ネタバレ有りのレビューなので注意されたし。

『ALTER EGO』は、基本プレイ無料のスマホゲームだ。
プレイヤーのペースにも依るが、それなりにのんびりやって4日もあればクリア出来ると思う。
3周して初めて真エンディングに辿り着けるタイプなので、まどろっこしいのが嫌いな人は向かない。

性格診断要素があるので、1/3は自分探し感があるが、2/3はキャラクターゲームという感じ。
良くも悪くも登場人物である「エス」に感情移入出来たなら最後まで楽しめる。
性格診断だけしたい人はぶっちゃけ1周で十分。「診断の記録」の真ん中はあってもなくても良いような内容だし・・・。

元々ツイッターで「性格診断が出来る」と見て始めたが、個人的にはガッカリだった。
それは上記の通り殆どがキャラクターゲームだったから。

私はこれをプレイして「エス」を特に好きになれなかったので、救うために残り2周するのはキツかった。
それでも周ったのは「診断の記録」の真ん中を埋める為だったが、それも大したことなく残念。
「エス」を助けたり「エス」を展開するので無く、もっと自分を深堀りしたかった。ひたすら自分探ししたい人間には物足りない。

残りの2周がキツい理由は他にもあり、それは自分が思ってもいない選択肢を選択しなければならない事。
吹き出しタップも合わせ、全て作業的になってしまう。苦手な人にこれは辛い。
それも、あれだけタップさせて全ての本を読破しても特に何も起こらないらしいので、3周後は特に頑張らないで欲しい。

そんな訳で作業的に2､3周を終えエンディングもあっさりだったが、その分クリア後に「エス」との対話要素があり、引き続き世界観が楽しめるのは良かった。
選択肢や会話内容がランダムなのも、「エス」ファンには楽しいだろう。

課金で追加できるシナリオは「自我とエス」が3種に「フェテシズム(眼鏡シナリオ)」と「ALTER EGO COMPLEX(『ALTER EGO COMPLEX』との連動シナリオ)」。

『ALTER EGO COMPLEX』とは『ALTER EGO』のスピンオフアプリである。こちらは買い切り型だ。

せっかくなので追加シナリオ「自我とエス(SE)」を購入してみることに。
上記引用のツイッターには360円とあるが、手数料が変わったのだろう、480円で購入。

3種ある「自我とエス」の中でもSEを選んだのは、私が初めにクリアしたのがSEルートであり、最も興味深かったからだ。

対話は3パターンがランダム。
量は長くないが、金額的にもこんなものだろう。
「AEルート後のエス」がSEルートの自分を考えたり、SEルートのように自分の存在を悩んだりする。
AEルート後が前提なので、「SEルートのエス」の考察を深めたい場合は少し違うかも。
私はそれを求めていたので、少し残念だった。

さて、診断の結果は「記録室」から以下の様に確認出来る。

診断の正確性はともかく、新たな気付きがあった。
これからプレイする貴方にも何らかの発見があるかもしれない。

最後に、私が何故このような感想を持ったかについて述べると、「私はずっとSEルートのエスと旅人のように生きてきたから」である。
しかし現実では消える事も出来ない。

私にその意志は無い。だからその先が見たかった。
ただ消えるので無く、「自分は必要の無い存在だ」という結論と向き合い、「エス」がどう考え生きて行くのか。

やはり考え続けるしかないのか。

そういえば現在開発中の『ALTER EGO S』は移植でなく新規開発らしいので、もしかしたらそちらでより深い診断が出来るようになるかもしれない。

Switch持っていない事が問題だが。