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培った学びや経験はきっと糧になる~高校生の奮闘〜

昨日、北九州市戸畑区にある明治学園高校に侵入させていただきました。

1・2年生の生徒たちの1年間の課題研究の発表会です。
聞くところによると、1年生は全員参加で、2年生の参加は任意だそうです。
3年生になると受験に備えて引退となります。

そして、とても素晴らしいところが、課題研究のグループ分けは、生徒の主体性で決まるとのことで、つまり、何の研究がしたいかを生徒が決めたうえで、担当する先生が決まるそうです。

先生や研究室が先にあって、そこに集まってくる形式とは逆になります。


先輩たちから連携・交流のあった『防災・減災プロジェクト』というチームがあり、いまでいう「あそぼうさい」をつくり始めた頃にご一緒していました。

その後、コロナ禍に突入し、活動が停滞、その後、そうした取組みを希望する生徒がおらず、その灯は途絶えてしまいました。

しかしながら、昨年度から、だんだんと活動が再開してきて、明治学園高校に、『自然災害と防災減災チーム DPOMS』という研究チームが改めて再起いたしました。


今年度の市内各地での『あそぼうさい』の活動にも積極的に参画していただき、現場での熱心な対応はもちろんのこと、「次は、オリジナルのゲームをつくってきたい」という有言実行のもと、自分達なりのゲームを開発・作成してきてくれたこともありました。


子ども達に対しては、さすがのお兄ちゃん、お姉ちゃん。大学生とも少し違って、歳の近いアプローチも特徴的だったように思います。
日頃だったり、学校授業の中では、こうした子ども達と接することはそれほど無いようで、良い経験になったと思います。

市内各地の活動において、現地集合。
何だかんだ高校生。大丈夫かな?というぼくの心配をよそに、ちゃんと仲間うちで調べて公共交通機関で現地に到着していました。逞しさに驚くことも多かったです。

また、ぼくたちのような、いわゆる大人や社会人たちと接する機会もなかなか無いのではないでしょうか。


1年間の活動発表では、ご一緒したあそぼうさいだけでなく、
オリジナルの作品を交えての、文化祭での出典や、小学校での授業などを実施しておられました。

学び得たものを自分達なりにアレンジして、さらにバージョンアップして、自分達のものとして展開していった取組みはとても素晴らしかったと思います。

その発端となったきっかけにご一緒できたことは、ぼくとしても光栄に感じております。

また、災害現場での経験も磨いていくため、被災地支援の活動や、被災地訪問も取り組んでおられました。

こうして、経験を培っていき、『助かる人から助ける人へ』というキャッチフレーズで各種活動展開されていきました。


また、防災啓発をただ実施するだけではなく、どんなコンテンツであれば、メッセージがより伝わっていったのか?というのを研究されておられて、とても感服しました。

たとえば、クイズ、講話、体験型の遊びと、それぞれの防災学習の項目があって、
印象に残ったことは?
お家の人と話したことは?
など、伝わったかどうかを確認する質問の回答を分析した結果、
『体験型の遊び』が最も印象に残っていたことが分かったそうです。

遊びだけだと学びの部分が薄れてしまいますので、講話も交えたパッケージが最も良いということも結論付けたとのことでした。

これまでの防災教育は、基本的には講話だけのような、一方的な知識供与型の学びが多かったですが、彼ら彼女らは、体験型のあそぼうさいをスタンダードとしてアプローチを始めて、より学びが深まるバランスを模索されました。

まさに研究!というような成果に、とてもとても驚きました。

と~ってもボリュームたっぷりの活動成果を、たった7分で発表されて、とても早口ではありましたが、スゴイ!っていうのは、誰の目にも明らかだったんだろうと思います。

皆が認める、最優秀賞だったと思います。
そのプレゼンと、受賞の場に立ち合えてことは、ぼくとしても幸せでした。

プレゼンの後、檀上から、ひっそりと会場に居るぼくを見つけてくれたのでしょう。みんながあいさつに来てくれました。
とても緊張したとのことでしたが、堂々たる発表だったことを称えました。


最優秀賞の受賞の際に、
リーダーの女子生徒が言っていました。

「活動を通じて、研究そのものだけじゃなく、色んな体験をしてこれました。その経験がこれからも自分の糧になると思います」


ホント、その通りだと思います。

活動しながら、学び得てきたこと。様々あっただろうと思います。

ぼくたちのように、ローカルな地域での活動をご一緒したこと。

子ども達や、地域の皆さんに接していったこと。

家と学校との往復だけでは学び得ないことをたくさん培っていったことと思います。


さらに嬉しいニュース。

コロナ前に協働していた、彼ら彼女らの先輩。
関東の一流大学に進学されました。
きっと都市部のすんごい企業に入るのかな?と思っていましたが、この春から北九州市役所に入庁することが決まったそうです。

彼がこの活動を引退する際に、子ども達を対象とした活動のこと。このまちでの、各地での活動のこと。地域や市民活動における目線のこと。話してくれていました。大学でもそんな活動に関連していきたいっておっしゃってました。

ほんのちょっぴりかもしれませんが、ぼくたちと協働してきた経験が、彼の価値観や目線をつくる一部分となっているのかなと勝手ながら推測しています。

また地元に帰ってきてくれて、一緒に活動していけるように誘いたいと思っています。


素晴らしい高校生たちの成長の過程を、伴走してこれて、とても嬉しい出来事となりました。
ぼくたちの活動は大変ですが、こんな喜びがあるから、嬉しいですよね。



今日もご覧いただきありがとうございます。
冒頭のキレイな写真は、今日のねこさん。|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。




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