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2023年10月号の見どころ(Vol.64, No.10)

私が会誌編集長になって1年半.毎月その号の見どころをお知らせするnoteを書いてきましたが,先日8月号(7月15日発行号)の読者コメントで初めて『毎月「見どころ」を載せている点がよいと思います.』と,本コーナーに対するお声が届きました.みなさまからいただいた読者コメントは隅々まで読ませていただき,会誌の構成を検討したり特集を企画したりと積極的に活かしています.

8月号といえば,ピアニスト角野隼斗さん(かてぃん)にご執筆いただいた巻頭コラム「創造とは制約である」が,読者からとても反響がありました.「創造性に対する独自の視点と洞察力を感じた」「制約の違いが個性を生み出す,という言葉も,非常に深みを感じた.」など興味深いコメントがとてもたくさん届いたことに加え,非常に多くのアクセス数がありました.巻頭コラムは会員だけでなく非会員の方にもお楽しみいただけますので,まだ記事を読んでいない方は是非読んでみてくださいね.

また,ジュニア会員からの声の中に「Youtubeで角野さんのピアノ演奏を聴き,さらに感動しました.」とありました.角野さんのプロフィール欄にURLは掲載しましたが,会誌紙面と違ってnoteでなら音楽といったメディアを会員のみなさまに届けることもできる可能性があること,そして現状できていないことに気づきました.

情報処理学会には音楽や音に関係する研究会もあります.また,静止画だけでなく動画でならよりわかりやすく伝えられる研究・技術も多くあります.デジタル版ならではの多様なやり方も模索していけるかもしれないと考えています.

さて,振り返りが長くなってしまいましたが,今月号の見どころをお伝えしていきたいと思います.

特集「Web3.0」と未踏のスパクリ記事

今月号の特集は「Web3.0時代のサイバーセキュリティ─インターネット経済のパラダイム転換に向けた課題と展望─」.デジタル所有権NFT,分散型自立組織DAOなどブロックチェーン技術をベースとした分散管理型の Web3.0 システムによるデジタル経済社会の変革に注目が集まっている一方で,サイバーセキュリティに関するリスクや懸念もあります.本特集ではWeb3.0の普及に向けて脅威,脆弱性,リスクなどの課題を明らかにして,それらに対するセキュリティ対策・取り組みの動向などをお伝えしています.

また毎年好評の「未踏の第29期スーパークリエータたち」も今月号に掲載しています.この記事を読んでいただければわかるように過去に不採択となった人が何度も挑戦した結果,採択されて『スパクリ』に選ばれていることも多くなってきました.未踏って何?と気になる方,日頃から未踏クリエータを応援している方にはもちろん,一度落ちてしまって縁がないなぁとあきらめている方にもぜひ読んでいただき再度チャレンジしていただくきっかけになれば幸いです.

今月号の巻頭コラムはデジタル副大臣の大串正樹氏に「世界を再構築するイノベーション」をご執筆いただきました.そのほか,さっそく人気の連載コーナー「博士号とった人に聞いてみた」など今月号も盛りだくさんです.ぜひお読みいただき感想やご意見をお寄せください!