DAISUKE HIRAYAMA

2018年 谷あいの里山に移住 罠猟師 鞣し職人 オイルパステルアーティスト 絵本作家

DAISUKE HIRAYAMA

2018年 谷あいの里山に移住 罠猟師 鞣し職人 オイルパステルアーティスト 絵本作家

最近の記事

必幸福論

そこから数分後 夫婦としての関係を続けていくのはもう不可能だろうという気持ちに達したが 次男が18歳になるまでは 親としての責任を果たそうと即断することは踏みとどまり 早々に謝罪し、表面的にはこれも糧に諦めず進もうとするカッコで振る舞ったが とても疲れていた このまま駒を進めるにせよ やるべき事はやろう 経験を元に組み上げた生活スタイルは維持するのは、僕自身 それでなければ いけない性格だからだ 部屋を整頓し、節約し、ダラダラしてはいけない。 移住するとわかるがスローラ

    • 必幸福論

      三十数年前の僕とは 四六時中女の子のことを考え それと同じ位自分の性格·行動をスクリーニングしていた。 これはダメ あれもダメ 極々たまに「それはいいんじゃない」と。 三十数年経ち女の子の頻度は減ったが、性格·行動のスクリーニングは止まらなかった 過ちを犯すべからずと幾つも増えていったルールの中で家族も乗船させて 出港した船は 徐々に傾き 士気は下がり 船体はボロボロ 燃料も底を尽きかけ これ以上の航行は無理ではないかと感じつつ、表面的には変わらない生活を過していた。

      • 隣の自然くん

        このあいだ 山の奴が俺に嫌なことした ただ普通に歩いていただけなのに蜂を使って俺に嫌なことした。 数日後 山がまた俺に嫌なことした、ただ歩いていただけなのに上から枝を落としてぶつかりそうになった。 もう会いたくない 今まではそんな事しなかったのに なんだか意地悪な奴になった 俺のこと嫌いになったのかな なんか俺が変な事したのかな? 少し会わない日が続いたが 山に会いたくなったので 行ってみた。 その日は俺に色々な物を見せてくれた キノコや見たことない虫 雨が降ってな

        • さよなら陽性

          48歳になっても身の程をわきまえられず 資本主義の兵隊になれず悶々としてるが ティーンエイジャーの自分が学校で権力を振りかざす先生に対して反抗心を持っていたのが、今もなお色褪せることなく 続いていることに関心する 飽きっぽい性分だかここだけは こだわりがあるようだ 当時一緒にグループだった仲間は 初めは強制だがいつの間にか普通になり いつしかこれが本当の自分だと錯覚に陥ってしまっているようで、日々ギブアンドテイクの生活に勤しんでいる 僕は結局子どもの頃の悩ましい気持ちが

          さよなら陽性

          14日経った もうコロナではないのは確実だったが 生活のリズムが崩れてしまい 立て直す気力を出す方に苦労した ようは腐った時間が多くなった コロナにならなければしっかりと組んだ予定をこなし、さらに強度を増して 突き進んでいただろうが 今だにボサボサの髪を見れば 敗北したことは明白だ まだ終わらない強い西日に ほとほと嫌気がさして胸を力一杯叩き外に飛び出した 畑でなりふり構わず鍬を振り回し薪にする雑木を投げ飛ばし 疲れてヘトヘトにへたれこむまで2時間動き続けた 翌朝 デト

          さよなら陽性

          男女が心底わかり合えたら あの名作も生まれなかっただろうし 男女という体をなさないだろう。 わかり合えないところにドラマが生まれ歴史が作られた だからわかり合おうなんて思うもんじゃない だから結婚制度などは 最悪の制度である 生活の過程でなんとか相手のことをわかろうと努力する 私は言う そんな不可能なことはさっさと諦めて 補い合うに変更したほうがよい まだこちらの方が進展はあるだろが 男女の問題に解答などないから ややこしい

          さよなら陽性

          イメージ が先行しすぎた 実体とかけ離れ シッチャカメッチャカの食卓 でも何かパクパク食べてる 楽しい団らん 劣悪な環境にも 幸せはあって昨日よりましだって 思えれば明日にも期待できる 変化がないのか変化に気づかないのか 変化があってと変化と捉えず 代わり映えのない日常をただ見つめ倒す この映像この企画この錯覚 同じ絵が続く紙芝居かこれは

          さよなら陽性

          橋の下で生活用品満載のミニバンの中にいる人 そんなに物必要?って思う そこがこういう身になった要因の一つじゃないの? 物が多いと感覚が鈍る 説明しなくてもわかるでしょ 色々な事に気を取られ 本当に必要なことが霞んでしまう んっ? 必要なことが不必要になって 手放せればそれは解放され また違う世界の扉を開けられるのではないか 生活用品の詰まったミニバンの中で見る夢が悪夢とは限らない

          さよなら陽性

          世に放たれてみれば 感染者の多いこと 部屋に籠もっていた いや 隔離されていたので 世間の動向に疎くなっていた 僕は急上昇中の渦の中 具合が悪いと言っていたオヤジと 飯を食っていたのか 一度引き戻された予定を また積み上げるのはしんどい 季節は進み どうにもならないことは 来年に再度挑戦してみよう 肉体は63kgから61kgに これは大きな損失だ 全く太らない体質の人間の2キロの減少は恐怖でしかない 年齢もそうだし筋力が付くのか心配だ 心はまだ満ち溢れているという

          神様いいでしょ?

          数週間経つと札は体液に満たされ柔らかくなった 傷口は化膿したが抗生物質でなんとかなった しかし まあ冷静になるとくだらん事をしたもんだと 恥ずかしくなったが、その時の興奮は代えがたいものになった 次はどんなことが良いのか 一般人には選択できない事がいいのではないか   例えば宣戦布告 普通相手は国とそこに住む民衆に向けられる 宣戦布告か、したことないな 嫌いな相手もいないので、街で探してみよう 街をウロウロしていると、頬に一粒の雨が これだ「雨よ 宣戦布告だ!!」

          神様いいでしょ?

          神様いいでしょ?

          絶えず選択繰り返す 選択するのに疲れたならパッケージされた人生を選択すればいい この世にはその手の物が山のようにある それっぽく生きれば他人に説明もし易い 「やっぱり 次はこれかな」 自分が何者かより僕はこれですのほうがめっぽう楽できる それも選択の一つか 熟考したかどうかは知らないが 今までとは違う選択によってバラ色の人生が待っている そう思えるところに僕の人生がこの先も指して変わらないことが薄々感じられる さて 日常生活の些細な選択は全て逆を行く程度では ほとんど変わ

          神様いいでしょ?

          神様いいでしょ

          神様 このくらいいいでしょ? 別に犯罪を犯すつもりはない ただ 違いを知りたいだけなんだ 良いと思って続けた選択の逆を進んで、どんな事が起こるのか 気にしていた事物が嘘のように消え 見向きもしなかった価値に心奪われる 今までそれは愚行だったとしても、善行に感じれれば 残りの半分の世界へ行き来でき、もう少し生きる理由にもなりはしないか そのような考えに至った 部屋の掃除は好きだが自分の体を洗うの嫌いだ これが今までの自分である これからは、部屋の掃除はせず体はよく洗う

          神様いいでしょ

          神様いいでしょ

          猫が死んだら歓喜する このくらい神様いいでしょ どんだけ生活を我慢して猫に合わしてるか 見た目で判断は良くない 動物なんて小さければ可愛く見える 僕の考えが浅かった 好きでもない飼い猫が二匹

          神様いいでしょ

          足方

          やせ細った体が重い 浮きだった骨は好き 大きく生きを吸って肋骨を広げる 色々考える ほとんど生産性はなく 途方に暮れてる 自分を48年目 大きな種は小さな幹にはならない 大きく太く生き残る生存競争 が合わない

          さよなら陽性

          罠2(場所 本沢) ここは姫木鷹山の鹿がよく通る場所で めた獲れる コロナ感染前に確認した時、罠の脇に足方があって直にかかると踏んだ場所 狭く小さな橋を渡り、林の中だ。 林の中を覗き込んだが別段変わりはない  念のため作動していないか近くまで行くと、不自然な形で罠のワイヤーが枝に掛かってピーンと張っているが、動く物もない 目を凝らしてワイヤーの先を見ると、ドロドロに溶けた鹿がかかっていた ほぼ原型はなく黒ずんだ皮がダランと垂れ下がっていた これは予想通りコロナ感染前に見て

          さよなら陽性

          これが軽症なんてとおもいながら、ようやく陰性の駅のホームに降り立った 一足先に下車した長男、無傷のままの次男と同じ目線でヒトコトフタ言交わし、乗車した妻に手をふる 「いってらっしゃい」  まだ 笑顔を見せる余裕はあるようだ。 陰性でも体の怠さ、乾咳は収まらない しかし 親として役目は僕に鞭を打つ 大変だが、息子たちの存在が助けてくれることが 多いこと多いこと その一つに「楽しみを待ちわびる」彼らの姿である 学校の行事・お出かけ ・親戚の集まり その日の朝の彼らの顔は喜びに