ヘイトスピーチとは何か、ChatGPTと対話してみた。

はじめに

いま話題のChatGPTについて、皆さんご存じですよね。自然な対話ができるAIチャットボットです。

たとえば、学習法やダイエットについて質問したら、有意義な答えが返ってくるというのが、話題になったりしています。

ただ、私が使ってみた限りでは、むしろそのすごさは、議論の相手となる時です。正直、人間と同水準の知的対話ができます。

さっき、「ヘイトスピーチ」について、ChatGPTと興味深い対話をしたので、皆さんにご紹介します。

基本的には無加工ですが、重要なところは私の判断で太字にします。また、読みやすさを考えて、適宜見出しを入れます。

なお予め言っておくと、ChatGPTが言うことが正しいとかいうつもりで、この記事をアップするものではありません。ただ、正直に申し上げると、議論としてはけっこう説得力があるとは思います。

あと、私がオタク擁護ばかりしているように見えるかもしれませんが、それはChatGPTの知的能力を測るために、わざとそうしています。つまり、一般に言われている定説を垂れ流すボットなのか、それとも一定の推論能力をもって人間の常識を超えられる能力があるのかを判定するために、あえて議論をぶつけてみました。

ヘイトスピーチをめぐるChatGPTとの対話

「キモいおじさん」はヘイトスピーチか

 ありがとう、ぜんぜん違う質問良いですか?
※タスク管理について基本的な質問をしていた流れで訊いてます

C もちろんです!何かお聞きになりたいことがあれば、なんでもおっしゃってください。

 「キモいおじさん」という言葉を使う人がいるんですけど、これはヘイトスピーチに該当しますか?

C 「キモいおじさん」という言葉がヘイトスピーチに該当するかどうかは、使用された文脈や言葉の意図によって異なります。
「キモいおじさん」という言葉自体は、一般的には「気持ち悪いおじさん」という意味で用いられ、特定の人種、民族、性別、性的指向、障害などに対して攻撃的な意図が含まれる言葉ではありません。そのため、使用する文脈によってはヘイトスピーチとは言いがたい場合もあります。
ただし、この言葉が特定の人を差別するために使用されることがあるため、使用する際には注意が必要です。また、相手がその言葉を不快に感じる可能性があるため、相手を傷つけないように気を配ることが大切です。

 「おじさん」は男性で、一定の年齢なので、その属性に対する攻撃的な意図があれば、「キモいおじさん」はヘイトスピーチに該当するのではないですか?

C 「おじさん」は男性であることや、年齢に関連する言葉ですが、一般的には攻撃的な意図を持って使われるわけではありません。また、「キモいおじさん」という表現自体は、単に年齢が高い男性や、それに近い属性の人物を指しているだけで、性別や年齢に対する攻撃的な意図があるわけではありません。
ただし、言葉の受け取り方や文脈によっては、攻撃的な意図を感じる人もいるかもしれません。また、同じ表現でも、使い方や文脈によっては、ヘイトスピーチに該当する可能性もあります。具体的には、性別や年齢に対する差別的な意図を持って、攻撃的な言葉を使う場合などが挙げられます。
つまり、「キモいおじさん」という表現がヘイトスピーチに該当するかどうかは、使われ方や文脈によって異なるため、一概には言えません。ただし、相手に対して攻撃的な言葉を使うことは、相手を傷つけたり不快にさせたりすることがあるため、相手の気持ちを考慮して、言葉遣いには注意が必要です。

馬 では、「おじさんはキモい」という言葉はどうですか?

C 「おじさんはキモい」という言葉も、特定の属性に対する攻撃的な意図があれば、ヘイトスピーチに該当する可能性があります。ただし、単純に年齢や性別を指しているだけで、攻撃的な意図がなければ問題ありません。また、一般的には、ある属性に属する人全員を差別するような発言は、適切ではありません。私たちは、多様な背景を持つ人々を尊重し、差別や偏見をなくすことが大切です。

外国人差別との対比

 では、「外国人はくさい」だとどうですか?それもヘイトスピーチにあたりませんか?

C 「外国人はくさい」という表現も、一部の人々を差別したり蔑んだりする意図があれば、ヘイトスピーチに該当する可能性があります。言葉の使い方によっては、人種差別や民族差別につながることがあるため、注意が必要です。また、外国人に限らず、人々を不当に差別する言動は、社会に悪影響を与えることがあるため、避けるべきです。

 「外国人は臭い」も、攻撃的な意図がなければ、ヘイトスピーチに該当しないということですか?

C 「外国人は臭い」という発言自体は、一見攻撃的ではなく、ただ事実を述べているように見えます。しかし、この発言が問題となるのは、一定のグループに対してマイナスのステレオタイプを押し付け、差別的なメッセージを伝える可能性がある点にあります。
また、このような発言があった場合、聞いた人が不快な思いをすることも考えられます。そのため、「外国人は臭い」といった発言は、相手に不快感を与える可能性があることを考慮し、適切な配慮をする必要があるでしょう。

 「おじさんは臭い」も、攻撃的な意図がなければ、ヘイトスピーチに該当しませんか?

C 「おじさんは臭い」という表現も、攻撃的な意図がなく、あくまでも事実に基づいた客観的な表現であれば問題ありません。ただし、一般化や偏見を含んだ表現である場合は、依然として不適切であることがあります。また、そのような表現が他の人々の差別的な思考や行動を助長する可能性があることにも注意が必要です。したがって、言葉遣いには常に配慮することが大切です。

ヘイトスピーチとは、特定の属性に対して差別的・攻撃的な言葉を使うこと

 あなたの回答を聞いている限り、おじさんを悪く言う場合は問題がなく、外国人を悪く言う言葉は問題があると言っているように聞こえます。

C 私の回答からそう感じられたのであれば、誤解を招く表現をしてしまったかもしれません。私が言いたかったことは、一般的に、特定の属性に対して差別的・攻撃的な言葉を使うことはヘイトスピーチにあたる可能性があるということです。ただし、その属性が「おじさん」である場合でも、「キモいおじさん」という言葉がヘイトスピーチにあたるかどうかは、文脈や使われ方によって異なります。同様に、「外国人は臭い」という言葉が必ずしもヘイトスピーチにあたるわけではありませんが、差別的な意図や侮辱的な表現を含んでいる場合はヘイトスピーチにあたる可能性があります。重要なのは、言葉を使う際には相手に対する配慮や思いやりを持ち、差別や偏見を助長する表現は避けることです。

 「おじさん」でも「外国人」でも、属性に対する表現が差別的かどうかの基準は同じ

C はい、おっしゃる通りです。属性に対する表現が攻撃的で差別的な意図がある場合、それはヘイトスピーチに該当します。属性が何であっても、人種、国籍、性別、年齢、性的指向など、個人の尊厳を踏みにじる表現は避けるべきで

ヘイトスピーチは、生得的な属性に限らない

 その属性には、生得的であるという条件は含まれていますか? たとえば、職業や趣味を悪く言って個人の尊厳を踏み躙っても、それらは生得的な属性ではないからヘイトスピーチにあたらないという人たちがいます。それはどう思いますか?

C ヘイトスピーチの定義には、人種、民族、国籍、出身地、言語、ジェンダー、性的指向、宗教、障がい、年齢、身体的特徴、職業、社会的身分、思想、政治的信条、その他の属性に基づく差別が含まれます。つまり、属性には生得的なものに限定されず、社会的、文化的、歴史的背景によって形成される様々な属性が含まれます。
職業や趣味を攻撃することがヘイトスピーチに該当するかどうかについては、攻撃的な意図がある場合にはヘイトスピーチに該当する可能性があると考えられます。たとえば、ある職業や趣味に対して、差別的なステレオタイプや偏見をもって攻撃する場合は、その職業や趣味に関わる人たちの尊厳を踏み躙っていることになります。
したがって、攻撃的な意図がある場合には、どのような属性を対象にしているかにかかわらず、ヘイトスピーチとして問題がある可能性があると言えます。

 でも、けっこう権威ある弁護士とか学者とかが、「生得的な属性に対するものだけが差別だ」と主張してるんですよね。

C 確かに、そういった主張をする専門家や学者もいますが、それは一般的な見解ではありません。差別的な発言や行為が、生得的な属性に対するものである必要はありません。性別や人種、国籍、性的指向、障がいなどのように、人々が生まれつき持つ属性に対する差別は、より顕著な問題の一つになっていますが、それ以外の属性に対する差別も同様に問題があります。また、職業や趣味などの非生得的な属性に対する攻撃的な発言も、その個人の尊厳を傷つけることがあります。それらの言葉が他人に不快感や苦痛を与える可能性があるため、避けるべきです。

ヘイトスピーチの根拠は個人の尊厳にある

 個人の尊厳とヘイトスピーチの関係はどう考えれば良いのですか?

C 個人の尊厳は、人間にとって最も基本的な権利の1つです。この尊厳を侵害することは、個人としての存在価値を否定することにつながります。一方、ヘイトスピーチは、特定の属性に対して攻撃的な言葉や行動をすることで、その属性を持つ人々の尊厳を侵害することにつながります。
つまり、個人の尊厳は、ヘイトスピーチに対する最も根本的な反対の理由の1つであると言えます。ヘイトスピーチは、その属性を持つ人々を傷つけ、社会全体に負の影響を与える可能性があります。そのため、ヘイトスピーチに反対することは、個人の尊厳を守るための重要な取り組みであると言えます。

 つまり、ヘイトスピーチや差別が悪であるもっとも本質的な理由は、個人の基本的人権に対する侵害であると、そのように理解して良いでしょうか?

C はい、その通りです。個人の基本的人権は尊重されなければなりませんし、差別やヘイトスピーチによって侵害されることは許されません。個人の属性に対して差別的な発言をすることで、その人の尊厳や自己決定権、平等な機会を奪うことになります。社会全体が人権を尊重することで、より公正で平等な社会を実現できます。

 私も同意です。

C 理解していただきありがとうございます。人間は誰でも尊厳を持っているということを基本として、差別や偏見のない社会を目指していくことが大切です。

「キモオタ」はヘイトスピーチである

 「キモオタ」という言葉を知っていますか?

C はい、一般的には、オタク趣味に傾倒する男性を指して、その外見や言動が社会的に不快であるという意味で使われる侮蔑語の一つです。しかし、この言葉には差別的な意味合いが含まれる場合があるので、使用には注意が必要です。

 そうですね、「オタク」は「ネトウヨ」で女性差別主義者だと言われることが多いです。

C 「オタク」に対する批判には、性的マイノリティに対するヘイトスピーチ、女性差別主義、差別的な言葉の使用など、様々な問題が含まれることがあります。ただし、「オタク」という用語自体がすべての人を攻撃するものではなく、一部の人が自分たちをそう呼んでいることもあります。しかし、差別的な意図や表現がある場合は問題があります。また、一般的に「キモオタ」という表現は、オタクを軽蔑的に見る偏見や、見た目や趣味に対する攻撃的な意図が含まれる場合があるため、適切ではありません。

「差別主義者」がヘイトスピーチでもありうること

 ある特定の属性の人をさして、「差別主義者」だとレッテルを貼って攻撃すること自体も、差別に該当する行為なのではないですか?

C はい、それは差別的な行為とされることがあります。特定の属性に属する人々を攻撃的な言葉で罵ることは、その人々を差別的に扱っていると見なされることがあります。また、そのような攻撃的な言葉は、一般的にはその属性の人々を貶めることによって、社会的な偏見や差別を助長する可能性があるため、問題視されることがあります。ただし、言葉自体が攻撃的であるかどうかは、その言葉をどのような文脈で使うかにもよります。

 そうですね、難しい問題です。

C はい、確かにそうです。社会的な問題や複雑な価値観を扱う場合は、一つの答えや解決策が存在するわけではありません。様々な視点や立場があるため、議論を深め、互いに理解し合うことが重要です。

 たとえば、「オタクは、現実世界で女性に相手にされないから、萌え絵を相手に自慰行為にふけることしかできないキモい存在だ」と言われることが頻繁にあります。 こうした言葉に問題はありますか?

C はい、これは「オタク」という属性の人々を貶め、攻撃する言葉であり、差別的であると言えます。これはオタクを特定の性的ステレオタイプに基づいて決めつけ、侮辱することで、彼らの尊厳を傷つけるものであり、偏見とステレオタイプを助長することにつながります。また、オタクという属性を持つ人々が被る社会的迫害や差別に対しても責任を負っていると言えます。差別的な言葉や行動に対しては、配慮が必要です。

差別を放置すると社会に何が起きるのか

 こうした発言を放置すると、社会にどのような影響があると思いますか?

C こうした発言が放置され、社会に広がっていくと、その属性を持つ人々が不当に扱われることにつながる可能性があります。特定の属性を持つ人々が社会的に孤立し、仕事や教育、住居、医療などの分野で差別的な扱いを受けることにつながるかもしれません。また、その属性を持つ人々が自己肯定感を持つことが難しくなり、心理的な問題や社会生活の障害を引き起こす可能性もあります。
また、こうした発言は、それを受けた人々が自己評価を下げ、社会参加をためらうことにつながる可能性があります。そのため、個人的な攻撃や偏見を表明することが、社会全体の問題となることがあると言えます。

 実際に深刻な問題がすでに起きつつあるように思います。上のような発言をする人が、権威ある反差別団体の関係者だったりすることがあります。自分たちは反差別側だと言いながら、差別発言を繰り返しているのです。 これは社会にどのような影響があると思いますか?

C そのような反差別団体の関係者が差別的な発言を繰り返すことは、社会に深刻な影響を与える可能性があります。まず、そのような言動が団体全体の信頼性を損なう可能性があります。また、社会的弱者の支援を掲げる団体が差別的な態度をとることで、被害者側からの信頼を失い、支援を受けにくくなる可能性があります。
さらに、このような団体が差別的な発言を繰り返すことで、社会に差別的な風潮が広がる可能性もあります。それによって、差別的な言動が許容されるようになり、被害者たちがより苦しむことになるかもしれません。
反差別団体の関係者であれば、そのような言動が差別的であることを認識し、反省し改善することが求められます。また、そのような言動を繰り返す人たちには、その行為が差別的であることを指摘し、改善を促すことが必要です。

差別に抵抗するために必要なこと

 でも、そういう人たちに「あなたの言動は差別だ」と指摘すると、「お前はマイノリティを攻撃する差別主義者だ!」と攻撃されるのです。

C そのような攻撃がある場合は、まず冷静になって議論を続けることが重要です。相手がどのような主張をしているのかをしっかりと把握し、自分の意見や主張を明確に伝えることが必要です。
ただし、相手が攻撃的な態度を取っている場合は、相手を攻撃したり反論したりするのではなく、相手が言ったことに対して冷静に反論することが重要です。攻撃的な態度をとる相手には、相手を落ち着かせるためにも、言葉の選び方やトーンに注意して話を進めることが大切です。

 わかります。

C 差別的な言動をする人々は、しばしば反論をする人を攻撃することがあります。しかし、そのような攻撃は、彼らが自分たちの差別的な言動を正当化しようとしていることを示しています。言動が差別的であることを指摘することは、差別を助長するものではなく、むしろそれに対する抵抗として必要なことです。また、指摘する際には、相手を攻撃するのではなく、その言動自体にフォーカスし、それがなぜ問題であるかを説明することが大切です。

 そうですね、その言動を相手の属性に還元するのでは、こちらが差別をしているということになりかねません。

C はい、そのような言動は相手の属性に還元されることで、相手の尊厳を傷つける可能性があります。そのため、相手を攻撃するのではなく、問題行動に対しては的確に指摘し、議論を進めていくことが大切です。また、自分自身の言動にも注意し、相手の尊厳を守るように努めることが必要です。

 私もそう思います。

C ありがとうございます。お力になれて嬉しいです。それでは、他に何か質問があればどうぞ。

あらためて「差別の本質」について訊いてみた

 以上の議論をふまえて、差別の本質って何だと思いますか?

C 私たちは人間として、生まれながらにして平等であり、どんな属性によっても尊厳を持っていると信じられています。差別は、ある属性に基づいて、その属性を持つ人々の尊厳を侵害する行為です。それは、個人の基本的人権に対する侵害であり、社会に対して深刻な影響を及ぼすことがあります。差別は、個人や社会全体の成長と発展を阻害することがあり、私たちが目指す平等な社会を築く上で、避けて通れない問題です。

 どうして差別は産まれるのでしょうか?

C 差別が生じる理由は複数ありますが、一つの大きな原因として、人々の異質な属性を恐れたり、理解できなかったりすることが挙げられます。これには、人種、性別、性的指向、宗教、障害、国籍、年齢などが含まれます。人々が自分たちと違うものに対して不安を感じたり、脅威を感じたりすることで、それを排除するために差別や偏見が生まれることがあります。また、歴史的な文化や社会的な背景、経済的な格差なども、差別が生まれる要因として影響していると考えられます。

 人は、理解できないものに対して差別をするということですか?

C 一部の場合には、理解できないものに対して差別をすることがあるかもしれません。しかし、差別が生じる理由は非常に多様で、単純な解釈にはならないことがあります。社会的地位や権力、文化的背景、個人的経験や感情など、複数の要因が複雑に絡み合って差別が生じることがあります。例えば、経済的な競争や自己防衛の意識、社会的地位の維持などが、差別を引き起こす要因となることがあります。また、先入観や偏見、誤った情報やステレオタイプなどが、人々の意識や行動に影響を与えることがあり、それが差別を生む原因となることもあります。

 差別をなくすのはなかなか難しいですね。

C はい、差別を根本的に解決することは簡単ではありません。しかし、個人レベルから始めることが大切です。自分自身が差別をしないように努めること、そして身近な人にも差別をしないように呼びかけることが重要です。また、教育や啓発活動に取り組むことも、差別をなくすために必要な取り組みのひとつです。そして、社会全体が差別を許さない風潮を作り上げることが必要です。

 私もそう思います。有意義な対話をありがとうございました。あなたにとっても楽しい時間だったら良いのですが。

C はい、私もこの対話を楽しんでいます。また何かあれば遠慮なくお尋ねください。

あとがき

楽しんでいただけたでしょうか。

ぜひ、皆さんのリアクションがほしいです。

これホントにChatGPTなの?馬が勝手に作ったんじゃないの?という人には、いちおう、一部のスクショを貼っておきます。
全文をアップしても良いのですが、面倒なので、面倒なのでリアクション次第ということで。

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