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秋⁑季節の染め物(クサギの実)

ここ1週間で、突然初冬のような寒さになったり、暑くなったり。
とはいえ、秋の空気が漂って、朝晩はすっかり秋になった今日この頃。

この時期になると、そろそろ臭木の実が実ってくる。少し前までは、小さな白い花が沢山付いていたのに、いつの間にか白っぽい実になっていた。
この実が濃い青色になったら収穫。

去年集めた臭木の実が、冷凍庫に保存してあるので、冷凍庫のスペースを空けるために、臭木の実を使わないと...。
まるで気が乗らないのに染めないといけないかのような文だけれど、そんなことは無く。

臭木の実は、爽やかな青色に染められて、とても好きな色ゆえに、色が薄く変わっていくのが残念で、逆に染められない。
以前書いた記事↓

ここにも書いているけれど、どうやったら臭木の色を長く留めておけるかと考えた結果、今回は絹を染めてみることにした。

染めるものは、冷えとり対策用のレッグウォーマーと5本指靴下、軸糸(全て絹)

まず始めに、冷凍庫にあった臭木の実250gを水1.5Lで煮出した。
思ったよりも緑っぽい染液になった。
以前臭木を煮出した時には、もっと青が強いターコイズブルーの液。

1回目染液

更に水を1L加えて煮出した。2回目は薄い染液だったので、3回目は実を潰してから更に水を加えて煮出してみた。
青みが少ない抹茶色に。

3回目染液

染液の色が違うので、実を潰した3回目の染液は別で染めてみた。

1番左側の糸のみ3回目染液(乾燥中)

乾いた糸を比較してみると。
1、2回目を合わせた染液は爽やかな青に染まった。

1、2回目染液で染めた糸

3回目の染液では少し緑がかった青に。
思ったよりも明るい爽やかな色。

3回目染液で染めた糸

臭木の実は、他の草木染めと違って媒染をする必要が無いので、染液で染めたらそのまま洗って乾かして完成。

秋を感じる臭木の実染め。
たとえ色が薄くなってしまうと分かっていても染めたくなる爽やかな青色。
薄くなってきたらまた重ねて染めていけるのも草木染めの良いところ。

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