見出し画像

【総合評価▲】競馬場探訪:英 ストラトフォード競馬場/Stratford Racecourse

シェイクスピアゆかりの街の臨場感たっぷりの障害競走専門競馬場。To jump, or not to jump, that is question. と言う問いかけをすることなく、馬たちは今日も華麗に踏み切ってジャンプ。

イギリスの競馬場を独自の視点で評価しています。総合評価は◎〇▲△の四段階。各評価ポイントは★×3が最高点。全ての競馬場の評価一覧は以下の記事をご覧ください(随時更新中)。訪問を検討されている方の参考になれば幸いです。
https://note.com/ippei_genuine/n/ne3ab24c12e85

ストラトフォード競馬場 / Stratford Racecourse 概要

所在地:イギリス Warwickshire County
創設: 1755年
開催競馬:障害競争
馬場:芝(左回り)
主要なGIレース:GIレース開催はない

・ 総合評価 ▲

施設や競馬場の形状に目立った特徴はないが、プレパドック、パドック、レースと、とにかく馬との距離が近い。特に、直線の外側に設けられた障害は、観戦エリアと目と鼻の先に位置し、頭上を馬が飛んでいくような感覚を味わうことができる。また、競馬場が位置するStratford-upon-Avonはシェイクスピアの生誕&永眠の地として有名。シェイクスピアの戯曲になじみがある方ならば、この街&競馬場の訪問を目的に旅程を組んでも後悔しないはず。

・ ロンドンからのアクセスの良さ ☆☆☆

- London Marylebone駅→Leamington Spa駅(Chiltern Railwaysの直通電車で約1時間半)
- Leamington Spa駅→Stratford-upon-Avon駅(Chiltern Railwaysの直通電車で約30分)
- Stratford-upon-Avon駅→Stratford競馬場(徒歩で約30分)

・ 公共交通機関のみでのアクセスの良さ ☆☆☆

【電車+徒歩(もしくは電車+タクシー)】
ロンドンからStratford-upon-Avonまでの経路は、上記で紹介したLeamington Spa経由以外にも幾つかある(Paddington駅からGWRでEvesham、EveshamからバスでStratford-upon-Avon中心地まで等)が、Stratford-upon Avon駅もしくは中心街から競馬場まではいずれも公共交通機関はない。どちらからも、タクシーを使うか、アップダウンのない平坦な道を30分程度徒歩で進む必要あり。道中には、シェイクスピア関連の史跡やエイヴォン川沿いの散策路があるため、天気が良ければ徒歩を選択したい。

・ 場内の雰囲気 ★☆☆

障害競走専門の芝の周回コース一つに、スタンド二つの中規模な競馬場。内馬場も解放されており、観戦エリアは広い。ただし、チケット予約の時点で内馬場かスタンド側かを選ぶ必要があり、競馬開催中は基本的に移動は不可能な模様。スタンド等の設備には特に目立つポイントはないが、パドックがスタンドと芝コースの間に位置し、ゴールポストの前にまでせり出しているのが特徴。また、プレパドック、パドックともに柵の高さが低く、かなり近くで周回する馬を観察することができる。

画像12

・ レースの臨場感 ★★★

観戦エリアと芝コースの間にほぼスペースがなく、臨場感あるレースを楽しめる。直線には複数のハードルが重層的(内側コースと外側コースの二層)に設置されているが、うち一つは観戦エリアのすぐ側の外埒に接しているため、迫力あるジャンプを目の前で見ることができる。かなりおすすめ。

・ 競馬場周辺の観光 ★★★

Stratford-upon-Avonと言えば、なんといってもシェイクスピア。街の中心部にある復元された生家をはじめ、街の至るところに縁の施設や関連する銅像がある。各施設は値段の割にはやや淡白な印象が否めないが、チューダー朝風の街並みや川沿いの運河等を含め町全体の雰囲気は心地よく散策が楽しい。また、Stratford-upon-Avonから電車で約20分の距離にはWarwick城で有名なWarwickがあり、ロンドンの出発を少し早くしてここで途中下車するのも良い。

・ 参考情報(競馬場のHP、写真等)

ストラトフォード競馬場のHP:https://stratfordracecourse.net/

関連写真:以下のとおり。なお、これらの写真はいずれも大きなレースが実施されていない開催日に撮影。大きなレースが開催される際は、観客数や競馬場の雰囲気、入場可能なエリアに違いがあると思われるため、ご留意いただきたい。

画像1

↑ Stratford-upon-Avon駅。有名観光地にしては小ぶりな駅。市街地までは徒歩で15分程度。

画像2

↑  エイヴォン川沿いの入り口からアプローチした場合の風景。右側に小さなスタンドが三つ並んでいる。

画像7

↑ 競馬場全景。スタンドと芝コースの間にパドックがある形式(イギリスでは比較的珍しい)。

画像3

↑ Grand Stand。ローカル競馬場には珍しくガラス張りのスタンドとなっている。

画像5

↑ Grand Stand横の年間バッジフォルダ専用のスタンド。

画像6

↑ さらに奥には二階にレストランとバーが併設されたスタンドも存在。

画像8

↑ スタンド群の第一コーナー方面の一番端から見た競馬場全景。

画像13

画像12

↑ 同じ位置からレースを見るとこの距離感。ゴールポストの目の前に立見席を伴うスタンドがない不思議な構造のため、ゴールの奥から斜めにレースを見る形となる。

画像11

画像10

↑ 観戦エリア最前列からのレースの様子。芝コースは一つだが、内側と外側にそれぞれ障害が設置されており、ゴール直前は内側のコースを通過するためやや遠い。

画像14

画像15

↑ 一方で、レースによっては、コースの一週目は外側の障害物を飛ぶことになるため、眼前で迫力あるジャンプを見ることができる。

画像32

画像31

画像28

↑ パドック。 ごく一般的な長方形だが、ゴールポスト前に位置するという豪快さ。

画像18

↑ パドックのすぐ側でバーが営業。パドックで馬が周回中も列が途切れないのは、さすがビールの国イギリス。内馬場はファミリー向けの移動遊園地付き。

画像24

画像21

↑ ウイナーズサークルは、パドック内を間借りする形。パドックから厩舎地区への移動は観戦エリアを横切ることになるため、勝ち馬を近くで見ることができる。

画像19

↑ 3着以降の馬は馬場で直接鞍を下ろす形式。

画像23

↑ スタンド裏に位置するプレパドック。柵が低く、馬を触れるほどの距離感。レースに臨む馬の迫力に思わずのけぞってしまうことも。

画像25

画像26

画像29

↑ 飲食のスタンドやキッチンカーもなかなかフォトジェニック。

画像27

↑ スタンドの前では洋品店が営業中(帽子と防寒具が主な商品の模様)

画像30

↑ 門もなかなかかわいらしい。

画像35

↑ Racecardはイギリスでは珍しく騎手の顔写真付き。独自運営ならではの特別感。

画像33

画像38

↑ Stratford-upon-Avonと言えばやはりシェイクスピア。街の至るところで彼や彼の作品に関連した銅像を目にする。下の写真は復元された生家。

画像35

↑ エイヴォン川沿いのHoly Trinity Churchにはシェイクスピアが今も眠っている。

画像34

画像36

画像37

↑ シェイクスピアに興味がない方も街の散策はぜひ。

<以上>

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?