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復興需要が落ち着き、観光需要減を回復させる段階に。手厚い支援体制を打ち出した富山県

能登半島地震の影響で石川県や富山県を中心に北陸地方では宿泊のキャンセルが相次いでいるという。これは大規模自然災害が発生すると必ず起こる観光業界にとって避けられない消費者のマインドの変化だ。一方で道路や港湾などインフラの被害が大きいと全国から土木建設業者や解体業者が大量に召集されることで作業員や技術者など復興関係者の宿泊需要が爆増する。また、二次避難所として利用されている宿泊施設もあり実は被災地の宿泊需要はそれなりに大きい。

上記のnote記事でも書いた通り、熊本地震の際も熊本市内のビジネスホテルや阿蘇市内牧地区、菊地市内などは復興需要の作業員で満室が続いていた。被害が大きかった地域に近い場所にあり、被害が小さかった地域の宿泊施設は単価は通常より低めになるとはいえそれなりに潤う。今回も金沢市内は復興関係者でとても混雑しているとのこと。下記の記事の著者井出明氏は非常に巧い表現でそのことを表していたのでご紹介したい。

筆者は20年以上、災害と観光の関係を研究してきたが、大規模災害直後は被災地にほど近く、街の機能が残っている場所に復旧・支援の前線基地が出現する。阪神・淡路大震災の時は被災直後から大阪市内のホテルが満室状態となり、予約できなかった報道関係者は姫路あたりに宿を取っていた。東日本大震災では岩手の花巻温泉や福島県のいわき市が同様の機能を担った。

集英社オンラインより引用

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