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和船の伝統技術を守るアメリカ人船大工ダグラス・ブルックス氏によって球磨川くだりの木造船が再建

球磨川くだりは令和2年7月の熊本豪雨災害で壊滅的な被害となった。その後、政府や熊本県の支援を受けて観光複合施設HASSENBAを開業し事業を再建したことはこれまで何度もnoteに書いてきた通り。

しかし、球磨川くだりの根幹である川下りに使用する舟はまだ完全に復旧していない。被災前に所有していた10隻の木造船のうち修理が可能だったのはわずか4隻で6隻は新たに建造する必要となった。また、人吉に限らず全国的に木造船を手がける船大工はほとんどいなくなっており、しかもそのほとんどが70歳を超える高齢者。普通で考えると新造は不可能な訳なのだが、不思議な縁で繋がったアメリカ人船大工ダグラス・ブルックス(Douglas Brooks)氏の協力によりこのプロジェクトは成功に向かっている。そのダグラス氏との出会い、そして今回のプロジェクトが成功した背景を書きたいと思う。


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