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絶対に子ども達の『命』『安全』を守る~学童保育支援員会

昨日、北九州市学童保育支援員会の皆さまからのご依頼で、戸畑生涯学習センターにて、
『子ども達の安全を守る~命の講座〜』を実施いたしました。

ウチの子も通う『学童保育クラブ』(放課後児童クラブ)は、
放課後や、夏休みなど長期休暇での、子ども達の『居場所』です。

家に帰っても保護者がいない家庭ばかりです。
小さな子ども達を、一人で留守番させるより、学童保育クラブを利用しようっていう家庭はとっても多いです。

北九州市では、全ての小学校区に学童保育クラブが設置されており、現在では、社会的に必要な、エッセンシャルな施設・機能となっています。

ウチの学校でも、ピカピカの新1年生の3/5が学童保育クラブに通っています。


学童保育クラブの先生がた(支援員)は、お仕事で携わっていただいておりますが、夕方だけであったり、処遇が良いというわけではありません。
とっても大勢の子ども達を少人数で見守るというのが、どこの学童でも、大きな課題です。

これから、暑くなってきたり、長期の夏休みを迎えていくにあたり、その不安の部分はとても大きいのではないかと思います。

そこで、ぼくから『安全』ということと、
緊急対応を含めた『救命』に関することを、様々なお話と実践を交えながら研修をさせていただきました。

全員に事前に受けていただいた『e-ラーニング』を含めて、
『普通救命講習Ⅲ』の過程を修了する内容といたしました。
(Ⅲは、特に子どもの対応を学ぶものです)

公私混同するのはキライなのですが、さすがにこの内容は、ぼくの公務にて覚えたスキルを活用することとなりました。

この記事も参考にされてください!


では、どんな内容だったかをご紹介します!

①「安全」とは?

子どもを預かるなかでの大きな課題です。
安全と危険の境界は?

全くケガをさせないと思えば、何のトライもさせないことです。
それは安全です。
でも、危険な領域が分かりません。

例えば、
ハサミを使って工作をする。
包丁を使って料理をする。
火をおこしてみる。
棒に登ってみる。
ちょっとした距離を飛び越えてみる。

やってみないと分からないし、覚えられないですよね。
トライしなければ、いつまでたっても危険なままです。

かといって、全て手放し運転していては、ケガや事故を起こしてしまいます。
少しずつ、見守りながら、安全を拡げていく作業が必要となります。


②基本はオーバートリアージ

突然の対応や、安全を築くなかで、基本となるのは、
『最悪を考える』ことかと思います。

最も悪い状態から考えて、手前に「大丈夫だった」を戻していくことが重要だと重います。

これをトライさせて大丈夫かな?
最悪はこうなるよね、でも少しずつチャレンジしていく。というような感じでしょうか。

また、何かが起きてしまったとき、最悪を考えます。
例えば、子どもが具合が悪いことが確認されたとき。
最悪のことを想定して、確認していきます。ひとつひとつ確認して、少しずつ、大丈夫だった側に戻していきます。

肝心なのは、安易に捉えないということですね。
悪い方から考えていきます。


③心肺蘇生法

心臓マッサージなどのことです。

先生がたは、定期的にこうした講習を受けてらっしゃるようで、
それはそれは!皆さん、とっても上手でした!!

基本的なことは学んでこられているし、実技も申し分ない!とても素晴らしかったです。

心臓マッサージは、止めないこと、しっかりと押すことなどが重要ですが、もうバッチリでした!
3チームに分かれて、スムーズに交替する方法も確認しながら、全員に心臓マッサージ(胸骨圧迫)を体得していただきました。

学童保育クラブには、全ての施設でAEDが設置されています。
その使用の要領もバッチリでした!



④シミュレーションでイメージを

基本的な実技はバッチリです!
では、万が一の現場でも、その知識・技術を発揮することができるのか?

少しシリアスにやってみましょう。

実際に、子どもが倒れているというシナリオでやってみます。

意識の確認、呼吸の確認・・・
そうこうしているうちに、周りに他の子ども達が群がってきます。
悲鳴もあがるでしょう、騒然とするでしょう。
他の先生たちを呼びます。

通報は?
AEDは?
子ども達の誘導は!?

実際のイメージをもってやっていきました。

通報要領もとても上手でしたし、テキパキと実施いただき、頼もしい限りでした。

3パターンのシミュレーションを実施して、実施した人も、見学していた人も学びが多かったものとなったのではないでしょうか?



⑤搬送法もやってみた

先生の体格によっても違うだろうと思いますが、子どもぐらいだったら、とっさに抱え上げることができるかもしれませんね。

でも、低学年と高学年じゃ、全然体格も違います。
先生より大きな子もいます。

搬送法!やってみよう!!

1人での搬送や、2人での搬送など、それぞれのバージョンを実際に皆さんでキャーキャー言いながら(笑)やっていただきました。

これはあまりご経験がなかったようで、良い経験となったそうです。

他にも、
ケガの対応方法
急病の対応方法
熱中症の対応方法
などをお話させていただきました。


⑥訓練には5種類ある

シミュレーションで、まさかの現場をイメージながら、その緊急対応を学んでいきました。

こうした研修の場だけでなく、それぞれの施設のなかで、色んなことを想定し、シミュレーションしておくことが大切かと思います。

妄想・想像することですね。

もし、こんなことがあったらどうしよう?
色んな想像を膨らませて、先生どうしで話し合っておきましょう。
それだけでも随分と違うと思います。

今回は、『救命』に関する部分に注力しましたが、施設での訓練も定期的に実施されていると思います。

何から避難するの?実は5種類あります。

①『火災』のときの避難
②『地震』のときの避難
③『水害』のときの避難
さて、④・⑤は何でしょう?
昨日の講座の中でも、④・⑤は意外そうにお聴きいただきました。

ぜひ、この記事もご覧ください。


⑦まとめ

どうしても小さなケガなんかは、子ども達がいっぱい居れば起きてしまいますよね。仕方がない部分もあろうかと思います。

ケガしたり、たんこぶ作ったり、ある意味で、安全の領域を拡げるために学んだきっかけになったと思えたら良いですね。

でも、命に関わるような事故。
熱中症をはじめとした、必ず防げる急病などは、起こしてはなりません。

色んな想定をしておくことで、
絶対に、子ども達の『命』『安全』を守っていくんだって、皆さんと誓った講座となりました。

皆さん真剣に受講いただき、学童保育クラブは、安心して子どもを預けられる施設だと改めて実感しました。

皆さん、お疲れさまでした。


今日もご覧いただきありがとうございます。



<1年前の”今日”の記事★>

今日の『安全』の話にも通じますが、
『協働』の意義やありようについて、経験の有無で、全然違うという話です。
人と人とが関わり合うなかでは、とても大切なテーマなので、ぜひご覧ください。

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