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季節の速さ

基本的に休日には誰にも会いたくない。もちろん、遊ぶ時は除く。誰とも約束していない休みは誰とも会いたくない。それがたとえ偶然だとしても。だから知り合いがいる町は住みずらい。そういう意味では周りに知っている人が全く居ないこの地は住みやすく感じる。

日々が恐ろしく早くすぎている。仕事したくないなって思いながら家を出たその瞬間、家に帰ってきてコントローラーを握っている。そして、いたずらに起きてきても仕方ないから10時過ぎには寝て次の日の朝を迎える。そんな面白みのない日々が風のように過ぎていく。気が付いたら2月も中旬になっていた。

季節のイベントの始まりを店の商品で知る。カレンダーを毎日見ているはずなのに、明日がバレンタインということすら忘れていた。まぁ、だからなんだという感じなのだけれど。特に予定は無いから。町中にチョコレートが溢れていて、甘い匂いがそこかしこから漂ってくる。お菓子屋の前で思わず顔を顰めた。甘い物は嫌いでは無いけれど、あんなに自己主張の強いものは苦手だ。花に群がる虫じゃあるまいし。

季節感が無くなってきている。毎日同じような日々を過ごしすぎている。同じようなというか全く同じだ。昨日と今日に変化などない。つまらない仕事はどこまで行ってもつまらないのだ。そもそも変わろうとする向上心の欠片も持ち合わせてはいないのだけれど。

バレンタインの次の季節イベントはなんだろうと思って調べるとひな祭りのようだ。そう言えば近所のスーパーの店内放送がそう言っていた気がする。恐らくそうだろう。まぁ、ひな祭りだからと言って何かすることがある訳では無いけれど。恐らく気が付いたら明日がひな祭りなんだなって人に言われたりして思い出すんだろう。その時には気が付いたら3月になっているんだろう。

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