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コーチングを仕事にする!~道場破り的な勘違い~

2019年の春頃、それまでの保険会社経理からコーチングを仕事にするために転職活動をしていました。

色々な場所に行く中で、自分の中での決め事は、コーチングを掲げていない会社に対しても「コーチングを仕事にしたいです。」と伝えることでした。

【道場破り的な勘違い】

僕の知る限り、コーチングの業界で日本最大の組織は「コーチ・エイ」という会社です。

「日本最大のコーチングファームのコーチがどんなもんかみてみたい。」

そんな、半ば道場破り的な好奇心から、コーチ・エイの面接にのぞみました。

【コーチ・エイの面接】
面接をしてくださったのは、同じ職場で働くことになるコーチではなく、人事の中途採用担当の方でした。

そして、面接の質問の内容は、会社を選んだ理由や、これまでの仕事で努力したことなど、オーソドックスな質問内容でした。

とても丁寧に対応頂きましたが、僕は何故か、冷遇されているような気分になりました。

「何故、コーチを採用する目的なのに、コーチとコーチの対話ではなく、一方的な質問で面接が進むのか。」

そんな気持ちになり、頭に血がのぼり、僕から出た発言は、

「僕の強みは拘らないことです。コーチングはまだ発展途上の分野だと思っています。CTIで学んでいる僕が、コーチ・エイで働くと、双方のコーチングが混ざり合い、さらにコーチングの可能性が広がると考えます。」

書いていて、顔が赤くなるくらい恥ずかしい勘違い発言です。お見送りのご連絡は当日頂きました。

理由は、
「コーチングを仕事にしたいという本気度は伝わってきたが、他の応募者の方との比較の観点に加え、当社とのカルチャーフィットに懸念を感じた為。」

悔しかったので、転職エージェントの方に、面接前にご紹介頂いていたコーチ・エイの社長も登壇される就職説明会に参加することにしました。

【コーチ・エイの説明会】

説明会では、当時の代表取締役社長の鈴木義幸さんと執行役員の長田祐典さんのいずれもコーチとしても現役で活躍されてる方達が登壇されました。

当時の僕の予想に反して(!)、お二方のお話は、素晴らしいものでした。

同時に、自分にいかに視野の狭い偏見があったか、ということを気付かされる時間でもありました。

以下、僕が共感したポイントを書いてみます。

【鈴木 義幸さんのお話】

・何故Visionを何度も語ることが大切なのか

Visionを何度も語ると選択的知覚(情報をそのまま受け取るのではなく、自身の信条・関心・価値観等に添うものだけを選択して認識すること)を得ることができる。

すると落ちている小判(Visionに近づく情報)が目に入る。さらにVisionを周囲に共有し続けることで、その目が何十倍、何百倍にもなる。

・コーチング3.0

コーチングスキルの研修をするコーチング1.0、エグゼクティブにコーチングをするコーチング2.0を経て、それらを統合したコーチング3.0(システミックコーチング)の目指すところは、組織の至る所で、企業の成長に向けて対話が行われている状態をつくる。

お互いの本当にやりたいこと、価値観を対話するとスパークする。新しいモノが生まれる。

【長田 祐典さんのお話】

・2つの役割

コーチ・エイでは、コーチも含めて全員が組織の中で、経理×コーチなどの2つの役割を持っている。そのことが部署間の壁を超えた共に創る感覚を高めている。

・自分だけで考えない

ポリフォニーという声楽の練習方法からとった名前の戦略会議で、課題に対して、上下関係の区別なく、自由に「自分ならどうするか」というアイディアを共有しあっている。
アイディア、行動にに対するフィードバック(1on1)も上司と部下で、双方向的に(部下から上司へのフィードバック、上司から部下への相談)、日常的に行っている。

【いま相手のとっているコミュニケーションが、あなたがいまとっているコミュニケーションです】

説明会から帰る時、アシスタント役をされていたコーチ・エイのコーチの方にお声掛け頂きました。

「今日の説明会はいかがでしたか?」

僕は、花粉症でマスクをしていましたので、モゴモゴと感想を話し始めました。
と、突然、お声かけいただいた方の雰囲気が変わり、

「今日は有難うございました。」

と、離れていってしまいました。僕は、面接の時と同様、冷遇されたような気分になりました。

エレベーターに乗ってから気が付きました。

コーチ・エイの方に話しかけて頂いていたのに、僕は、立ち止まりもせず、マスクもはずさずにエレベーターに乗り込んでいたのです。

対話をする姿勢を表していなかったのは、僕の方だったのです。

おそらく、面接の時も、劣等感や恐れから対話をする姿勢を表していなかったのは僕の方なんだ。だから、冷遇されたような印象を受けたんだ。そう思いました。

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