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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第30節・サンフレッチェ広島戦)

11月2日は等々力競技場でサンフレッチェ広島戦です。

埼スタでのルヴァンカップ初優勝から一週間が過ぎようとしています。

タイトルのかかったカップ戦決勝というのは、闘う者達にとっては大勝負ですが、観ている側からすると、どこかお祭り的というか、非日常感がある舞台でもあります。

始まる前はワクワクするし、戦いの最中はドキドキしっぱなしです。でも終わってしまうと、あの熱狂がなくなっていることに、どこか寂しさも残ります。タイトル戦では、いつも悔しさばかりが残っていただけに、そんなことも感じてしまいました。

こういう舞台裏の動画なども公開され始めたので、まだルヴァンカップの興奮が冷めやられないところもありますが、無理矢理にでも、日常に帰らなくてはいけません。

その日常とは、リーグ戦の戦いです。

ビッグマッチの後は、メンタル的にも難しいゲームになると言われます。なぜかというと、肉体的に消耗し切って、かつあれだけ自分の感情を解き放った試合の後というのは、どうしても気持ちの持っていき方が難しいからです。

しかしだからと言って、ここでたやすく負けるようであれば、それはまだチームとして成熟していないということです。川崎フロンターレは、そういうチームではないということを、証明して欲しいと思います。何より、負けた瞬間に逆転優勝への望みもなくなるに等しい状態ですから、絶対に勝たなくてはいけません。

では、そんな一戦の見どころを語っていきます。ラインナップはこちらです。

1.「こういう大きな大会、試合をした後は難しくなる。集中していても、どれだけ言っていても、そういう風になる。ただ残り5試合という意味では、そういうことは言っていられない」(鬼木監督)。主力3人の出場停止で臨む一戦。気になる予想スタメンは?

2.「どこか痛いとか関係なく、気合いで乗り越えるしかない。この3連戦の一つ目を勝たないと、次につながらない」(田中碧)。鼻骨折もなんのその。田中碧がこの一戦に燃える理由。

3.「(ボールを)握れるかよりも、いかに回収できるかが重要。取られた後のパワーの使いかた」(奈良竜樹)、「奈良は自分よりも経験がある選手だし、その分、心強いところもある」(山村和也)、「奈良も戦うところの面では尊敬する選手。サッカー選手としてもプロだと思うし、それはチームにとっては大きい」(新井章太)。戦列復帰した闘将がチームに注入するのは、ボール回収力と球際の強さにあり。

4.「その辺は立ち位置でうまく相手を全体を動かせていければと思う」(登里享平)。勝敗のカギを握るサイドの攻防戦。両SBに求められるのは、推進力と位置取りの駆け引き、そして強気の姿勢。

5.「うまくそれを利用できるイメージを共有できればと思います」(大島僚太)、「また点が取れそうなメンタル状態。感覚的には良い感覚です」(小林悠)、「こないだのルヴァンもそうだけど、自分たちでギブアップしたら終わる」(中村憲剛)。間でボールを受け続けてギャップを作り出して崩すのか?それとも、時間と空間を確保して仕留めるのか?広島守備陣のブロック崩しに必要な作業とは?

以上、5つのポイントで冒頭部分も含めて全部で約10000文字です。カップ戦のタイトルを獲った後に行うリーグ戦というのは、チームにとっても初めての経験です。普段通りにはいかないかもしれません。でも、だからこそしっかりとプレーを表現して欲しいと思います。

なお、ルヴァンカップファイナルのレビューも、絶賛公開中です。なんと後日取材をして、約9000文字の追記部分があります。永久保存版としてぜひどうぞ。→決勝という名の魔物と戦った者たち。 / ルヴァンカップ決勝・北海道コンサドーレ札幌戦:3-3(PK:5-4)

では、スタート!

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