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新作映画『復讐は囁きにのせて』情報解禁!

こんにちは。映画監督をやっております堂ノ本敬太です。今日は、先日に情報解禁された新作映画『復讐は囁きにのせて』の記事を書こうと思います。

10月20日現在、本作品はテアトル新宿での11/24~12/7での公開を予定しております。OP PICTUREフェスという企画の中での劇場公開となります。

劇場詳細はこちら▽
https://ttcg.jp/theatre_shinjuku/movie/1031000.html…
OP PICTURES +公式サイト▽
http://okura-movie.co.jp/op_pictures_plus/

【OP PICTURES+ イントロダクション】


『復讐は囁きにのせて』作品紹介

今年の2月末頃に発表されたOP PICTURES新人監督発掘プロジェクト2022にて優秀賞を受賞した企画を、この夏に映画化したものです。不倫モノというピンク映画では王道のジャンルに、現代で流行を見せているASMRというジャンルを融合した新感覚ピンク映画になっています。

本作で、ピンク映画デビューを果たした白石かんな上戸まりのフレッシュなお芝居も必見ですが、前作『海底悲歌』からご一緒している俳優陣との再タッグも、応援してくださる皆さんにとっては、必見です!

また、本作品の多くは母校・大阪芸術大学の卒業生で殆どが占められており、スタッフ陣も強力です。『メタモルフォーゼの縁側』の撮影・谷康生、『嵐電』の照明・浅川周、『37セカンズ』の美術・宇山隆之など、今をときめく若手スタッフがピンク映画初挑戦。

監督である私自身は、この作品が商業映画デビューとなります。新人発掘プロジェクトの応募から考えると、約1年かけて制作した映画です。色々な感情が思い返される短くも濃い一年でした。この作品にまつわる、例えばキャスティングの秘話だったり、現場でのエピソードだったり、話せること話せないことございますが、できる限り作品の公開までに、宣伝も兼ねて書いて行けたらな、と思います!

ということで、今回はちょこっと、この作品の企画の経緯をお話しします。

企画ができるまで

なんとなく過去の記事の中で、この企画を作るまでの経緯を書いた記憶はあるのですが、その時はまだ話せないことも多かったので、ここで少し書きます。

そもそも、OP PICTUREの新人発掘プロジェクトという企画コンペティションが無くても、ピンク映画を作りたかった自分は、常に企画を作っていました。その中でも、「何かを作る」、特に、なんでもない主婦だとか学生みたいな、例えば家庭や旦那といった、例えば学校や卒業といった、そういう場所なり存在がなくては、希薄にされがちな人間が、全く新たな場所で全く新たな自分になっていく、という物語を考え始めたのが、ことの発端です。

その当時は、映画の仕事もなく、企画を考え続ける毎日でした。そんな日々の中、私は知り合いの人間からVTuberのプロデュースを任され、半ばアルバイトとして、そういう活動に携わっていました。映画人ではなかったわけです。そういう自分がいたからこそ、そういう物語を作りたくなったのでしょうが、とにかく最初はVTuberで考えていました。ただ、VTuberというのは映像化するには、あまりに困難なもので、困り果てていた時、ちょうど、今作のキーにもなっているASMRの仕事に携わる機会がありました。

同人エロASMRの台本を書く、企画をする、という仕事なのですが、これが非常に面白かった。映画とは違って、「言葉」と「音」だけで、エロスを表現するわけで、しかも聞いている人間は、映画館のような不特定多数ではなく、ごく個人的な空間で、本当に”抜く”ことを目的に聞くわけです。変な世界だなぁと感じながらも、どっぷりと浸かっていった自分は、気づけば、台本仕事だけでなく、恋人や知人を巻き込んで、本当にエロASMRサークルを立ち上げ、収録に臨んでいました。いやぁ、ハマってしまったわけですね。

で、ふと思うわけです。これだ!これを映画にしよう。そうやって考えているうちに、新人発掘プロジェクトの募集をみて、で、そのまま出した、というわけです。

事実は小説よりも奇なり、とはよく言いますが、まさか、映画監督として頑張るぞ!と大学を卒業した矢先に、仕事のなさから、なぜかVTuberのプロデュースを手伝い、その流れから、どういうわけかエロASMRの世界に突き進んでいき、そして、それが商業映画デビューに繋がるわけです。変な因果ですね。何事も無駄ではない、というのは本当に身に染みて感じることです。

当時はまだ大学の研究室で勤務していなかった上に、コロナ禍真っ只中ということもあって、例えば親の脛を齧ったり、日当が出るチラシ配りのバイトをやったり、本当に困窮してました。その中で仲間が一人、また一人、と減っていく中、「これが通らなかったら」なんて恐怖を抱えながら、企画を進めていきました。

あの時、あの場所で、不器用でも突き進み続けてくれたスタジオカナリヤの古川くん、小林くん、ありがとう。二人がいたから、この映画はようやく公開まで漕ぎ付けられそうです。

次回は、この企画が通ってからのスタッフィングの話でもしようかしら。ここも非常に非常に大変だった!

新人発掘プロジェクト受賞の時の記事▽
https://note.com/isami_canary/n/naf90c479d3e0


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