「心理学科同窓会会報の原稿」      (2012年・2011年・2010年)


2012年度:お題「先生の宝物って何ですか?」。規定字数は150字以内。

「先生の宝物って何ですか?」
幼稚園の頃の「あの秘密」は記憶の宝物。もちろん「秘密」だから、ここで明らかにするわけにはいかない。しかし、少しだけ。それは、好奇心に駆られての秘部の相互呈示、あることとないことの差が生む生理的湧出の差異の相互観察、凝視と接触の後ろめたさと快感。その秘密の時間は、人生最初期の禁忌侵犯の快だった。(147字)

2011年度:お題「思い出の一冊」。規定字数は150字以内。

「思い出の一冊」
水木しげる作『千年王国』を読んだ小学校高学年の頃、自分こそ悪魔くんだと思いこんで、私は友達の中から「十二使徒」を選び、魔法陣を研究し、悪魔を呼び出そうとした。それを伝えるために、水木しげるさん宅に電話をしたところ、ご本人が出た。変な小学生だと思っただろうが、「頑張ってください」と言ってくれた。 (147字)

2010年度:お題「人生について」。規定字数は150字以内。

「人生について」
人生には、それを「下」へ超えるものと「上」へ超えるものが、必要である。「下」とは「動物的な生」たとえば「内なる哺乳類性」であり、「上」とは「天使的な生」たとえば「内なる超・人間性」である。私の場合は、レスリングの実践が前者を、哲学的な思考が後者を提供してくれる。両者の間に挟まれて「人の生」がある。(149字) 


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