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「自分たちの土俵」に持ち込んで攻守で圧倒する。躍動する若手たちが示したフロンターレの未来。(リーグ第10節・ベガルタ仙台戦:3-1)

等々力競技場でのベガルタ仙台戦は3−1で勝利。リーグ4連勝となりました。

この試合の等々力の観客数は25,789人!チケットは完売で、かつ仙台戦は緩衝地帯がないので、たくさん入りました。相撲とコラボした「イッツアスモウワールド」だったので、試合後は記者陣に「大入り袋」も配られましたよ。

試合内容はというと、前節の神戸戦とは異なり、自分たちでボールを握って相手陣地に押し込む展開となりました。それでいて、ボールを失った局面でも、球際の強さや切り替えの早さでボールを奪い返すことを徹底して、前半から圧倒。フロンターレらしいサッカーが表現できていたと思います。後半早々に3-0となってからは、少しペースダウンして仙台に押し込まれる時間帯も増えましたが、総じて良いゲームだったと思います。

詳しくは本文で掘り下げます。今回のラインナップはこちらです。

1.「両方をやって相手が困るような形を意識した」(馬渡和彰)、「守備の部分で我々が一番やりたいことをなかなかやれなかった前半だったかなと思います」(渡邉晋監督)。「自分たちの土俵」に持ち込んで圧倒した前半。両サイドと三人目の動きによるブロック崩しが機能した理由とは?

2.「自分の特徴を見せることができました」(ジェジエウ)、「どっしりとやれていたし頼もしかった」(谷口彰悟)、「初めてだし、(谷口彰悟と)二人でカバーしようと話していたが、その必要がないぐらい良かった」(馬渡和彰)。川崎の最終ラインに現れた要塞・ジェジエウ。局面勝負とエアバトルの強さで攻撃の拠点を潰し続けた守備対応力を検証してみる。

3.「二人とも守備に強さはあると思うので。トランジションのところで圧倒して、相手の陣地で奪われたボールを奪い返してショートカウンター」(田中碧)。ボールを握って押し込むだけではなく、攻守の切り替えでも圧倒して生んだ先制点。そして試合前日に守田英正が語った、ボランチコンビに起きているライバル心とは?

4.「生え抜きですしアカデミー出身。チームを引っ張っていく存在にならないといけないなと。でもまだまだやることはありますし、一つ一つ少しずつ上達してチームを引っ張って行ける選手になりたいなと思います」(脇坂泰斗)。リーグ初先発で2アシスト。「使う側」にも「使われる側」にもなれるヤストが見せた、フロンターレの未来。

5.「すべて含めてサッカーなので。でも結果というのは自分に与えてくれるものが違うので」(長谷川竜也)。等々力での誤審から約1年。2得点に絡んだタツヤが語ったこと。

以上、5つのポイントで冒頭部分も含めて全部約10000文字ぐらいです。どちらかといえばプレビューで書いたポイントの展開通りに試合が進んだので、レビューでは選手個人にフォーカスしたコラムを多めに書いてみました。

なお、そのプレビューはこちらです→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第10節・ベガルタ仙台戦)

では、スタート!

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