TAM、SAM、SOMとは?ビジネス戦略の基本を解説

あなたの事業はどれくらいの市場に広がっているのでしょうか。新しい事業を始める際、市場分析は欠かせません。その中でも「TAM」「SAM」「SOM」の概念は、事業の方向性を明確にする重要な要素です。この記事では、これらの概念と、それらを使った具体的な事例について詳しく説明します。

1. TAM(Total Addressable Market): 取り得る市場規模全体

TAMは事業が獲得できる市場の全体規模を指します。企業が新規に立ち上げた事業がリーチできる顧客層の最大の大きさや需要の大きさのことです。

例として、フィンテック企業のfreeeは、自社サービス「freee会計」「freee人事労務」において1.2兆円のTAMを推計しています。この金額は、市場全体で支払われる金額の総額から計算されます。

2. SAM(Serviceable Available Market): 実際に取り組める市場規模

SAMはTAMのうち、実際に顧客としてアプローチできるターゲット層のことです。競合相手や企業側が提供するサービス内容にマッチングしないターゲット層も存在するため、市場全体を確保することは難しいのが一般的です。

3. SOM(Serviceable Obtainable Market): 獲得できる市場規模

SOMは自社でアプローチして獲得できるであろう市場規模を表した数値です。言い換えると自社の売上目標ともいえます。SAMが自社が関わる市場規模であるのに対し、SOMは自社が実際に到達できる市場規模を示した現実的な数値です。

具体例:ライドシェアサービスのUber

Uberの例を挙げて、TAM、SAM、SOMの概念を具体的に解説します。

  • TAM: 都市部のタクシー市場。自家用車やレンタカーの代替手段となる市場を指します。

  • SAM: 初期の段階でスマートフォンを使用するアメリカのタクシー市場。

  • SOM: アメリカの大学生や学生コミュニティ。ドライバーにとっての魅力や、夏休みに現金を稼ぐ大学生などのターゲットが存在します。

まとめ

TAM、SAM、SOMの概念は、ビジネスの方向性や市場戦略を考える上で非常に重要です。市場全体の規模から、実際に獲得できる顧客層を見極めることで、効果的な戦略を立てることが可能になります。今後の事業展開において、これらの概念を上手に活用して、成功への道を探ってみてください。

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