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変わり続けて世界は動いていくんだ。良くも悪くもな。|漫画『葬送のフリーレン』第13巻


これまでの感想はこちら。

ヒンメルとフリーレンは、奇跡のグラオザームの幻影の中にいた。

結婚式で向き合う2人。

僕は何をすればいい? と問うヒンメルに、フリーレンは、強力な精神魔法を扱う何者かとの戦闘中だったんだろう、と言いながらも

「でも私にはこの世界が現実のものにしか見えていない。
五感も、記憶も、魔力探知さえも、ここが紛うこと無き現実だと告げている。」

『葬送のフリーレン』第13巻

そして、“ここ”を現実と思っている以上、自分にはどうすることも出来ない、とも言った。

でも。

「私には出来なくても、ヒンメルには出来る。」

『葬送のフリーレン』第13巻

フリーレンは、ヒンメルの手を取り、彼の腰の当たりに導いた。
――そこは、剣の柄があるところ。

2人の重なる手は、見えない“それ”を掴んだ。

「体は動かせる?」
「馬鹿にするなよ。」

『葬送のフリーレン』第13巻

剣を掴んだヒンメルは、僅かな感覚を頼りに、グラオザームに反撃を始めた。
幻影の中にいるはずのヒンメルに追い詰められる理由が、グラオザームにはわからない。

1人、幻影の中の結婚式に残されたフリーレンはその理由を知っていた。

「グラオザーム。お前は甘く見過ぎたんだ。持たざる者の研ぎ澄まされた感覚を。」

『葬送のフリーレン』第13巻

そして、遂にヒンメルはグラオザームの幻影を解く。

現実に戻されたフリーレンに、ヒンメルは振り返らずに伝えた。

「走れ。フリーレン。石碑はもう近い。こいつらは僕達がなんとかする。」

『葬送のフリーレン』第13巻

フリーレンは、その背中に「ありがとう」と言って走り出した。
未来に、戻るために。


甘酸っぱい!甘酸っぱいよ!最新刊!

惚れてまうやろー!!
ヒンメル容赦ないな!イケメン勇者恐るべし!
読んでるだけで若返りそう!! 

これだけされて、あのアッサリした対応のフリーレン凄いわ… これがアレ? 年の功ってやつ?

過去編、思ったよりも短かったけど良かったなぁ。ヒンメルが知り得なかった未来を少しでも知ってもらえて良かった、というか。

思い出じゃないヒンメルを見れて良かった、というか。

しかし、別れはあっさりしていたな。
ヒンメルは振り返らなかったし、フリーレンも特に多くを語らなかった。
やっぱり、あれかな。
これも「また会ったときに恥ずかしいから」かな。
また会えるといいな。

そして、現代に戻ってきたフリーレンの思い出の中でヒンメルも、フランメも変わっていくことを受け入れているのが印象的でした。

長く生きていく中で、フリーレンは人間たちの知らない「変わっていってしまう」ことを見ることになる。
本当なら、それは真実を知る者として、寂しかったり悲しかったりすることだと思うけど。

「その変化を楽しむのだって、長い年月を生きるお前の特権だろ。」

“特権”か。
“特権”なのか。
そういうものだから、「それは違う」といちいち突っかかるのではなく、受け入れて楽しむのが正解なのか。

…って、過去編に感傷的になったまま新しいエピソードが。

えええええっユーベルとメガネくん…!
何気にリアルで会うのは初めてだったりする…!

何、この『SPY×FAMILY』みたいな展開で、サービスみたいなエピソード満載なのは!
ユーベルをエスコートするメガネくん良いね!

猫耳萌えなシュタルクも可愛い…

どうなるの?!ってよりは、もっと見せて!!って意味で次巻が待ち切れない最新刊でした。


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