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ボーダフォンで現地SIMを購入 【ポルトガル旅行 振り返り編3】

旅行中のインターネット環境は、モバイルWi-Fiのレンタルではなく
現地SIM購入にチャレンジした。しかし初めての経験だったので、
無事設定(アクティベート)できるかどうか、めちゃくちゃ不安だった。

例によって、先人たちが残してくれたブログやYouTubeから
体験談を仕入れると「OSの言語を英語に設定しておくことを前提に
お店の人にアクティベートしてもらった」という情報もちらほら。
それは確実でとてもいい方法だとは思ったが、
ITリテラシーが極端に低い私は
情けないことにOSの言語設定の方法が分からなかった。
ここで設定するのかな? と思われるキーは見つかったが、
英語になったはいいが元に戻せないかも、という恐怖には勝てなかった。
海外に一人で出かける度胸はあっても、
基本的にめちゃくちゃ小心者なのだ。

仕方がないので、
SIMを差してからアクティベートするまでの
一連の流れをコピペしてまとめ、
プリントアウトしてカバンに忍ばせておいた。
この「自作のトリセツ」を頼りに、
無事開通できることを信じてSIM購入の列に並んだ。

今回も乗ることはなかったけれどリスボン名物、サンタ・ジュスタのエレベーター

ポルトガル・リスボンの空港には、
ボーダフォンの店舗が確認できただけで3店舗あった。
預けておいた荷物を受け取るターンテーブルのそばに1つ、
税関を出た到着ロビーの入り口付近に1つ、
2階の出発ロビーにも1つあるようだった。
出発ロビーの店舗は目視していないが、
先の2つの店舗には列が伸びていた。

私は到着ロビーのボーダフォンに並んだ。
その時点ですでに4~5組が並んでいたと思うが、
ちょうどお昼休みに近かったからなのか、もともとそうなのか、
店舗内に3つあるカウンターは2つしか稼働していなかった。
顧客1人当たりにかかる時間も長く、
自分の順番が来るまでに20分くらいは待った気がする。
番号札を取る機械もあったが、壊れていた。

一組また一組とSIM購入購入希望者の列は
ゆっくりではあるが進み、いよいよ私の番が来た。
ある程度調べてはいたが、念のためどのようなプランがあるのかを尋ねた。
有効期間30日、容量は5ギガ、電話番号付きで約24.99ユーロだった。
クレカで支払いを済ませ、カウンターの女性に自分のスマホを渡すと
慣れた手つきでてきぱきと新しいSIMカードを入れてくれ、
日本のSIMカードも落ちないようにパッケージに収納してくれた。

動作を確認したかったので、その場で電源を入れた。

しかし、画面は真っ暗なまま。

そもそも普段、電源を落とすことがないため、
電源ボタンを押し間違えたのかと思ったが、そうでもないらしい。
SIMカードをもう一度引き出して、再び電源ボタンを押すが、反応はない。

私の後ろにもまだまだ行列は伸びている。
気にした私は、とりあえずカウンターを去った。
去り際にお姉さんが憐憫のまなざしを私に向けながら
「グッドラック」と声をかけてくれた。

早速出鼻をくじかれた気分になったが、
人の少ない所に移動して心を落ち着かせる。
もう一度電源ボタンを押す。
今度は機嫌よく電源が入った。
もう脅かさないでよ~、と思わずスマホに話しかける。

画面には早速「解除コード」を求める表示が表れた。
自分のアンドロイドスマホをSIMフリー化し、
解除コードを入手するまでにはひと騒動あったが、ついに出番である。
メモをしてきた解除コードを打ち込むと、スマホが動き出した。

「ここから設定画面を開いてアクセスポイント(APN)の
設定をするんだよな」と自作のトリセツを片手にデータ通信をオンにする。
すると電源をオフにしていた間に届いたと思われる
プッシュ通知やらメッセージやらが、どさどさ入って来る。

あれ? これってもしかしたらAPN設定しなくていいんじゃない?
家族にLINEを送って送受信のテストをしてみた。
日中は仕事をしているため家族からの返事はすぐに来ないというのが
デフォルトなのだが、この時はタイミングよく、すぐに返事が来た。

ということで、ボーダフォン、無事開通である。
入念に予習していたAPN設定は全く不要、あっけないほどにつながった。
アンドロイドもやるじゃないか! と歓喜したのは言うまでもない。

日本帰国後も同じで、
SIMを差し替え、モバイルデータをONにするだけで
日本の通信会社に接続できた。
ただし、また電源が一発で入らず、多少焦りはした
(後から分かったのだが、電源ボタンを少し長押しすればよかった)。
結果として、私の初めての現地SIM購入体験は大成功に終わった。

リスボン、日が暮れたばかりのロシオ広場

ちなみにSIMの種類にはざっくりいうと
電話番号付きのSIMと番号なしのデータ通信専用SIMがある。
番号付きの方が少し高め。

私は現地で誰と連絡を取るわけでもなく、
ましてやレストランの予約をするとか
日本大使館に緊急連絡するなどといった予定はなかったので、
データ通信専用のSIMで十分だったが、リスボン空港の店舗では
旅行者用のSIMカードは電話番号付き一択だった。

旅行の最後まで通話機能を使うことはなかったが、
電話番号付きでよかったと思っている。
というのも、
ホテルや街中を飛んでいるフリーWi-Fiはセキュリティ対策が万全ではなく、ハッキングされる可能性が常に付きまとう。
その点、自分の電話番号によるデータ通信なら、
その可能性がまだ低く抑えられるのではないかと思っている
(IT弱者なので、適当なこと言っていたらすみません)。
実際、観光地に行って入場券をオンラインで買う場面に遭遇したり、
配車サービスBoltを利用した際にクレカと紐づける必要があったりしたので、フリーWi-Fiを使わずに済んでよかったと思っている。

一番いいのはVPNを使うことだろう。
だが、この時の私にはそんな気持ちの余裕はなかった。

旅行中は、スリなど物理的な犯罪からも
身を守らなければいけないが、
サイバー犯罪にも注意しなければならない。
久々の海外旅行に出て、
旅行の仕方が確実に変わってきていると実感した一件だった。

Vodafone Travellers
https://www.vodafone.pt/en/products-services/visiting-portugal.html


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