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ワークショップ8 「ポスト・アイデア創出:"VOICE MASK"の実現に向けて」

【テーマ】『ポスト・アイデア創出:"VOICE MASK"の実現に向けて』
【講師】横田 幸信
 i.school ディレクター / i.lab マネージングディレクター(代表取締役)
【会場】Zoom
【日時】2022年1月15日(土)、2月5日(土)、2月19日(土)/10:30-18:00

※ ワークショップ8の概要につきましてはこちらをご覧ください。

【2021 WS8 Day1 2022/01/15】

WS8は、これまでのワークショップとは一風変わった内容となっています。WS7まで様々なアイデア発想手法を学んできたi.school生ですが、今回は新たに生み出される製品やその機会領域はある程度決まっています。ワークショップ主催のi.schoolディレクターでもありi.lab代表取締役である横⽥幸信さんが開発し特許を取得した音声技術を用いた、"Voice Mask"です。
▼詳細はi.labのnoteを参照▼

ワークショップでは、この商品を実現するにあたってどのようなプロジェクトが適当で、どのような製品の製造戦略・事業発戦略を取るべきなのかを実際に横田さんに提案するための実践的な議論を行いました。

初日であるDay1は自己紹介の後、プロジェクトリーダーを設定、チームの中でのクレド(心掛けや行動指針)を決めて、プロジェクトの設計を進めました。

i.labが目指す将来像やVoice Maskの具体的な内容について各チームから質問を出し、横田さんに答えていただく中で、プロジェクトの核となるであろう考え方やアイディアの概要をチームを超えて共有しました。

各チームで実際に議論をしていくと、今後のi.labにおけるVoice Maskという製品やその開発の位置づけ、そもそもVoice Maskには他に可能性がないのかなど、慣れない議論に苦戦する部分もありました。

一通りプロジェクト設計を終えて、(想定)顧客である横田さんに各チームがプレゼンをすると、「そのまま進めてください」と言われるチームもあれば「そこは求めているものではない、再考してほしい」というチームもあり様々でした。あと2回でプロジェクトを完成させていきますが、設計の上では製品など部分に囚われるのではなく、顧客企業の目指したい姿を十分に理解した上でその中での製品開発の位置づけを決めていくことが最も重要だと感じました。

渡邉 俊介
東京大学経済学部3年
2021年度 i.school通年生

▲ワークショップ講師の横田 幸信さん▲
▲約1ヶ月に渡るワークショップでのプロジェクト設計を行うチームの様子▲

【2021 WS8 Day2 2022/02/5】

Day2では、午前の準備時間が終わるとすぐ中間発表が行われました。中間発表が終わると、ブレイクアウトルームにわかれ、横田さんが各チームに30分ほど発表へのフィードバックに来てくださるという形式でした。

中間発表では他のチームの発表にも「批判」ではなく「批評」として良い点・悪い点・疑問点を書き出しました。他のチームの中間発表を見ていて印象的だったのは、それぞれのチームの中間発表の使い方が異なることです。私の所属していたCチームは、中間発表を方針の説明のみに留め、そこで了解がもらえたら具体化を進めるという使い方をしていました。一方他のチームの中には、中間発表ですでにほぼ完成されたプロジェクトの概要を話しているチームもあり、チームの特色が現れる中間発表だったと感じました。同じ期間プレゼンの準備をしていたにも関わらず、完成度の高いプレゼンにとても驚かされると同時に、最終発表での目標として位置付けることができました。

他のチームと同じ時間をかけて違う方針で一つのプロジェクトに取り組み、途中経過を見せ合うというのは今しかできない貴重な体験だと横田さんがおっしゃっていた意味がよくわかりました。

後半の横田さんからのフィードバックでは、私たちの発表との親和性から、実際に横田さんがi.labで取り組んでいるプロジェクトについてお話してくださいました。そのお話から自分たちの提案の強みを理解し、どのように具体化していくかという考えを進めることができました。想定クライアントである横田さんに、プロジェクトの進め方ごと見ていただけるというのは様々な視点から自分のプロジェクトを見ることができて面白い体験でした。

久野 瑞季
東京大学文科三類2年
2021年度 i.school通年生

▲タイマーを用いて限られた時間のなかで中間発表をする様子▲

【2021 WS8 Day3 2022/02/19】

描いてきたプロジェクト案と共に、落ち着いたようにも見えるすっかり頼もしい学生たちが画面上に集まってきました。迎えたWS8最終日。これは通年プログラム自体の最終日も意味します。

いつものようにワークショップが開講し、講師の横田さんからDay3の流れに関する指示を受けました。その後、チームごとにブレイクアウトルームに分かれて、午後に控えたプロジェクト案の最終発表に向けて、午前中の時間の使い方を議論することになりました。あるチームはスライドの詳細設計とデザインの検討を行い、またあるチームは最終発表に向けた読み上げの練習をして仕上げていきました。各PM*担当者もその様子を固く見守っています。

※WS8は、ディスカッションパートナー(DP)がプロジェクトマネジャーとしてチームの進捗を管理しました。

そして、迎えた13時。メインルームへぞろぞろと学生たちが戻ってきて、最終発表が始まりました。
「みなさん、お昼はしっかり食べましたか?」
ピンと張った緊張の糸をほぐすような一言が学生へと投げかけられました。それでもなお、いまだ興奮と緊張が入り混じった感情がその表情から画面越しに伝わってきました。その後、横田さんから今までの活動への激励があり、プレゼン発表の時間がやってきました。発表順と、各チームの提案内容は以下の通りとなりました。

1:チームA / マルチクライアント式コンサルのためのコンペ型ワークショップ
2:チームB / VOcal Innovation Camp with Engineer (VOICE)
3:チームC / VoiceMaskを通じたビジネスアスリート化戦略
4:チームD / i.labの新規事業領域におけるVoiceMaskの位置付け

各チーム、クライアントから依頼をされていた盛り込むべき要素*をしっかりと捉えて、最終発表に相応しいプロジェクト案のプレゼンとなりました。

*以下を明記すること
①アイデア精錬PJTを自分たちで設計し遂行出来ている。
②VOICE MASKのペーパープロトタイプ(資料表現)+αが作成されている。③VOICE MASKの事業モデルと事業開発戦略が設計されている。

発表が終わり安堵した表情を見せる学生たちに対して、横田さんからは丁寧かつ愛のあるフィードバックがおこなわれました。その後、プロジェクトマネジメントの基礎に関するミニレクチャーが行われ、発表案だけでなくWS8自体の活動の流れを振り返るための貴重な時間を過ごすことができました。

最後のクロージングで修了式に関する案内アナウンスがあり、学生たちはそこで初めて2021年度の通年生として、一年間を通したi.school流の学びをしっかりと受け止めたという事実を実感したのではないでしょうか。WS8が終了した後もブレイクアウトルームが開かれ、自主的に横田さんからのフィードバックや得た知見の活かし方について遅くまで議論を交わしていました。全WSを乗り切った今年度通年生のイノベーションの未来に期待が膨らみました。

安藤智博
拓殖大学既卒
2021年度 i.school通年生

▲最終発表を迎えたチームの様子▲
▲最終発表を終えて、講師 横田さんからフィードバック。発表内容だけでなく、プロジェクト設計の方法やプロジェクトを進める上での心持ちに関するお話もいただきました。▲


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