敗北には値しない敗戦。そこに向き合う選手たちが試合後に語った、目を向けるべき自分たちの課題。(リーグ第5節・サンフレッチェ広島戦:0-1)

 等々力競技場のサンフレッチェ広島戦は0-1で敗戦。

 この黒星により、昨年から継続していたJ1でのリーグ戦無敗記録は19でストップしてしまいました。2015年に記録した浦和と並んでリーグ史上2位タイ。しかも無得点での敗戦です。等々力でのリーグ戦連続得点記録も31でストップしました。

 そうした記録が途切れてしまったのは残念ですが、勝敗に直結した二つの誤審を考えると、敗北には値しなかった敗戦だったとも思っています。

 もちろん、負けは負けです。
さらに試合後のミックスゾーン取材でも、勝敗を左右した要素だっただけに、どうしても判定に関する質問が殺到しがちです。そこの見解はこちらも聞かざるを得ないわけですが、自分が取材した限りでは、試合後のフロンターレの選手たちは、誤審に対しての問題点をそこまでフォーカスしていなかった印象です。むしろ、目を向けていたのは自分たちのパフォーマンスに対してだったと思います。

 キャプテンでもある小林悠が、その象徴でした。

「サッカーはこういうスポーツだと思います。納得はいってないですけど、逆に立場になることもあるので。それまでに試合を決めなければいけなかった。審判のミスだけに目を向けるのではなく、自分たちがもっとどうすれば良かったかを考えなくてはいけない。(誤審が)二つ重なるのは不運だと思うし、どっちかがなければと思うが、これを気にして引きずるわけにもいけない」

 阿部浩之も同じです。誤審だけを敗因とするのではなく、攻撃陣として得点が奪えなかったこと、そして失点したことを反省点として述べています。

「先に点が取れなかったのが全てだし、それを上回れなかった。失点を与えずに勝ち切れなかったし、点を取られたのもよくない。判定は運が悪いといえば運が悪いし、審判の力量といえば力量でもある。でも最悪でも引き分けで終われたゲーム。そこはまだ甘さ」

 この試合のレビューを書こうとすると、どうしても二つの誤審について触れなくてはいけません。ただ僕個人としては、試合が動いた85分までの間、ピッチで何が起こっていたのかもしっかりと分析して、選手に取材した上で書き残しておこうとも思いました。

そんな今回のゲームレビューです。ラインナップはこちら。

1.「相手はゴールキックに対して、ディフェンスラインからハメてきた。そこで潰すというやり方にはまってしまった」(車屋紳太郎)。「完全に割り切って、ハメにきていた。そういう意味でも自分たちのテンポが出なかったし、難しかったですね」(谷口彰悟)。川崎にロングボールを蹴らせるために、入念に準備してきた広島の守備設計。ボールを動かせる「熊本兄弟」によるビルドアップが苦戦した背景にあったものとは?

2.「プレーが途切れることが多くて自分たちのリズムを出せなかった」(エウシーニョ)、「うまく中盤で潰されていたので、牽制のファールをうまく取ってもらえればよかった」(阿部浩之)。東城主審のジャッジは、リズムを生み出す上でストレスになっていたのか。阿部浩之の見解から学ぶ、身につけておくべきしたたかさ。

3.「エウソンのところを、柏選手が掴むのか、佐々木選手が掴むのかでコミュニケーションが取れていないようだった。そこをシンプルに使おうと思っていた」(谷口彰悟)。機能していた前半の右サイド攻撃を、チームとしてどう読み解くべきか。

4.「全体的に、背後の攻撃が少なかった。相手がラインの高い中で、いろんなことを試しながらやろうとしていたが、少しもったいなかった」(阿部浩之)。「逆に言うと、ハードワークしてくるということは、それだけ守備にパワーを使うということ」(中村憲剛)。目をそらしてはいけない、後半の決定機の少なさ。走り続けた広島守備陣の足を止めるために、必要だった作業とは?

5.我慢の展開で放った勝負手も、裏目に出てしまった鬼木采配。誤審が起きる前に、ピッチで起きていた二つの誤算とは?

6.「言いたいことはたくさんあります。でもまずは、自分たちに矢印を向けて・・・そう思っています」(谷口彰悟)。勝敗に直結した二つの誤審。その背景と、それに対するチームとしての向き合い方。

(※追記:4月5日)7.誤審はなぜ起きた。プレー再開時のシグナルからわかる主審と副審の判定の食い違い。そのプロセスを検証する。

 以上、6つのポイントで約10000文字です(※追記して約13000文字)。

最初に断っておくと、あの二つの誤審については、さんざん議論されているでしょうし、すでに誤審との結論が出ているので、そこまで深く掘り下げての熱心な解説はしていません。それよりも、失点する85分までの間、なぜ試合を動かすことができなかったのか。そういった要因について言及しています。読み応えはあると思うので、ぜひ読んでみてください。

※4月5日に誤審が起きた背景を約3000文字で追記しています。

なお、プレビューはこちらです。➡️試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第5節・サンフレッチェ広島戦)

では、スタート!

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この続き:13,789文字

敗北には値しない敗戦。そこに向き合う選手たちが試合後に語った、目を向けるべき自分たちの課題。(リーグ第5節・サンフレッチェ広島戦:0-1)

いしかわごう

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