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ぼくがビックリマンから学んだこと:第24弾〜巧妙だった「ロッチ」の偽ビックリマンシール。

どうも、いしかわごうです。

今回は、知る人ぞ知る「ロッチ」のお話です。

「ロッチ」と言っても、お笑いコンビの話じゃないので悪しからず。

■パチモノが溢れていた駄菓子屋さん。

 ビックリマンシールが流行っていた頃、「ビックリマン」とは名乗ってないけれど、明らかにそのキャラクターをモチーフにしたであろうグッズや、それっぽい偽物シールなんかは、駄菓子屋で当たり前のように売られていたもんです。

 覚えているのは、ビックリマンぽいキャラクターシールの小さいマグネット。

駄菓子屋に売られていたグッズなんですけど、スーパーゼウスに寄せた感じのおじいちゃんだったり、サタンマリアを意識した感じの悪魔だったり、どことなくそれっぽく仕立てたキャラクターなんですよね。だけど、基本的に絵が雑・・・と言うか、下手くそ・笑。だから、惹かれることもなく別に手を伸ばそうとは思わないんです。

 たまに町内会の盆踊りの帰りにもらったお菓子詰め合わせに入っていたりしました。かといって、それで「偽物だー」とか騒ぐとかもなく、パチモノがあるのも日常だったので、当時はあんまり気にしていなかった感じだったかな。明らかな偽物に関しては、みんなも「それはそれ」として扱っていたんですよね。

 むしろ、やっかいだったのは「明らかな偽物」より「巧妙な偽物」でした。

■巧妙な偽物だった「ロッチ」のシール

 それが、「ロッチ」のシールです。
「ロッチ」はビックリマン界隈では、もっとも有名な偽物シールと言っても過言ではありません。

 僕も一枚保管しているので、紹介したいと思います。悪魔シールの「お化ちゃ魔」です。

 印刷もなかなか巧妙で、パッと見ではすぐには違和感には気づかないぐらいのレベルです。ただ文字とかが潰れていますね。

シール裏面に印刷されている「ロッテ」のところが「ロッチ」になっているんですね。だから「ロッチ」と呼ばれていました。

■「ロッチ」を生産していたコスモス本社のその後。

 お菓子に入っているシールではなく、「ロッチ」はガチャガチャに入っていました。普通だったら本家がそんな売り方をするわけないんですけど、ガチャガチャの台紙がスーパーゼウスがいるあのパッケージそのもので、まさに、このイラストを使っていました。

何より堂々と「ビックリマン」を名乗っていたんですよね。そこまで自信満々だと、子供は勘違いしますよ。

ガチャガチャは一回100円で、カプセルの中に3枚から5枚が丸まって入っていたような覚えがあります。1回のカプセルにはヘッドシールが(と言っても偽物ですが)必ず1〜2枚は入っていました。

要は、100円で確実にヘッドシールが当たるわけです。しかも、初期のシールが入っていたような覚えがあります。ヘッドシールで言えば、スーパーゼウスとかシャーマンカーンとかね。子供からすると、これはありがたいわけです。
 
・・・・とはいえ、偽物は偽物。
騙された子供達が後を絶たず、しかもこの「ロッチ」のガチャガチャはかなりの売り上げだったようです。のちに新聞で取り上げられるほど社会問題になり、「ロッチ」を生産していたコスモス本社は、本家「ロッテ」から訴えられて1988年2月に倒産したそうです。

(ロッチをめぐる一連のお話はこの辺の記事に詳しいです)

そんなこんなで姿を消した「ロッチ」のシールなんですけど、コレクターの世界というのは不思議なもので、「偽物であるがゆえに、数が少なく貴重だ」と考える人もいて、オークションサイトなどは「ロッチ」のシールにも意外と価値がついていたりするんですよね。

■お笑いコンビの「ロッチ」と、ビックリマンの偽物「ロッチ」の関係。

そうそう。お笑いコンビの「ロッチ」の由来は、コンビを結成した2005年にプロ野球チーム・千葉ロッテマリーンズが日本一になったことから、ネーミングしたそうです。

なので、ビックリマンシールの偽物「ロッチ」とは無関係のようです。

・・・ただ、実際のところはどうなんでしょう?

中岡 創一(1977年生まれ)、コカド ケンタロウ(1978年生まれ)と、モロにビックリマン直撃世代なんですよね。表向きでは違っていても、ビックリマンの偽物「ロッチ」からインスパイアーされてつけた可能性も少しはあるんじゃないかと思っております。

今回はこの辺で。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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