77日目_湖はピンク色に染まるのか【セネガル/タガール】
4/11(火)
今日は早起きしようと思っていたのだが、早朝の雨音で一気に起きる気を失ってしまった。
雨だから出たくないとかそういう話ではなく、昨夜干していた洗濯物がビショビショになってしまったからだ。
セネガルの日中は風も日差しも強いし、空気は乾燥している。
午前中だらだらしてたら乾いてくるだろうと思い、今日も午前中はゆっくりすることに決定。
朝ごはん
9:00に再度起きて朝ごはんを食べに行く。
左下に映っている「Gloria」っていう粉をお湯に混ぜるとホットミルクみたいなのになって、そこに砂糖を入れて飲むとほっとして美味しい。
セネガルは暑そうなイメージだが、朝は肌寒いくらいなので温かい飲み物がありがたい。
チェックアウト
部屋に帰ってダラダラし始めたが、ふと気になってチェックアウト時間を確認する。
なんと10:00だった。
朝ごはんの時間は7:00〜11:00まで選べるのに、チェックアウトは10:00だったのか。
今までのルーズな感じを見るに、多分過ぎても何も言われないが、何も言われないから何も問題がない訳ではない。
それは私自身の問題なのだ。
なんとなくでルールを破るのが嫌なだけだ。
仲良くなったスタッフと話して、「いいよいいよ、ゆっくりしていきなよ」と言われたならいいのだが、勝手にゆっくりするのは違う気がするのだ。
かといってわざわざ「ちょっとゆっくりしていっていい?」と聞きに行くのもなんだか今日は絶妙にめんどくさい気分だ。
仕方ないので荷物をまとめる。
生乾きの服は仕方ないのでリュックにつけて移動しながら乾かすことにする。
目指すは次のホテルだ。
次のホテル
明日の朝8時台の飛行機でナミビアに向かうため、空港行きのバスターミナルの近くにホテルを取った。
まずはバスターミナルに寄って時間を確認した。
バスは1時間に一本で、毎時0分ぴったりに出発するらしい。
最長で2時間くらいかかる場合もあるので、気をつけてねと教えてくれた。お姉さん、ありがとう。
バスターミナルを後にし、チェックインに向かう。
ホテルというか、家主が住んでいる家の中の一室だったが、良い人そうなのでよかった。
「明日は朝4:00のバスに乗るので、3:30には出ていくのですが、鍵はどこに置いておけばいいですか?」
そう聞くと「わかった、俺もその時間に起きるよ」と言ってくれた。
いやいや、それは悪いのでポストかどこかに入れておきましょうか?とか言っても、「大丈夫だ。起きるよ」とのことだったのでお願いした。
ラックローズへ
ダカールに着いた次の日、ベッドでダラダラしながら、この街には何があるのだろうかと調べてみると、なんとピンクに染まった湖があるらしい。
めちゃくちゃ面白そう!
ということで今日は「ラックローズ」に行く。
なんでも塩分濃度が35%あるらしく、なんかその成分的なやつが海藻とかバクテリアとか、なんかそんなやつとの関係でピンクになるらしい。
ただ、気温とか時間帯とか天気がばっちりハマらないと綺麗なピンクにはならないらしく、もう既にガッカリしそうな予感がすごいが、モノは試しである。
ちなみにラックローズまではタクシーやツアーもあるらしいのだが、ローカルバスで行くことにした。
バスなら片道700セーファーフラン(140円)で行けるらしいし、苦労して行ったほうが感動も大きいかなと思ったからである。
バスでの道のり
ラックローズにバスでアクセスするには「チャーロイ」のバス停から73番バスに乗る必要があるらしい。
この「チャーロイ」がそもそも10km近くホテルから離れており、まずはチャーロイまで行くバスに乗らないといけない。
先程寄ったバスターミナルは長距離向けの佇まいだったので、近くの近距離バス乗り場へ行く。
もちろんマップなどはなく、バスの番号が書かれた看板があるだけだった。
※他のバス停を見た感じ、これでもまだ親切な方
しかし、これで十分。
何故なら他のダカール旅行者や在住者が残してくれた記事の中に、「○○番バスに乗ってチャーロイまで行きました」みたいな情報があったからである。
44番、48番、67番、その他にもいくつかの番号がチャーロイ行きだと確認済みである。
この中だと44番がそうなのだが、バス停に到着した瞬間に到着したのでそのまま飛び乗った。
チャーロイ
25分くらいで無事にチャーロイまで着いた。
料金は前払いで300セーファーフラン(60円)。
降りたところから少し歩くらしいので、人混みを掛け分け北方向に進む。
この辺かな、という所に73番バスが停まっていたのですぐさま乗り込む。
ここでは400セーファーフラン(80円)の支払いだ。
ここからは結構長くて1時間30分程度かかった。
到着
本当にここか?
ピンクどころか、赤みががってすらいない。
完全に普通の湖である。
しかし世界一過酷なレースと言われた「パリダカ」の記念碑があるので、ここで間違いないらしい。
※パリからダカールだからパリダカ
多少ガッカリは覚悟してきたが、ここまでとは・・・
ボートに乗らないか?
という営業をかけてきたセネガル人に「いや、でもピンクじゃないじゃん」と言うと、色々とピンクじゃない理由を教えてくれたが、それはボートに乗る理由にはならないので、ボートは断った。
私の場合は「せっかくセネガルに居るし、なんか面白そうだから行ってみようか」と思いつきで向かっただけなので、「自然相手だからこういうこともあるか」と割り切れるのだが、これが目的地だとそれなりに辛い思いをするのではないだろうか。
不発
こういう不発だった経験はこの旅でもたくさんある。
パリのオルセー美術館で「バルコニー」が補修中のため見れなかったり、ここセネガルでもアフリカ・ルネサンスの像の展望台に登れなかったり。
大きなものでいうと、イギリスのウィスタブルという港町からredsand fortという海に浮かぶ要塞廃墟を見に行くボートツアーを予約していたのだが、当日に強風のため催行中止になったことがある。
私はこのツアーに参加するために前日にニューカッスルからの夜行バスと高速バスを乗り継いでウィスタブルに着いたばっかりだったので、とても落胆した。
しかし、なんだろう。
この世界一周という性質上、目的地は常に連続して続いていて、行き着く果ては自宅ということになる。
普通の旅行と違い、帰り道がないのだ。
だから1つが不発でも次があるし(もちろんそこに行きたかったという悔しさはあるが)どんどん次に切り替えることができる。
これが、もし1つしか目的のない旅行、例えば「日帰り讃岐うどん巡り」で、水不足のため全店休業していたら。
うどん屋全店休業
めちゃくちゃ面白いな。
讃岐うどん食べに行ったのに一店舗もやってなかったらめちゃくちゃ面白い。
これは例が悪かった。
ピザを食べにイタリアまで行ったのに、ピザ屋さんが全部休みだったらにしよう。
イタリアのピザ屋全店休業
だめだ、これも面白い。
わざわざイタリアまでピザを食べに行って、全部休みだったら面白すぎるだろ。
もしかして、旅行先であった残念なできごとは残念だった分何かしらで返ってくるのではないだろうか。
もちろん残念だが、その分記憶に残りやすいし、旅行としての満足度にそこまで大きく影響しない気がする。
しらんけど。
セネガル料理を求めて
帰りのバスはチャーロイまで73番に乗り、チャーロイからはもうどれに乗っても帰れそうな気がしたのでテキトーに乗り込んだ。
しかし予想は外れ、大きく南下し、なんやかんやで昨日間違えて降りた駅の近くに停車したのでそこで降りた。
せっかくなのでモスクをまた見に行こう。
そしてそろそろお腹が減ってきた。
しかし今日はラストナイト、セネガル料理が食べたい。
しかも観光客を相手にしてる店ではなく、本物のローカルセネガル料理店でだ。
ラマダーンのジレンマ
しかし、現在ラマダーン期間中であり、日中はほとんどのセネガル人がご飯を食べない。
つまり、地元の人向けの飲食店に行きたいが、地元の人向けの飲食店は日中閉まっているということだ。
つまり、日没後を狙わないといけない。
日没後まであと1時間半程度だが、お腹が持たない。
その辺で安易にハンバーガーとかを食べてしまいそうだ。
そう悩みながら歩いていると、いかにもローカルな佇まいの飲食店を発見した。
多くの飲食店は鉄格子をしていて、遠目からでも閉まっているとわかるのだが、このお店は鉄格子をしていないし、中で人が動いている。
Chez Thioro
中に入ると店員のお姉さんがいたので話しかけたが、フランス語しか通じないようできょとんとしている。
「ご飯を食べることは可能ですか?」
グーグル翻訳でそう伝えると席を準備してくれた。
なんだかまだ椅子は並べられてないし、机の上の調味料とか紙ナプキンとかも奥にしまってあったので、開店前に押しかけてしまったのかもしれない。
ごめん。
メニューは壁に貼られていたが、注文が困難そうなので、グーグル翻訳で「私は旅行者です。おすすめのセネガル料理を食べさせてください。」と伝えると、オッケーとのこと。
しばらくすると、お皿に大盛りに盛られた料理が運ばれてきた。
恐らくこれはチェブジェンという炊き込みご飯のようなもので、セネガル料理の中でも日本人に親しみやすいものだ。
ざっくり味の説明をすると、ピリ辛の炊き込みご飯の真ん中に肉じゃがから砂糖を抜いたみたいな野菜と魚の煮物が乗ってる感じだろうか。
めちゃくちゃ美味くてすごい早さで食べてしまう。
しかし辛い。
辛いけど箸(スプーン)が止まらない。
しかもこのボリュームで800セーファーフラン(160円)と激安。
最後の夜にこんないい感じの飲食店にこれてラッキーである。
店員のお姉さんと中のお母さんにお礼を言い、店を出る。
流石に歩いて帰る元気はないのでタクシーで帰宅。
最後までタクシーにはふっかけられなかった。
明日はめちゃくちゃ早いので、ホテルでさっさと寝る。
つづく!
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