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島谷ひとみ楽曲で感じる異国情緒(2023/05/02)

世間はGW。コロナが落ち着きつつある状況も後押しし、海外に出かけられている方も多いのではないでしょうか。

私は相変わらず家で本を読んだり、自転車を漕いだり、たまに都会の喧騒を味わい、すぐに疲れて家に帰る日々を過ごしています。そんな私が海外の風を感じた瞬間がありました。それは、島谷ひとみ氏の曲を聞いた時です。

最近、ティーンの頃に聞いていた曲を聞き直すことにはまっておりまして、その日はDo As Infinity、Hysteric Blue、石川智晶などの女性ボーカルの楽曲を楽しんでいました。そんな中で「そういえば島谷ひとみも聴いてたなぁ」と思い、さっそくSpotifyで彼女の名前を検索しました。私はお風呂で音楽を聴いているので、シャワーを浴びながら、時に彼女の歌を口ずさむなどして楽しみました。

そうしている内に、子供の頃に疑問に思いながらも、決して触れずにいた心の声を聞いたのです。「島谷ひとみの曲は、異国情緒が過ぎやしないか?」と。

そう、彼女の曲は独特な世界観のものが多いんです。ドラえもんで有名な「YUME日和」や、カバー曲でこれまたヒットした「亜麻色の髪の乙女」はこれには該当しません(※あくまで私の基準です)。その傾向が顕著に表れるのが「アルファベット&ハイフン&カタカナ」の曲名です。「Perseus -ペルセウス-」、「Falco -ファルコ-」、「ANGELUS -アンジェラス-」などがこれに該当します。空、太陽、蜃気楼などの壮大なスケールを感じさせるワードが登場し、聴きなれない民族楽器がムードを盛り上げるのです(※音楽に詳しくなく、かつ民族楽器についてもよく分かっていない人が書いています)。

ひとみ氏自身は写真で見る限り、ミステリアスというよりはむしろチャーミングな印象です。なのになぜ、こんなにも異国情緒を推してくるのか……。調べてみたところ、Wikipediaやファンのレビューでは「一癖ある」とか「アップテンポエスニック」などと評されていました。しかし、この路線で行くことになった経緯とか、本人の想いなどは出てきませんでした。結構前に活躍された方なので、どこかで語られていたのかもしれないですが、令和のネットを覗いても全くの謎なのです。

私の一番好きな「Falco -ファルコ-」は、序盤からかましてくれます。ちなみに、ファルコとはイタリア語で鷹、ハヤブサのことらしいです。いま調べて初めて知りました。アップテンポエスニックとは良く言ったもので、出だしからまさにアップテンポでエスニック(単語をばらしただけ)。更に「誓い響す 汚れなき空 越えるサハラ」や、「ナイルの流れ とどまらぬ夢」などのサビの歌詞を聞いていると、自宅の浴室にいながら壮大な思いがこみ上げてくるわけです。

「アルファベット&ハイフン&カタカナ」の法則からは外れますが、「市場へいこう」という曲もなかなかに異国感漂う曲になっています。まず市場というと、魚河岸みたいな場所を想像するかと思うのですが、もうイントロを聞いた時点で「あ、これ日本ちゃうわ……」と気づかされます。そして耳慣れない単語が続々と出てくるので、「たぶん海外なんだろうな……」と確信に変わり、男女の哀しくもどこか不気味なストーリーに「なぜ、この設定なんだ。別にアニソンとかでもないのに」と最後気になってしまうのです。

これほどインターネットが発達した現代社会においても、島谷ひとみ楽曲の制作秘話だったり、聴いた人の「この歌詞ってこうだよね」みたいな解釈があまり見つからないのが残念かつ悔しい。そして、好奇心皆無である私の「知りたい」という欲を掻き立てる島谷ひとみ楽曲……趣深いです。

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