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ISHIYA私観ジャパニーズ・ハードコア30年史外伝〜「失った右手が掴んだもの」マサミ伝第2章〜#15 汚れなき豚友達へ!!

「#15 汚れなき豚友達へ!!」

 今思ってみると、初期GHOULやBAD LOTSのときとは比べ物にならないぐらい別人かと思うほど、この頃になるとマサミは側から見ていても明らかに元気が無かった。
 ライブハウスで目立つようなこともなくなり、いつも大人しく酒を片手に静かにしていたと思う。
 当時の筆者の感覚で言えば、確かに元気はないのだが「マサミに限って何かあるわけがない」といった感じで、何も心配はしていなかった。元気がないのは、バンド内の関係がうまく行ってなかったからではないかと思っていた。
 実際メンバーがマサミに強く当たっている場面なども見ていて、当時のGHOULの雰囲気としてマサミの疎外感的なものも感じられたのは事実である。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!