異なる地域の方たちとの交流で日本のことをあまりにも知らなかったことに気づかされ、それがきっかけで広く浅く学んでいます。拙いレポートですが、お目に留めていただければ幸です。