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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第12節・名古屋グランパス戦)

 5月17日は等々力競技場で名古屋グランパス戦です。

相手は現在2位。川崎フロンターレは4位で、勝ち点差は「1」です。まだシーズンの3分の1を消化したばかりなので現在の順位を気にする必要はありませんが、直接対決となれば、どうしても力が入りますね。

風間八宏前監督が率いる名古屋との一戦ですから、ピッチでどんなサッカーが展開されるのかにも、注目が集まりそうです。

ボールの握り合いになれば、両チームが狭いエリアでのショートパスのつなぎ合いになり、切り替えの応酬の連続になるかもしれません。麻生グラウンドの紅白戦やミニゲームで、わりと観る光景ですね・笑。

 そんなことを車屋紳太郎に話すと、「そうですね」と笑って、「そういう意味では、面白い試合になる。見ている人も楽しいサッカーになるんじゃないですか」と言っていました。

 では、個人的にも楽しみな一戦のポイントをディープに語っていきたいと思います。今回のラインナップはこちらです。

1.「自分たちが勝ち点を縮められる試合でもある。そういうゲームはより大事にしないといけない」(鬼木達監督)。指揮官が行った、いつも以上の入念な対策。2位・名古屋との直接対決を制するために。

2.「どう勝つかをみんなで共有して、同じ方向を向いて戦わないと勝てない。そういう相手だと思います」(中村憲剛)。前線のユニットに込められた、名古屋が嫌がる狙いとは?

3.前傾姿勢になる名古屋に生まれがちな広大なスペース。だが重要なのは、最終ラインの背後を一発で突くことではなく、両CBの足を止めることにあり。

4.「相手の矢印を反対に動けるような動きをすれば、良い意味で面白くなるのかなと」(田中碧)、「追い越す動きは大事だと思います」(長谷川竜也)。コンパクトな陣形でサッカーをする名古屋に効く、二列目と三列目の「追い越す動き」とは?

5.「ジョー選手が素晴らしい選手なのはわかっているし、そこをターゲットにしてくる。そこのバトルはごまかせないところ」(谷口彰悟)、「普通とは違うレベルで、素晴らしい選手。身体の使い方も上手な選手。その辺の特徴は把握しているつもりです」(ジェジエウ)。引きすぎず、行き過ぎず。真価を問われる川崎最終ラインに求められるのは、強気の姿勢。

6.「第一にボールを持つことは意識したい。常に顔を出し合いながらやれればと思います」(大島僚太)、「どっちがボールを持つかに目がいきがちですが、ボールを支配することが良いわけではない。攻撃と守備で相手を圧倒する。そこが大事かなと思います」(田中碧)。「ボールを握って勝つ」だけではなく、「ボールを握られても勝つ」という強さを示す一戦。

以上、6つのポイントで冒頭部分も全て含めると約10000文字です。読み応えたっぷりです。

なお、前節のレビューはこちらです。→完封を支えた要塞・ジェジエウと、規格外の強さと巧さを見せた怪物・ダミアン。個と組織が噛み合い始めた5連勝。(リーグ第11節・清水エスパルス戦:4-0)

では、スタート!

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