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シリーズC資金調達の背景、社名変更やパーパス等CI刷新の戦略意図について

カメラブ改め、GOOPASS株式会社 代表の高坂です。当社は、プレスリリースにてご報告させて頂いた通り、シリーズCラウンドの資金調達を実施させて頂きました。あわせて、社名変更やCIの再定義など多くの取り組みを実施しました。その背景や戦略意図についてお伝えしたいと思います。

シリーズC資金調達の舞台裏

前回のシリーズBのクローズは2022年1月でしたが、3ヶ月後の春先にはすでにシリーズCに向けた動き出しをしていました。株式市場がみるみる停滞していくなかで、レイターステージにさしかかるラウンドの私たちは資金調達環境が悪化することは想定できたので、まさに時間との戦いでした。

業績自体は順調に成長していたのですが、特にSaaS企業のバリュエーション算定がシビアになっていくなかでサブスク事業を主体とする当社もマイナス影響を受けました。PSR評価主体だったところが、PER評価を重視する流れもあり、本質的な利益の創出力を迫られたことから、投資先行の成長戦略も描き直さなくてはいけない状況でした。

そのような環境下ではさすがに想定していた水準には届かなかったものの、アップラウンドとして調達を進められたことは既存株主を含めて支えていただいたからであり、本当にありがたいことでした。当社はアライアンスを軸に成長してきた会社であり、改めて資本業務提携の重要性を実感しています。

今回の調達先と戦略意図

今後の成長戦略を見据えて、
1. アライアンス、2.機材在庫供給、3.地域創生(体験創出)、
これらの強化を目的として、各社よりご支援を頂きました。

※商号・敬称略

Equity
ビックカメラ
NTTドコモ・ベンチャーズ
三井住友トラスト・パナソニックファイナンス
いわぎん事業創造キャピタル
佐銀キャピタル&コンサルティング
その他、非公開先

Debt
REVIC(地域経済活性化支援機構)

Asset ※機材在庫供給
昭和リース
三井住友トラスト・パナソニックファイナンス
その他、非公開先

戦略的な背景としては、おおよそ以下の整理をしています。

ビックカメラ様は、店舗で販売されている新品商品をお試しでレンタルできるテイクアウトレンタル事業を昨年の春先から全国展開するなど順調に成長しており、さらなる拡大を見据えて、前回ラウンドに続いてのご出資を頂きました。

NTTドコモ・ベンチャーズ様は、大きな顧客基盤や決済サービス、社会実装力に強みがあり、GOOPASS事業の拡大に向けて両社の強みを活かした事業連携を見据えてご出資を頂きました。ご担当者がGOOPASS界隈の映像コミュニティに参画されており、同じ未来を描きながら社内調整にご尽力いただけたことが大きかったです。

三井住友トラスト・パナソニックファイナンス様は、サブスクにおける対象取り扱い機材のさらなる拡大に向けた在庫ファイナンス機能を担って頂く協業を予定しています。出資も含む機材供給パートナーとしての資本業務提携は私たちの成長に大きくプラスに働きます。

昭和リース様は既存投資家ですが、順調に事業が推移していることを受けて、大幅に機材予算枠を増額頂きました。2019年のサブスクが浸透し始めた初期のフェーズで業界でも稀有な在庫供給スキームを組んでいただけたことが当社の事業戦略の根幹にあります。今回は金額の増額だけではない有利な条件をご提示頂き、本当に頭が上がりません。

いわぎん事業創造キャピタル様、佐銀キャピタル&コンサルティング様は、地域との連携を強めて撮影体験などのコンテンツ造成を通じた観光需要喚起ならびに関係人口創出に挑戦するべくご出資を頂きました。私たちの未来は地域と密接に関連していますので、地域金融機関様に応援頂けることは本当に頼もしいです。

REVIC様は、前回のリリースには間に合いませんでしたが、観光遺産産業化ファンドから資金提供を頂き、地域観光の活性化に向けての取り組み拡大を目指しています。

まだ、1stクローズに過ぎませんが、候補になっている方も続々と増えているため、また大きな成長戦略を描くことができそうです。改めて、お伝えできればと思います。

社名変更の経緯およびCIの刷新


創業フェーズにおける当社はカメラを主要商材としたモノ(道具)のサブスク事業が主体でしたが、現在はその先にある「こころに残る“トキ”を届ける」サービスへと進化を遂げる過程にあります。「GOOPASS」ブランドの認知向上やメッセージ統一を目的として、サービス名と揃える形での社名変更に至りました。


CI(コーポレートアイデンティティ)刷新

CIとして考慮した点は、GOOPASSは思い出の記録手段でもあるカメラから始まった会社であり、カメラを起点に広がるサービス群であるという原点を忘れないために、録画を想起させる赤丸を右上に配置したり、ピントがあっている範囲を表すフォーカス枠などを、カメラ関連のモチーフとして採用しました。

パーパス

パーパスにおいては、それぞれが想いとして抱えていながら言語化できていなかったものをシンプルに表現した形です。私たちはカメラを広めることが目的なのではなく、人生が充実していることを"実感し続ける"ことの意義を伝えたいと思っています。その手段として、カメラというツールを通じてより一層、思い出を振り返る機会が増え、今過ごしている時間の大切さに気づけるのだと考えています。

目指す組織像の言語化とバリューの刷新

目指す組織像として、ドリームチームという大それた像を掲げました。それは決して自社だけの話ではなく、人生を彩る仲間を増やしていくことをパーパスに掲げる会社として、最高のパートナーとのコラボレーションによってなし得たい組織像と考えています。また、バスケットボールが好きな私にとってDREAM TEAMは、力の入る特別な言葉でもあったのは本音です(笑)

VALUEについては、浸透優先のため行動指針を減らし、とにかくシンプルにすることを目指しました。すでに浸透しているものや、GOOPASSらしさがないものは重要度が高くとも除外して、残ったのが上記の3つでした。
特にRISE TOGETHERは、カメラにも通ずる行動なので特に気に入ってます。

サービスのタグライン

これまでサービスとしてのGOOPASSは"カメラのサブスク"を標榜していました。しかしながら、届けたい世界観はカメラとサブスクのみでは達成が難しく、むしろ対象を狭めてしまう可能性がありました。そこで、サービスを表す直接的なワードにあたる”カメラ”、”サブスク”については、一切使用せずに誕生したのが、新タグライン"こころに残るトキを"になります。

創業6周年に寄せて

当社は2017年4月10日、フォトの日に設立されました。創業時の社名はカメラブ。1人のカメラ好きとして、趣味としての撮影の楽しみや、思い出を形に残して分かち合う喜びを広めたいという想いで会社を設立し、サービスとしてのGOOPASSを創りました。

道具としてのカメラは、スマートフォンに比べてシャッターを切る一枚の重みがあり、だからこそ想いが込められ記憶にも残るのだと改めて実感しています。そしてその真価は、かけがえのない時間を大切に捉えて目の前の幸せに気づきやすくなるという心の変化にあると考えています。手にしたその日から、気づけば世界は変わりました。

いつも笑顔でいられたら、毎日笑って過ごせたら、それはどんなに幸せだろうか。私たちのチャレンジはシンプルで、誰にとっても、良い思い出が溢れる未来をつくること。だからこそ、人生を謳歌して前向きに生きる人を増やしたい。

道具を手にするハードルを下げた次は、コト体験機会を増やし、豊かなトキをたくさん生み出したい。様々なパートナーとの取り組みは、趣味の領域を超えて、地域での自然活動や、ライフスタイル分野までのサービス拡大を目指しています。そしてその先に、持続可能な社会の実現や人々のWell-beingの向上に貢献していくことを見据えています。

私たちはGOOPASS株式会社として再出発します。パーパスとして「人生を彩ろう」を掲げ、こころに残る”トキ”を届けるブランドとして再定義し、人生を彩る通行証 (Good pass)を通じて社会に人生を彩る仲間を増やしていきます。

GOOPASSがつくる未来に、どうぞご期待ください。


GOOPASS株式会社 代表取締役 高坂 勲


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