inspire #7 / 庵野秀明展
つい最近、「シン・ウルトラマン」を観た時のこと。
幼少の頃、幾度とVHSで見てきた「八つ裂き光輪」に懐かしさを覚えながら、
半年前に赴いた「庵野秀明展」での事を思い返していました。
氏は当時放映していたウルトラマンや仮面ライダーにも強く影響を受けていたそうです。
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ルーツとなった作品達
入場後のお出迎えは、庵野秀明の原点となった特撮キャラクターたち。
現代においてもなお誰もが知る人気キャラクター達ですが、
その中でも「ウルトラマン」「サンダーバード」が国内で放映されたのは1966年。
庵野氏は当時6歳です。
「シン・ウルトラマン」が50年以上前の思い出をリブートした作品だと思うと、計り知れない熱量を感じます。
成人後にも自らに影響を与え続ける幼少期の体験を持つ人が一体どれだけいるのでしょうか?
少なくともわたしにはありません。
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手掛けた作品達
展示会の後半、
氏がアニメーター、監督として生み出してきた作品とその制作資料を拝見しました。
ナウシカの焼き払う巨神兵はあまりにも有名。
アニメ業界は全くわからない分野ですが、文字で埋め尽くされた設定資料から素人目にも尋常ではないことがわかります。
劇中に出てくるアイテム一つだけでも物凄い情報量です。
途中で明らかに観客の人波が留まるようになりました。
もしやと思い進んでみると、、、。
「新世紀エヴァンゲリオン」のタイトルが。
何気なく観ていたエヴァや使徒、兵器の数々にもこと細かな設定が盛り込まれています。
同年公開された
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」
のジオラマやサムネイル集も。
もちろんこれはほんの一部でしかなく、
実際は、1〜2時間歩いただけでは全て見切れないほどの資料の束が、、、。
私の大好きな「トップをねらえ!」
よくってよ。
元々はとある作品の興行不振による借金返済の為に作られた作品ですが、他作品の展示物と見比べても何ら見劣りする箇所が見当たらなかったように感じました。
惜しむらくは、展示場全体の割合としては小さめブースだったところ。
正直、凡庸な自分には閲覧した展示物に「そこまでするのか」と感じたところも多々あったのですが、
事実として社会現象にもなり現在も人気を誇る作品達の裏側には、誰に何も言わせないような圧倒的な物量があることを思い知りました。
「好きなことで生きていく」の極地を垣間見た気分です。
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