虎に翼 第5話

朝ドラ第一週目から涙…

虎子の「はて?」という言葉の中に込めた、世間の女性像や幸せ像に感じる違和感、それはきっと女性たちが感じていても口には出せなかった「はて?」なのだ。
画面に映る数々の名もなき女の子、女性、帰りたくなくてたたずんでいる、泣いている女の「…」の姿を寅子は「はて?」という言葉に出してくれた初めの人だったのかもしれない。

女性という立場はいつの時代も無能力者、あるいは無茶を言っても受け入れてくれる存在だったんだな、というのをひしひしと感じる。
この10年で育児家事は女性、という認識はだいぶ変わったけれど、それでも女性がやるべき、母親が当たり前にやるべきことの多さ。やらなかったときの批判めいた声の多さ。

とにかく石田ゆり子さんがよかった。スンとしなければいけなかった女性、どうすれば得になるかの道具でしかなかった女性、それでも娘に今ある幸せの形で幸せになってほしかった母の気持ち。
相反する気持ちを押し込めて、父親みたいに安易に応援するぞ!って言いたい気持ちを閉じ込めて娘に幸せになってほしい気持ち。

そんなはるが啖呵をきった言葉に今までも、これからも返り血を浴びて、逃げたら嘲られ、屍になったら「ほらみたことか」と言われ続ける女性たちの気持ちを代弁してくれてる。
だから涙が出た。

「そうやって女の可能性の芽を摘んできたのはどこの誰、男たちでしょう!?」
「自分にその責任はないと?それならそうやって無責任に、娘の口を塞ごうとしないでちょうだい」


お団子食べそびれた松山ケンイチは可愛可哀そうだったし、登場からずっとハリーポッターのスネイプ先生がちらついてます。これからも登場し続けるだろうし、甘味とスネイプ先生の掛け合わせ楽しみ。


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