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維新の社会保険料の政策は選挙対策のばらまきでしかない

ニュースのタイトルを見た時、減税よりも逆進性の原因になっている社会保険料改革に手を付けたのかと期待した。

しかし中身を見たら、単なる選挙対策のばらまきになってしまっていた。
数カ月の間だけ、社会保険料を3割、低所得者については5割軽減するのだそうだ。

財源についてはさておき、事務軽減負担が少ないと言っているが、実際には役所の計算の手間が増え、さらに給与を支払う企業にとっても大変な事務の手間がある。財源規模は10兆円というが、そのうちどのくらいが事務コストとして消えていくのか。
また、数カ月だけ下げられたものをもとに戻すための労力を考えるだけで本当にめまいがする。

実際は実現不可能だろうし、選挙対策のためにかかげやすいスローガンを出しただけにしか見えない。
社会保険改革は、本気で日本を変えるつもりなら全力で取り組みべき課題であるが、このような小手先の改革案しか出てこないのが非常に残念である。

すべての意見で一致するわけではないが、今回の維新の政策に対する橋下徹氏の意見には賛同する。

消費税減税については、恒久的なものなのか、一時的なものなのかは不明だが8%に減税する案を出している。
緊急経済対策と銘打っているので一時的なものと考えるが、こちらに関しては、レジの設定を変える手間はあるが、社会保険料の個々の計算よりも事務コストは低いだろうから、それなりに効果はあるだろうし、軽減されたときに需要が喚起されれば、経済対策としては大きな結果が出るとも考える。

いずれにしても、維新には日本を変えてくれるかもしれないと期待が寄せられているわけなので、小手先の、選挙のための政策ではなく、抜本的に日本を大改造するくらいの大きな政策を出してほしいものである。

と思ったが、ベーシックインカムという大雑把な政策を出したものの、計算したら実現不可能とひっこめてしまったものもあるし、今の維新のメンバーではなかなか政策をつくることはできないのだろうと思う。

これだけ、維新の躍進が期待されているにも関わらず、官僚経験者が公募に応募してこないことを思うと、普段の議員活動でいかに執行部が官僚から信頼されていないということの証左なのだろう。

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