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数値による業績評価がもたらす弊害

みなさん、こんにちは。

わたしはとある日本企業のサラリーマンです。所属する部署で、2年前まで管理職に就いていましたが、メンタル不全に陥り、管理職を降りました。

気力と体力が回復したら、また管理職に復帰してバリバリと仕事に励もうと志してきましたが、最近自分が就いていた仕事を第三者視点で見ているうちに、「なんて非生産的で、非効率な仕事をしていた、もしくはやらされていたのだろう」と考えるようになりました。

果たして自分の仕事のどのくらいに意味があるのか、もしくは自分の働き方が効率的なのか、という視点で日々考え、本を読んで勉強するようになりました。

まだまだ勉強中ですが、自分の頭を整理する意味も込めて、noteを使ってアウトプットしていきたいと考え、この記事を書いています。

今日は、ある本の一説に書かれた「数値による業績評価がもたらす弊害」という言葉をピックアップしました。

数値による業績評価は、人間の行動を近視眼的にし、
「短期的な利益」「目に見える成果」ばかりを追い求める傾向を生み出します。

自身の経験からも、この言葉に大いに納得させられました。


数値による業績評価は、人間の行動を近視眼的にする

私も最近まで「数値化されない業務は評価できない(されない)」と思っていました。これまで読んだ、どのビジネス書にも「数値化できない業務は評価できない」「どんな業務も数値化できる」と書かれていたからです。

それによって私は、だれの目にもわかりやすい、「コスト削減」「売上向上」しか目指さなくなっていたのです。部下から出されるアイデアも「それを実施するとどのくらい経費が下げられるの?」「その業務は新しい仕事(=売上)の獲得に繋がりそう?」という観点でしか会話しなくなっていました。そして、それを「ビジネス視点で物事を考えられるようになった」と自負までしていたのです。

ですがその考え方は、今では「間違っていた」と断言できます。
私の部下はコストメリットのある意見やアイデア以外は採用されない現状に
嫌気が差してしまい、意見を言わなくなりました。
そしてコスト削減のしわ寄せが負担となって少しずつ積み重なり、部下の業務量を増加させ、ついには致命的なミスが連発されるようになりました。

ミスが続いたことで、クライアントから厳しく指摘を受け、
当然ながら原因の追究と再発防止プランの作成を求められました。

原因も再発防止策も明らかでした。増えた業務量に対して、不足している
人員を増やせばいいだけです。ですが、それを実施までにもたくさんの
ハードルがありました。私の上司が納得しなかったのです。理由は明確です。人員が増える=コストが増える、なので利益が下がるからです。
確かにそうなんですが、クライアントは怒っているし、そうこう言っている間に次のミスが今にも発生しそうな状況。
やむなしと上司に食い下がりますが、今月の部署全体の利益目標が未達になってしまうという理由で譲りません。私には上司の考えが信じられませんでした。今月目標が達成できたとしても、次トラブルが発生したらクライアントから受託している業務そのものが無くなる可能性があります。「数値による業績評価は、人間の行動を近視眼的にする」の一例ではないでしょうか。

皆さんの会社でも、数値による業績評価が、 このような弊害をもたらした実例はないでしょうか?
もしそのような実例があれば、ぜひ共有していただければと思います。

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