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コクーがSaaS企業と業務提携する理由

こんにちは。コクーの入江です。私たちは、VISION2030~長期経営計画にて「DX人財輩出企業No.1」を目指しており、これを実現するための重点テーマを3つ掲げております。今回はその中の一つ、「業務提携」についてお話をしたいと思います。


パーパス/ビジョンを実現するためのVISION2030
VISION2030実現のための重点テーマ。その一つが「業務提携」

SaaS企業のカスタマーサクセス機能としての協業

私たちの業務提携のパートナーはSaaS企業が中心となっていますが、それはなぜか?

日経BPコンサルティングが2020年に行った調査によると、SaaS導入後の課題(n=436)として挙げられたのが、

「社内ユーザへの定着化ができない」72.9%
「機能が使いこなせない」62.8%
「データをうまく取り入れられない」62.2%
「効果の証明が難しい」50.9%

でした。つまり、ユーザ企業でSaaSツールを導入したは良いが、うまく運用ができていないため効果が見えづらく、徐々にツールが使われなくなったり解約されたりする傾向があるということです。

SaaS企業はそうした課題を解決するべく、活用サポートをするカスタマーサクセスを強化し、顧客のエンゲージメントを高め、ROIを向上させて解約を防いでいくことが重要なテーマとなっています。

ただ、SaaSプレイヤーもこの数年で非常に多くなってきており、各社は他社に負けじと機能開発にも力を入れてきているため、その機能の進化にユーザのリテラシーが追いついていけなくなってきています。そうした背景からユーザ企業の担当者からは「使い方や必要に応じてのサポートだけではなく、常駐してしっかりと伴走サポートしてほしい」という声が多くなってきていますが、SaaS企業がそこまでのサポート体制をつくっていくのは中々難しいという現実があります。

そこで、私たちコクーの出番がやってきます。

私たちは「常駐での伴走型DX人財サービス」を提供しているので、SaaS企業のツールを習熟し、常駐して伴走支援することができます。また毎月20~30名がジョインしてきていることもあるので、様々な企業と協業しても、一定の供給力を担保できるというのも特徴です。

そのため、SaaS企業の"常駐型カスタマーサクセス機能"として協業することで、SaaS企業のカスタマーサクセス部門とも競合することなく、顧客の課題感に合わせた寄り添ったサービスを提供することができるのです。

協業事例

3社の事例を紹介します。

❶タレントパレット(プラスアルファコンサルティング社)

プラスアルファコンサルティング社が運営するタレントパレットは、主にエンタープライズ向けに人的資本経営の見える化を支援するツールで、機能が非常に充実しています。

そのためユーザー企業の人事担当者からは「常駐してしっかりと活用サポートしてほしい」という要望を多くいただいていたようで、2022年12月に業務提携をすることになりました。

その後、約半年で24社の大手企業様にご活用いただくという結果となり「より強い協業をしましょう」ということで、プラスアルファコンサルティング社から出資もいただきました。現在はユーザの課題感に合わせて、「Bronze」「Silver」「Gold」といったタレパレ女子のスキルランクを設けて、よりきめ細かいサービス提供を行っています。毎月8社~10社位の成約につながっており、これからもユーザ企業の人的資本経営の見える化に貢献していくべく、より強い協業を進めていく予定です。

❷Looker Studio(Google社)

Google社が拡大に力を入れている無料のBIツール「Looker Studio」について、毎月Google本社で100社を集客し、ハンズオン研修で興味喚起をし、その後の活用において弊社のBI女子が「Looker Studio女子」となって常駐ないしSPOTで伴走支援をするというスキームです。

2023年4月からスタートしましたが、顧客からも好評のため、2024年4月からはより強化をすべく、ハンズオン研修に加えてGoogle社から顧客紹介もいただきながら、LookerStudioの活用支援を拡大していきます。

❸exaBase 生成AI powered by GPT-4(ExaEnterpriseAI社)

2023年12月に、Exa Enterprise AIの法人向けChatGPTサービス「exaBase 生成AI powered by GPT-4」の利用企業に対して、生成AIを活用できるコクーのDX人財「AI女子」が生成AIの利用を促進するサービスを開始しました。

具体的には、生成AIの「社内浸透支援」「ヘルプデスク」「プロンプト作成支援」「集計作業・データ加工支援」「作業の自動化」「社内での勉強会開催」など、多岐にわたる業務を常駐で行い、社内浸透のお手伝いをするサービスです。協業スタートしてから数ヶ月で数十社からの問い合わせをいただいており、既にAI女子が常駐して支援している事例も出てきております。
つい1年前、私たちの顧客200社に生成AIの活用におけるアンケートをとったところ「生成AI活用を限定している」もしくは「まだ見極め中である」と答えた企業が9割だったのに対して、現在は半分以上の企業が活用してきておりますので、今後はより協業を強化し拡大をしていく仕掛けをつくってまいります。

四方良しの取り組み

これらの取り組みはユーザ企業は固より、SaaS企業や私たちコクーにとってもメリットのある取り組みです。

SaaS企業のメリット
★チャーンレート(解約率)の低下におけるLTVの向上
★顧客のエンゲージメント向上
★常駐しているため企業内での活用度合いや課題など、運用状況をレポートできるので、UIやプロダクト品質の向上、クロスセルやアップセルのヒントにつなげることができる など

コクーのメリット
★社員のキャリアパスの拡大と付加価値向上
★付加価値向上における単価アップ
★サービスラインナップが増えることでの安定した顧客拡大とクロスセルの可能性の向上 など

またこれらを通じてユーザ企業の生産性を格段と向上させることで、日本の労働需給ギャップを埋めていくことにも貢献できます。今後DXが加速すればするだけそのような需要が増えていくことになるので、労働人口減社会にとっても四方良しの取り組みであると考えています。

日本を元気に!

▼国内SaaS市場規模は拡大傾向
富士キメラ総研によると、2022年の国内SaaS市場規模は1.09兆円に達し、2023年には前年比13.7%増の1.24兆円に達する見込みです。コロナにおけるリモートワークの普及によりSaaS需要が増加し、ビジネスに浸透したことが背景です。また、SaaSカオスマップ掲載企業数の推移を見てみると、2020年が811社だったのに対して、2023年は1548社と3年で737社増加しています。

▼エンタープライズ向けSaaS需要は更に拡大
ガートナーの調査によると、2022年の国内エンタープライズIT市場規模は前年比5.2%増の27.2兆円になりました。現在、国内SaaS市場の規模が約1.1兆円であることから、同市場が国内エンタープライズIT市場に占める割合は約4%になります。また、Expart Market Researchによると、米国ではIT支出に占めるSaaS市場の割合は約15%となっていますので、国内SaaS市場が米国と同水準に拡大した場合、同市場規模は現在の約3.7倍にまで拡大する可能性があります。

いずれにせよ、エンタープライズ向けSaaSは今後はもっと伸びていくことが予測されますので、比例するように運用の課題も増加していきます。そうしたSaaS企業との協業は、今後の社会における本質的なDX推進にも貢献できると確信しております。

私たちは、このような協業を2030年までに100社と提携していくというKPIを定めています。これを実現することで私たちのパーパスである「デジタルの力でダイバーシティ&インクルージョンがあたりまえの社会を創る」を実現し、日本の元気につなげていけると信じて、日々進化してまいります!


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