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陰キャにウェーイはハードすぎるよ……という経験から読書会の教訓を得た話

陽キャになれない陰キャです。こんにちは。

とあるWEB診断によると、私は「コミュ障陰キャ」ということらしいです。人との接し方が暗く、特に、あまり会話したことがない人や苦手だと思っている人に対しては、そのコミュ障っぷりが顕著に表れると。

うん、当たってますね!

職場や読書会の場ではそうでもないですが、慣れない環境に身を置くと途端にコミュ障ぶりを発揮します。自覚はあるので、コミュ障発動しそうなところにはなるべく足を運ばないように気をつけているのですが、思わぬタイミングで発動してしまうことがあります。

先日、こんなことがありました。

家族で出かけてて、お昼をどうしようか〜という話になったときのことです。

「SUBWAY食べたい」

と、妻。

「SUBWAYね、良いね、SUBWAYね」

と、言葉を返しつつ、内心そこまで乗り気ではない私。でもまあ妻の食べたいものを否定してまで食べたいものがあるかというとそうでもなく、良いんじゃね?という感じでした。

店へと向かう途中、子どもが別のことに気をとられ、妻が対応することに。違うお店のものが食べたくなったようで、子どもの分だけそのお店でテイクアウトすることにしました。効率化を図るため、妻と子どもが買いに行ってる間に私はSUBWAYへ。二手にわかれました。

実はワタクシSUBWAYを食べたことは人生で2回ほどしかありません。しかも2回とも妻と一緒に買いに行き、妻が先に注文したあとに「あ、同じので」と済ませておりました。店員さんから色々聞かれることは知っているけど、何を聞かれているのかはよく知りません。で、妻はトリッキーな注文をするので、SUBWAYうへぇあ……と内心思っておりました。私の味覚は唐揚げとかカレーとかハンバーグを好みます。要するにお子ちゃまな舌の持ち主には到底辿り着けない注文を、妻はするのです。でもまあ何とかなるかと楽観的に考えつつお店へ。すると、妻からLINEが届きました。

「スパイシークラブハウス、アクセントぜんぶで」

ホームページに載っているスパイシークラブハウスとアクセント野菜(無料)のスクリーンショットも画像で送られてきます。おお、なんかよく分からんがこれを注文したら良いのね、オッケーオッケー。

店に着くと、お昼時ということもあり行列が出来ていました。並んだあとにも続々とお客さんが並びます。店の外にあるメニュー表を眺めながら順番が来るのを待ちます。お、トリプルミートBMTっての美味そうやな〜。これにしようかな、でも頼めるかしら。スパイシークラブハウスを2個って言ったほうが楽やしなーどうしようかなー。あ、サイドメニューのポテト頼みたいなー。なんて悩んでいると順番が回ってきました。

「いらっしゃいませ。ご注文は何になさいますか?」

妻からのLINE通りに注文します。

「スパイシークラブハウス、アクセントぜんぶと、トリプ」「あ、お客様、野菜はあとでお聞きしますので、ここではサンドイッチだけ教えてもらえますか?」

食い気味に言われました。

な、なにいいいいい!!??

まとめて注文できないの?!

コミュ障、発動!

「スパイシークラブハウス、アクセントぜんぶ」しか武器を持たずにやってきたのに、その武器がいきなり破壊されました。すでに丸裸同然です。トリプルミートBMTなんて言う余裕はありません。

「スパイシークラブハウスで」

「おひとつでよろしかったですか?」

「2つで」

危うく妻の分だけしか買えないところでした。

「パンはどうなさいますか?」

え、パン?スパイシークラブハウスって言ったんですけど……。動揺が止まらない私。店員さんが指さした方へ目を向けると、ハニーオーツ、セサミ、ウィート、ホワイトの4種類のパンの写真がありました。あ、これを選ぶのね……聞いてないんですけど!!

注文中にもかかわらず、妻に慌ててLINEします。返信はきません。どれにしたら良いんだ。まさかの4択。どれだ、どれを選んだら良いんだ。私は妻の好みをこれほどまでに知らなかったのか……。店員さんが冷ややかな目を向けてきます(被害妄想)後ろのお客さんも迷惑そうな目を向けてきます(被害妄想)

見かねた店員さんが話しかけてきます。

「スパイシークラブハウスにおすすめはハニーオーツですがいかがいたしますか?」

「じゃあそれで」

思考を放棄しました。汗が止まりません。

「トッピングはどうなさいますか?」

有料だからここは多分ナシのはずだ。

「いりません」

「野菜はどうなさいますか?」

次々と降りかかる質問。答えても答えてもすぐに質問がやってきます。もうすでに意識は朦朧としてましたが、「アクセントぜんぶで!」はちゃんと言えました。無事に通りました。良かった!ホッとしたのも束の間。

「ドレッシングソースはどうなさいますか?」

なにそれーーーー!!

もう、もうやめて!!

ライフはゼロよ!!

「おすすめはマヨネーズソースですが」

じゃあそれで……と言いかけましたが、ふと妻が最近は脂質オフダイエットしてることを思い出しました。

「いりません」

「ドレッシングはなしで宜しいんですか?」

田舎から大阪へやってきた十八歳のころ、一人暮らしの家に布団の勧誘が来たことがあります。家の中に招き入れると勧誘のお兄さんはその布団の魅力を熱く語りました。お兄さんをヨイショするべく、私はひたすら良いっすねー!いや、本当良いっすねー!と絶賛していました。お兄さんがいざ契約へと進めようとしたとき、私は「あ、お金ないのでいいです」と断りました。お兄さんは大激怒しました。お兄さんが満面の笑みから憤怒の形相に変わる様は、今でもスローモーションで映像として浮かびます。その頃から断る勇気だけは備えていましたが、お兄さんとのやりとりを経てさらに学んだことがありました。それは、断るなら最初から断ること。相手に期待させてはならないということ。

私ははっきりと答えました。

「はい、いりません」

よし、これであとはレジに行くだけのはずだ!と、ようやく解放されると思いきや、明らかに店員さんが慌てています。え、まずいこと言った? 隣の店員さんが間に入ってきました。

「ドレッシングはうんたらかんたら」

もう何を言われているかは分かりませんでしたが、ドレッシングなしは何かあり得ないそうで、私は店員さんに何かをすすめられ、「じゃあそれで」と答えました。何のドレッシングかは分かりませんが何かがかかりました。ようやくレジへ進みます。

「サイドメニューはいかがなさいますか?」

「いりません……」

ポテトを頼みたかったのですが、もはや気力は残されていませんでした。

そのとき、ずっと握りしめていたスマホが震えました。妻からでした。

『セサミで!』

セサミだったんかい……。もうハニーオーツで頼んじゃったよ……もうレジだよ。さすがにここまできての逆走は迷惑だってことくらい分かるよ……。店員さんを放って妻に現状報告します(迷惑)

『ハニーオーツで頼んでもうたで』

『おっけー』

おっけーでした。

無事に支払いを済ませ、商品を受け取り、店を出ます。

プレッシャーからの解放に安堵した私はついポロッと妻にメッセージを入れてしまいます。

『もう二度とSUBWAY行かない……』

『えええええ』

『あんなに質問されるなんて……』

『あ、知らんかったんか』

『ハードルが高すぎるぜ』

『おつかれさま』

『店員さんが冷たかった』

『それは自意識過剰』

『あ、はい』

そんなやりとりをしたあと、妻と子どもと合流し、海を眺めながら昼食をとりました。

ついポロッとメッセージを送ってしまいましたが、もう二度とSUBWAYには行かないというのは本音です。だってウェーイだもん、陰キャにウェーイはやはりハードすぎるぜ……なんて思いつつスパイシークラブハウスをぱくり。

めちゃうまいやんけ!!

うま!!うま!!SUBWAYうまー!!ウェーイ!!

自分で注文したからか、トリッキーなアレンジが加わってなかったからか、これまでの人生の中で一番うまいSUBWAYでした。でも何のドレッシングだったかは最後まで分かりませんでした。

ちなみに、初めての方向けに注文方法がホームページに載ってました。

ホームページは見てたけど気付かなかったぜ……。これ絶対メニュー一覧より上に項目置いたほうが良いよ……。と、思ったのでした。

と、こんなことがありまして、これ絶対ネタにしてやる!なんてオーダー中は思っていたのですが、ふと自分の読書会にも当てはめて考えてみました。

ありがたいことに、彩ふ読書会には毎回初めての方が参加してくださってます。読書会自体が初めての方、久しぶりに読書会なるものに足を運ばれた方、他の読書会では経験があるけど彩ふ読書会は初参加の方、初参加といっても様々な方がいらっしゃいますが、その方々に安心して参加していただけているだろうかと、改めて思いました。何度か参加してくださっている方々に対してももちろんそうですが、初めての方は特に意識をする必要があります。「彩ふ読書会はあかんなー」で済めば良いですが、「もう二度と読書会には参加しない」となっては悲しすぎます。彩ふ読書会のせいで読書会全体の印象を悪くしてしまうことだけは避けたいところです。

参加するまでに会の雰囲気を知っていただけたらなとレポートやら初参加の方向けの記事を書いているのですが、「聞いてないんですけど!!」とならないよう、もう一度ホームページ等を見直してみようと思います。

あ、SUBWAYはおいしかったです。注文方法ももう戸惑うことはないですし、また行きたいと思います。




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